投稿元:
レビューを見る
シリーズを通して大きな魅力だったあとに残る不気味さが本作ではなくなってしまっています。
それでもおもしろかったんですが、期待とは違い残念・・・
投稿元:
レビューを見る
素人探偵らしい推理というトコロが言耶らしい。強烈キャラ(烏と偲)が、良い感じで、出てくるとホッとする。「ページを捲るのがコワイ」ということが、なかったのでチョット残念。
投稿元:
レビューを見る
刀城言耶シリーズですねー。
作者買いでずっとシリーズ買ってたんですけど
ここのところちょっと「うーん?」ってカンジだったんですが
今回のは良かったかも。
この人の作品って、日本のじっとりした暗い部分と
ミステリー的な要素ががっぷり四つに組んで
増幅された怖さが魅力的ーなとこがあると思うんですが
ここ何冊かはちょっとその辺消化不良だったんですよね。
今回は謎の祭儀に絡んで云々とか
正一くんの不思議な体験談とかにぐいぐい引っ張られて
面白く読めたかと思います。
ただちょっと龍璽さんの思考回路がさっぱりわかんなくて
んや?って止まっちゃったりもしましたが。
ちょっともやもやも残ったりしたのですけど
おおむね楽しく読めましたと言う事で。
投稿元:
レビューを見る
奈良の蛇迂郡……なーんか実際にありそうなんだよなあ(苦笑)。あの辺ですねおそらくは。ローカルな恐怖感がひしひしと。
民俗学的考証と事件の謎、怪異の恐怖がほどよく絡み合うストーリーは相変わらずです。殺人事件の謎もさながら、儀式に秘められた謎が予想通りながらも怖かったです。そして一番怖かったのは座敷牢の怪異。まさしく鳥肌ものでした……。
投稿元:
レビューを見る
パターンは分かっているし、過去の作品を読んだ経験から、いかにも怪しい人物も特定できる。でも、更に上をいく結末………面白かったー。
投稿元:
レビューを見る
最後の二転三転がいつも楽しみなこのシリーズ。期待通りに想像をもう一歩上回った。なるほどそうくるか。でも、ばらまきまくったオカルト部分の伏線についての回収をしていないではないか。いいのかそれで。前半の阿武隈川氏、祖父江氏、刀城氏のテンポのよい会話にはなんだか作者の余裕を感じて楽しめた。ページ数の割にはさらっと読めたという印象。
投稿元:
レビューを見る
◎第10回(2010年)本格ミステリ大賞受賞作品。
◎2011本格ミステリ・ベスト10第3位。
2010年11月18日(木)読了。
2010−100。
投稿元:
レビューを見る
+++
刀城言耶シリーズ書き下ろし長編!
近畿地方のとある農村。村の人々が畏怖し称えてきたのは、源泉である湖の神・水魑様だった。
刀城言耶は祖父江偲とともに水魑様の特殊な儀式を観に行ったのだが、その最中、事件は起こる。神男と呼ばれる儀式の主役が湖の船上で死体となって見つかったのだ。犯人は見つからない。衆人環視ともいえる湖上の船、不可解な状況での事件だった。
惨劇はそれだけにとどまらない。儀式を司る村の宮司たちが、次々に不可解な状況で殺されていく。
二転三転のすえに示された真犯人とは……。
+++
本格ミステリ大賞受賞ということで手にした。著者初読みである。文化人類学的な興味を持つ作家・刀城言耶(とうじょうげんや)が探偵役を務めるミステリだが、村社会と言う閉ざされた一地方に云い倣わされている儀式にまつわる物語なので、ホラーのようなただならないおどろおどろしさも漂っていて、なおさらよくないことが起こりそうな予感を読む者に抱かせる。この人物がすべての事件の真犯人だったら、と思わせる人物の心の裡がホラーであると言えなくもない。起こったことは禍々しく、しかしその心情を思えば切なく痛々しい一冊である。
投稿元:
レビューを見る
前作で、行くとこまで行ってしまったから、今回は非常に読みやすい。
ホラー色も薄いし。これはお勧めします。
仕掛けもいっぱいあるし。
投稿元:
レビューを見る
やっぱり三津田信三だ。
という感じでミステリーの面白さと緊張感そしてラストの二転三転。
さすがだなあ。
ただ、ホラー風味がだんだんこのシリーズでは装飾になってるような。
投稿元:
レビューを見る
奈良県蛇迂郡の波美地方で珍しい雨乞いの儀が行われるという情報を聞いた刀城言耶は編集者の祖父江偲とそこを訪れる。
村の水源である湖に棲むという水魑(みづち)様に供物を捧げる儀式である。
そこは4つの村(五月夜村・物種村・佐保村・青田村)からなり、それぞれの村にある4つの神社(水使神社・水内神社・水庭神社・水分神社)がもちまわりでその儀を受け持っていた。
増水の時の減儀よりも渇水の時の増儀のほうが恐ろしいといわれているが、この度の増儀は五月夜村の水使神社と決まった。
一同が見守る中、儀が始まり儀式を行う神男を乗せた屋形船が湖を進んで行くが、船が戻ってこない。
不安になった船頭が中を覗き叫ぶ。「神男が死んでる!!」。
衆人環視のなか、どうやって殺人が実行されたのか?13年前の神男の死とも関連があるのか?
三津田さんの新刊は、待望の刀城言耶シリーズ新作長編でしたぁ。
この年末にきて、今年ようやく満足のいく本格が読めました。
もう少し早く出されていたら、各種ランキングに間違いなく入れたはずなのに。という出来。
しかも今回はとても読みやすくなっており、安定感も出てきました。
村の地形とか想像しやすかったですしね。
読みなれたせいばかりではないはずです。
『首無』の時のような新鮮味は薄れましたが、今回も二転三転するロジカルな謎解きは健在。
そして名作『獄門島』の名台詞にも匹敵するような、ある人物の台詞のダブルミーニング。
素晴らしい。
しかしなにより度肝を抜かれたのはあの神饌の真の意味。
・・・ぞっとしました。。。
これらのおかげで真の真相の驚きがそれほどでもなくなったほど。
いくつか投げっぱなしの部分があり、それらが気になり素直に「やられた!」と思えない気持ちもあるのですけど、ラストの大団円にもおおむね満足。
あ、あと悪役がそのまま最後まで悪いヤツだったのもよかった。
途中で変に改心したり、実は皆の為を思ってやっていた、とかでは興ざめでしたでしょう。
やっぱりこういう和モノの怪異のほうが「ホラー」よりも好みだわ。
堪能しました。ごちそうさまでした。
投稿元:
レビューを見る
前二作に比べるとなんとなくいろんな要素がうまくまとまっていないような気がします。
とはいえ、増儀、減儀やらの設定はなんだか面白いし、なんのかんの言っても一気に読んでしまったので読んで損をするということはないと思います。
でもなんだかモヤっとしたものが残ってしまったのも事実。
文庫になったら加筆を期待してまた読んでしまうかもしれません。
投稿元:
レビューを見る
戦後の背景とか若干のホラー要素とか、なかなか味があっておもしろかったです。
最後の犯人当てのところが、あくまで推測で終わってしまって当人からの独白もなく終わってしまうところがスッキリしなくて残念でした。
投稿元:
レビューを見る
刀城言耶シリーズ第5作。
2010年このミス第7位、本ミス第3位。
土俗的な風習の残る閉鎖的な村で起こるホラーな事件が特徴のこのシリーズだが、今回も珍しい雨乞いの儀式を見に行った言耶の前で事件が起こる。衆人環視の湖上の船での殺人、さらに儀式の関係者が次々と殺されて…
冒頭の3人での説明部分は少々浮いている気がするが、関係者の少年視点の家族の物語が始まると俄然面白くなる。ミステリ的なサプライズよりも、水魑を祀る神社の宮司たちが治める村の特殊性がなかなかに恐ろしくてよかった。
投稿元:
レビューを見る
「刀城言耶」シリーズ第五弾
幻想小説家が全国各地を放浪する際、地元の伝説と密接に絡み合った奇怪な事件に出会う。
龍神伝説が残る四つの村。それぞれ龍を祀った神社がある。雨乞い儀式の最中に、宮司が衆人環視の中で殺される。それをきっかけに、他の神社の宮司たちも次々と殺されていく。
土俗的な風習とホラー、本格ミステリーがこのシリーズの特長です。読後、あのクールそうな水庭家の跡取りのリュウ魔が、○○子を説得しくどきおとしたのか?と後日談を読んでいろいろ想像しました。