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「ネヴァーモア」「エミリーの時代」「ポー、ポー、ポー」が好きだったかな。バラエティに富んだ20もの短編を読むことができるだけでも素敵だけど、ポーにちなんだネタを知っているとなお面白く読むことができる。
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題名のとおりポーに捧げる物語なので
ポーの作品ではないのですが、
ポー自身もしくはポーの作品がストーリーの中心になった物語。
アンソロジーって言うものです。
3つか4つは面白い話があって、他の作品もよみたいなって思ったけれど・・・肌にあわないものもあったかな?
ポー作品を意識しすぎて読んでしまったのが原因かもしれない。
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『イズラフェル』
バンドのボーカルの変更を悩むメンバー。
『黄金虫』
戦争中日本軍の中に孤立した仲間を救いに島に上陸した二人。人食い人種たちを従える男。男の求める宝。
『ウィリアム・アラン・ウィルソン』
ポーにまつわる連作を依頼された作家。依頼したのはかつて恋人を死に追いやった男。作家の復讐。
『告げ口ゴロゴロ』
猫が嫌いな祖母を猫の声で殺害しようとした男。クライエレベーターの中での祖母の行動。
『ネヴァーモア』
死の直前の父にポーの本を持ってくるように頼まれる男。男の母との絶縁の秘密。
『エミリーの時代』
年の離れた妻と結婚した隠者。妻と猫の確執。妻との離婚後の事件。
『キャッスル・アイランドの酒樽』
麻薬取引を持ちかける男。鉱山にあるという麻薬。妹を殺された男の復讐。
『ベル』
妻に聞こえるベル。壁の中のベル。男の起きた悲劇。
『ポー・コレクター』
ポーに関する新聞がオークションに。取り消された出品。ポー・コレクターの男に頼まれポーの手紙を担保に1万ドルを貸した男。
『夜の放浪者』
ポーに関する映画を探す男。
『音をたてる歯』
『奈落の底』
『世にも恐ろしい物語』
ポーの元にあらわれた新聞記者。ポーの死を予言し自らも死を迎える。
『ポー、ポー、ポー』
『告げ口ペースメーカー』
『春の月見』
『チャレンジャー』
『ポーとジョーとぼく』
『モルグ街のノワール』
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「イズラフェル」ダグ・アリン
「黄金虫」マイケル・A・ブラック
「ウィリアム・アラン・ウィルソン」ジョン・L・ブリーン ◯
「告げ口ごろごろ」メアリ・ヒギンズ・クラーク
「ネヴァーモア」トマス・H・クック ◯
「エミリーの時代」ドロシー・ソールズベリ・デイヴィス
「キャッスル・アイランドの酒樽」ブレンダン・デュボイズ
「ベル」ジェイムズ・W・ホール
「父祖の肖像」ジェレマイア・ヒーリイ
「ポー・コレクター 」エドワード・D・ホック
「夜の放浪者」ルポート・ホームズ ◯
「音をたてる歯」スチュワート・M・カミンスキー
「奈落の底」ポール・ルバイン
「世にも恐ろしい物語」ビーター・ラヴゼイ
「ポー、ポー、ポー」ジョン・ラッツ
「告げ口ペースメーカー」P・J・パリッシュ
「春の月見」S・J・ローザン
「チャレンジャー」ダニエル・スタシャワー
「ポーとジョーとぼく」ドン・ウィンズロウ ◎
「モルグ街のノワール」アンジェラ・ゼーマン
良アンソロジー。
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エドガー・アラン・ポー生誕200周年記念アンソロジー。
錚々たる面々による書き下ろし短編集。
とにかく贅沢な1冊。編者はスチュアート・M・カミンスキーで、氏の作品も収録されている。
他にもメアリ・ヒギンズ・クラーク、トマス・H・クック、エドワード・D・ホック、ピーター・ラヴゼイ、S・J・ローザン、ドン・ウィンズロウとミステリ作家の名前が並んでいる。
内容もホラー、ユーモア・ミステリ、はたまたポーを小道具に使ったものまでバラエティに富んでいる。
どの作品も短編ならではの味わいに溢れ、好みはあるだろうけれど遜色のない出来。
すっごく美味しいプティ・フールを一箱丸々食べたかのような満足感。しかも食後に胸やけなしだ! 素晴らしい!
個人的な好みを言えばホック、ローザン、クラーク。一筋縄じゃない辺りが小気味いいと言うか、くすりとさせられると言うか。
そしてやはりウィンズロウ。たった11ページなのに泣かされた。ウィンズロウの話の持って行き方と翻訳の東江さんの文体は自分にとってのツボなんだと思う。そうじゃなきゃ納得できないw
この本を読み終わったあと、改めてポーを読んでみたくなった。で、青空文庫で「アッシャー家の崩壊」を読んだ。
改めてポーのよさも再確認。余裕が出来たら他の作品も読み返そう。
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ハヤカワ・ポケット・ミステリ、久しぶりだ!この版型、口の黄色、いいなぁ。ここの表紙イメージには出てきませんが、帯には「謎、諧謔、幻想、恐怖」の語句と、鴉の写真(ハシブトカラスかな)、これだけでもう、私にはストライクど真ん中です。2009年、エドガー・アラン・ポー生誕二百年の年に編まれた(編纂はスチュアート・M・カミンスキー)、ポーへのオマージュ短編のオリジナルアンソロジー。原題は『ON A RAVEN'S WING』(大鴉の翼に乗って)ですが、こっちのほうが邦題よりもかっこいいなあ。でも、そのままだったらポーへのオマージュだということが直接伝わらないかもしれないし。編者による序文がいい。他に日本語版のものとして、「エドガー・アラン・ポーについて」、エドガー賞について、そして解説(巽孝之)が付されているのもありがたい。400ページ超、ポケットに入らないくらい厚いし、ちょっと高価だけれど。全20編、私の知らない作家のほうが多い(いわゆる古典的なミステリのシリーズを読み耽った頃がありましたが、その後長いこと、なぜかミステリから遠ざかってました)。それも相俟って、読み応えじゅうぶんです。
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非常に豪華な執筆陣で、ポーに思い入れのある人はとても楽しめそう。あいにく私はさほどファンというわけでもないので、20編のボリュームに疲れてしまった。でも、編集者や執筆者の深い愛情は充分伝わってきた。じっくり少しずつ読むべき本なんだろう。
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なんとなくタイトルにひかれ購入。
ハヤカワ・ポケット・ミステリももう少し安ければいいのに。
あとハヤカワ文庫もトール化するなら、いっそのことポケットブック版に移行すればよかったのにな。
銀背好きとしては、復活して欲しい。
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ポー全部は読んでないけど、陰鬱なトーンがまぁまぁ好き。この本は2009年のポー生誕200年に合わせて刊行されたアンソロジー。
特に好きな作品は「春の月見」と「ポーとジョーとぼく」。
「春の月見」はコレクターの話で、川瀬巴水の版画とか仏像とか、アメリカの金持ちの東洋趣味と、ポーのパイプといったちょっと怪しげなお宝とが不思議な空気を醸し出している。主人公の2人がチャイナ系というのもスタイリッシュで素敵。
「ポーとジョーとぼく」はドン・ウィンズロウらしい、胸がキュッとなる物語。のちのミステリー作家が少年の頃に出会った生涯の師となる女性教師とのエピソードは、こんなに短い作品なのに、すごく深く豊かな読後感を与えてくれる。後はみんな少し狂ってる中でひときわ狂気を感じる映画監督(プロデューサーだったかな?)が印象に残る「夜の放浪者」。