投稿元:
レビューを見る
待望の復刊。ジョーカー誕生秘話にして、ジョーカー最期のエピソード。この世に起こるすべての出来事は悲劇も喜劇もみな、笑えないジョークなのだということをメッセージとして発信するためだけのエピソード。この話のジョーカーは悲哀に満ちている。映画『ダークナイト』や『ロング・ハロウィーン』の圧倒的純粋悪であり続けたジョーカー像に較べると、やや人間的に過ぎるきらいがあるかもしれないが、だからこそ、最後のジョークでバットマンと笑いあうシーンが感動的なのだろう。そしてお互いが同じ狂気の裏表であるということをバットマンとジョーカーは正しく認識している。ここら辺が『ダークナイト』に直接、与えた影響なのだろうな。
投稿元:
レビューを見る
アラン・ムーア原作であるが分かりやすく、エンターテインメントに徹している。イメージが連鎖するトリックなどもやり過ぎない感じ。ビジュアルはかなり良い。物語をドライブさせる原動力はジョーカーの過去となるのだろうが、人間味が出過ぎることでジョーカーというキャラの魅力が減少しているのが残念。ただ、第二時世界大戦の継起となったのが電柱の数で揉めたから、レーダーに映ったカモメによって核ミサイルが発射されそうになったとか、現実世界はジョークに満ちているという物語中の小ネタは個人的には好き。
投稿元:
レビューを見る
えり*ジョーカーの表情がめちゃくちゃ好きです。バットマンとジョーカーの奇妙な絆めいたつながりがとてもいい。
投稿元:
レビューを見る
アラン・ムーアによるバットマンの傑作短編。
本書はムーアにとっては片手間で書いたような代物らしいが、
読者の正気と狂気の境目を揺るがす強烈な作品である。
バットマン「普通の人間はそう簡単に壊れたりしない」
ジョーカー「そうさ、おめえも狂っちまったんだよ、皆 と 同 じ に な ぁ !」
本書は、狂気こそが社会の主流であり、正気を保っているものこそ本当は少数なのでは?という問いかけをしている。この本を読み終わった後は、自分に問いかけてみて欲しい。「自分はどっちだろうか?」
投稿元:
レビューを見る
世の中は不条理であり、そんな中で正気を保っているお前らの方が狂っている、というジョーカーの考え。確かにそうなのかもしれないけど、だからこそゴードンのように、目の前に不条理を突き付けられても正気を保つ「普通の人間」は凄いのだと思った
投稿元:
レビューを見る
映画を見てから買いました。初のアメコミです。
でもでも私は初回読み終わっても「へぇ~」くらいでした。なんででしょうか。私の読み方が浅いからでしょうか。
アメコミは漫画(ここでは日本のモノ)と比べると1ページ1ページが重いです。1コマ1コマに重要なキーワードが隠されています。漫画に慣れている日本人には少し読みにくいのではないでしょうか。
また、今までバットマンを読んでいなかった私たちは普段のバットマンのお話を知りません。現地の人にとってはずっと水戸黄門のような話が続いてきた中でこの「タクシードライバー」みたいな話がドーンと現れたので凄いとなったのではないでしょうか。
ようはアメコミに慣れてない私たちには少し難しいと思います。
でも最後に解説がついていたのでなるほどなと少し理解できました。
投稿元:
レビューを見る
読みやすいし、バットマンもかっこいい。ジョーカーの狂気も、わりと解釈しやすく描かれていると思う。そして、カラーリングの美しさ…
投稿元:
レビューを見る
誕生日に妹の友人からプレゼントとして頂きました!バットマンシリーズが大好きな私が喜ぶの喜ばないの、まあ喜びましたよ!内容はご覧の通り、皆大好きジョーカーさん。アメコミってキャラありきの作家さんの解釈によるパラレルワールドですが、このジョーカーが行う精神的陵辱の仕方が倫理観としても非常に欧米的で、馴染みのない私達には一瞬分かりにくいかもしれませんが、考えれば考える程するめの様に凄く酷いコトをしてたと後から気付かされます。ソレがまた妙に凄い。酷い事は全てダイレクトとは限らないですね。ジョーカーそのものも、此方のジョーカーは何処かしら人間味があるので、同情を誘います。
投稿元:
レビューを見る
宇多丸ムービーウォッチメン『JOKER』で、これを読まずに語るな的に出てきたアラン・ムーア御大によるジョーカー誕生譚。その瞬間は版元品切れでしたが増刷されたみたいす。普通に本屋にあった。アメコミとしては人生二冊目となる。1p をキチキチと 9 コマに割った淡々とした展開からのジョーカーのアップ。キモイコワイ。ジョーカーってこういう不気味なる者なんだよね。華やかに極悪非道をしていた、表紙も恐ろしい。構図で繋がっていく流麗な展開、バットマンのおためごかしを笑いのめすブラックさ。なかなか良い。けど、陰惨さで言えば現代本邦マンガに及ぶものではない(2019-11-23)
投稿元:
レビューを見る
まず絵のアングルがカッコよく、映画的でテンションが上がる。ジョーカーの狂気も、彼の過去と同時に描かれる事で悲しみを帯び、キャラクターの魅力を引き立てている。アメコミ系はやっぱり紙媒体で収集したくなるなあ。
投稿元:
レビューを見る
アラン・ムーアのコミックはだいたい長くて読むと、強烈な虚脱感に襲われるのだけれど今回は無駄なものを一切削っていて読みやすい。DCコミックの雰囲気も分かるから、初心者にもお勧めできる。
投稿元:
レビューを見る
『ウォッチメン』の鬼才アラン・ムーアが描く、ジョーカー誕生譚!
全ページ再カラーリングによる完全版でついに復活!!大ヒット映画「ダークナイト」で故ヒース・レジャーが演じ再び脚光を浴びた狂気のキャラクター「ジョーカー」。彼はいかにして誕生したのか? 「バットマン」ファンならば必読の内容!!
アーカム精神病院から最凶の犯罪王ジョーカーが消えた。脱獄に成功したジョーカーは、ゴッサム市警本部長ゴードンを拉致し、さらにその娘バーバラを刃にかける。
フリークスの集まる遊園地で繰り広げられる悪夢の饗宴……はたしてジョーカーを狂気に駆り立てる過去とは何なのか? 最悪の一日が幕を開ける…。
「ウォッチメン」のアラン・ムーアが、ジョーカー誕生秘話に挑んだ衝撃作。
ジョーカーが、アーカム刑務所を脱獄した。ゴードン署長の娘バーバラを撃ち陵辱し、ゴードン署長をフリークショーに放り込んで悪と狂気に染めようとする。ジョーカー誕生の秘密、バットマンとジョーカーの最後の結末は?
人間の本性は、悪だと思い込み狂気じみた犯罪を繰り返すジョーカーとあくまでも踏みとどまろうとするバットマンは、究極の問い(人間の本性は、悪なのか?)を読者に投げかけます。
クリストファー・ノーラン監督版バットマンのジョーカーのキャラクターを作り上げる時に、参考になったグラフィック・ノベルです。