紙の本
心をやさしく包み込む本
2014/02/15 16:33
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ねこすき旅人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
人が大好きなキツネの神様が、コンビニを営んでいる不思議な物語。そのコンビニは黄昏時にのみあいていて、心から会いたい欲しいと願っている人だけ訪れることができます。すべてが叶うわけではないけど、心に抱えた想いを大切にキツネの神様が包み込んで癒してくれます。テレビと少女の物語、子猫と少年の物語がとてもお勧めです。読み終わって、涙が出てしまうお話が多いです。
紙の本
いつまでも大切にしたい私のたからもの
2010/05/20 14:04
7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nyanco - この投稿者のレビュー一覧を見る
夕暮れ時、迷い込んだ風早の街の駅前商店街の外れ、古い路地の赤い鳥居が並ぶ辺りに見慣れないコンビニを見つける。
レジの中には長い銀色の髪に金色の切れ長の目を持つお兄さん。
「いらっしゃいませ、何をお探しですか?」
この世で売っている全てものが並んでいて、この世には売っていないはずのものまでが何でもそろっている。
大事な探し物がる人は必ずここで見つけられる。
店の名前は『たそがれ堂』、不思議な魔法のコンビニ。
本友さんにお薦めいただいた一冊、
主人公たちが子供だったり、動物が出てきたり…。
もうこれだけで、ホロリときてしまいますよね。
児童文学に加筆された本作、かつて子供だった大人の方が「さよなら」の場数を踏んでいるので、身に覚えのある傷にじんわりと沁みてきます。
我が家の老猫・キキが体調を崩しています。
彼女との別れが近づきつつあることは、受け入れ難いけれども受け入れなければならない事実です。
『あんず』を読んで、キキもこう感じていてくれたらと思いました。
キキは、時折、私の眼を黙ってじっと見つめてきます。
私も黙って彼女の眼を見ます。
彼女の思いを受け止めたい。
彼女から貰ったたくさんのことを忘れないように…。
表紙も内容にピッタリの綺麗なイラスト。
イラストを楽しむには帯は不要なのですが、帯の言葉まで良いんです。
『じんわり温めて心の疲れをほぐします=温湿布みたいな本』
*用法* 心の患部にあててください。
*容量* 一冊
*効用* 痛みと疲れをほぐします。
*使用上の注意* 体質によっては村山早紀にかぶれることもあります。
帯は、綺麗に二つに折って栞代りに本に挟んでおきました。
大切にしたい本です。
(この感想は昨年9月に書いたものです。)
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駅前商店街のはずれ、赤い鳥居が並んでいるあたりに、夕暮れになるとあらわれる不思議なコンビニ「たそがれ堂」。大事な探しものがある人は、必ずここで見つけられるという。今日、その扉をくぐるのは…?慌しく過ぎていく毎日の中で、誰もが覚えのある戸惑いや痛み、矛盾や切なさ。それらすべてをやわらかく受け止めて、昇華させてくれる5つの物語。
《ブックデータベース より》
《2010年5月11日 読了》
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大切なものを探している人だけがたどり着けるコンビニたそがれ堂シリーズ第1弾。
大事な探しものがある人は必ずここで見つけられる魔法のようなコンビニ。
そのコンビニには人だけじゃなく、猫も訪れる。猫のアンズの大切な探しものにぐっときた。
忘れていた大切なものを思い出させてくれるような物語。
疲れている時、光が欲しい時に読むと、心がじんわりほぐれます。
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表紙を見て思わず手に取りたくなる表紙に
思わず手に取りました
読みすすめていくうちにその世界観にハマっていきます。
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ああ、ノスタルジックだなあ、センチメンタルだなあ、
ファンタジックだなあ、なんて、ななめにかまえて数ページめくったら・・・
あれよあれよと、つぼをマッサージされまくって、
うるうるしっぱなしで、あったかくなって読み終えました。
だってさ、解説にもあったように、
わたしたちは、さよならをくりかえして生きていて、
中には、きちんとおしまいを意識しないままで
振り返ったらさよならになってしまったこともたくさんあって、
そういうのが、のぞいても見えないくらい心の奥に
透明のビー玉になって、ぽとんぽとんたまっているもの。
そういう、さようならの先を、ビー玉の奥にみせてくれる。
それって、こんなに、効くんだなあ。
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自分ではどうしようもない別れというものがある。そしてそのあとには、もっとこうしておけばよかったって後悔が残るものだと思う。最近そんなことを考えたりしていたので、この物語は心によく効いた。
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絵本のような文章。
いくつかあるお話の中で、
猫のがいちばん好きだったな。
こんなコンビニがあったら、、、いいなと・・・
あんまり思わずに。
こんなコンビニたそがれ堂にいかなきゃいけない人になるのは、苦しいのかな。と思ってしまいました。
こんなコンビにはこの世にはないから
あるとして、どこにあるかな。。あるとして・・・。あるとして・・・。
夢の中ならぬけれなくなるような不思議な感覚を覚えました。
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「あんず」を立ち読みし、本屋でぼろぼろ泣いたまま
タイトルも作者も確認せず、恥ずかしくて店を出た。
数ケ月後、どうしてももう一度読みたくなって「ネコ、コンビニ、短編」
でネット検索して見つけたこちらの本。
ネット万歳。
児童書の加筆とのことで、内容はさらりとした描写のこども向け。
簡単に読めてしまう。
でも、こどもの頃の、今はもう忘れてるけど
癒えてなかった傷をじんわりと思い出して、
そして温かく癒してもらったかんじ。
そういう意味では「昔こどもだった大人たち」向けと
いったところか。
「あんず」は何度読んでも泣ける。
うちのネコたちは人間になって「ありがとう」なんかに来なくていいから、
一日中何も考えずぐーたらしてていいから、
ずっとずっと長生きしてくれますように。
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大事なものを探していて、それを心の底から欲しいと思っている人だけがたどりつけるコンビニたそがれ堂。
誰もがみんな誰かにやさしく見守られている、そんなお話。
きっと現実もそうなんだろう。
普段は解説をちゃんと読まないけれど、この本の解説はよかった。
「不思議な物語なのに、ありえないことと笑い飛ばしてしまえないのは、人は誰もが光の当たっていないもう半分の月を抱きながら生きているからだと思います。うまく言えなかったさよならや、叶わなかった願い事が心の中にしまってある。それは届かなかったとしても確かにあった。意味がないことじゃない、いつかこんな風に優しく光るかもしれない」
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何も知らずに読んでて、語り口といい世界観といい、やわらかくて優しいなーと思ったんだけど、なるほど、元は児童書なんですね。
物語はありがちといえばありがちなんだけど、描写が美しく、絵本を読んでるような感覚。
とてもあたたかい気持ちになりました。
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何故か惹かれるものを感じて衝動買い。内容は、児童書の加筆ということもあり、子供向けの単純なお話です。気張らずにスラスラと読めるのが良いですね。ささくれ立った気持ちも落ち着く、温かい内容でした。
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短編集。
「さよなら」のその先を綴った物語。
桜の声では情景が鮮明に浮かんできた。
離れてる人や、もう会えるはずない人を思わせてくれる作品。
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〈コンビニたそがれ堂シリーズ第1弾〉
「コンビニたそがれ堂」・「手をつないで」・「桜の声」
「あんず」・「あるテレビの物語」・「エンディング~たそがれ堂」
の5編を収録。
元は子供向けの児童書であったものを大人の読者向けに漢字や文章を増やしたもの。
大人でも十分楽しめて、穏やかな気持ちになれると思う。
現実的な人にはちょっと向かないかもしれない。
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こんなコンビニがあったらいいのになぁ~
純粋にそう思えた。
ほのぼのできたし、昔の良き時代ってこんな人間関係もあったのかなー
とも思った。
自分にとっての探し物はどこで見つかるのかなぁ・・・