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(収録作品)さらに炎上(北山猛邦)/消えた腕事件(秋月涼介)/ナイフを失われた思い出の中に(米澤穂信)/観客席からの眺め(越谷オサム)/密室の本-真知博士五十番目の事件(村崎友)/毒入りローストビーフ事件(桜坂洋)
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6人による、同じ地域でのお話。
違う人の所に、違う人の書いた登場人物が出てきたりで
これはあの時より先なのか後なのか…と想像して楽しんでいます。
多分、後でしょうけど…w
最後の米澤さん以外、きれいなまでに主人公の行きつく所が…。
申し合わせたのか、それとも面白そうだ、と倣ったのか。
最後の話は…あれは、あの話の兄妹、ですよね?
思わぬところでの再会に、驚きやら嬉しさやらw
結局『密室本』の人は、思い通りに事が運んだ、んですよね?
その後の話で、アルバイトしてませんし…。
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米澤穂信の作品が突出しているが、それ以外は1と比べてレベルは低め。まさか「さよなら妖精」の続きが読めるとは。
連作にあたっての舞台設定がとてもいい方向に各作家に働いた。
企画者は胸を張ってよし。定期的に続けてみては。
7.0
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アンソロジー第二弾。それぞれの物語が前の事件を踏まえて描いている趣向は良かったです。一番のお気に入りはやはり米澤さん。意外な人物の登場にはかなり驚きました。他に面白かったのは元ネタが分かっていたので楽しめた桜坂洋さんの「毒入りローストビーフ事件」。確かにいました、あんな推理する人物。一つ不満がある作品があったけど、触れるとネタバレになるのでコメントで。
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「蝦蟇倉市事件1」に続く、シリーズ2冊目。合計11人の作家による同一都市を舞台にした競作アンソロジーは、まさにミステリの「お祭り」。 トリックを扱ったミステリとしての作品では前作の方が水準が高かったかもしれない。しかし、読ませる面白さで言えばこちらの方が上。特に最後の作品、米澤さんの『ナイフを失われた思い出の中に』は、ソフィスティケートされていて素晴らしい出来だ。他の作品とはまるでレベルが違う。それに初期の傑作と言われる『さよなら妖精』の続編ともいえる内容で、どたばた続きの蝦蟇倉の事件群に、静かに幕を下ろさせるのにぴたり。これだけ◎。 道徳や死に対するモラルが低い他の作品がかすんでしまってどうしようもない。もちろん一般のミステリ好きにはそれぞれに楽しめる趣向だろうけれど、、、ところで、前作の中の『不可能犯罪係自身の事件』で、著者・大山さんが登場させた真知博士がこの巻では大活躍(?)。リスペクトされているような、コケにされているような。なかなか味わい深いキャラクターとして人気だ。
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話がどんどん、こんがらかっちゃう方向に流れていって普段この手の本を読まない私はあたふたしてしまいます。でも最後には何となくパターンが見えてきたりして。今度は同じ事件を複数の作家さんが其々解決していくような本が読みたいと思いました。
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蝦蟇倉市という架空の(でも、もちろん鎌倉市のテイストそのものなんだけどさ)の町で起こる「不可能犯罪」の数々。町そのものが不可能犯罪を引き起こす磁場である、というスタンスが面白い。1に続いての連作で前に出てきたスポットや人物が別の作家の物語にも現れるところが嬉しかったりもするのだけど、正直、私は1巻の方がよかったなぁ。2巻めは、作家たちがちょっと凝りすぎでは??自分ならではの犯罪の動機やトリックを、と気負ったために、それはないんじゃない??という顛末に唖然とさせられたり、肩透かしを食ったり。蝦蟇倉市そのものの造詣がとても面白かっただけにちょっと残念かな。
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風光明美ながら事件が多発する蝦蟇倉市を舞台に11名のミステリ作家陣が競作したアンソロジー第2弾。第1弾よりリンク色が強く感じられたのは、蝦蟇倉という舞台に馴染んできたからだろう。第1弾で大山さんが描いた不可能犯罪係の頭脳・真知博士は作家さん達に人気のキャラになったようでたびたび登場している。でもそこは皆さんミステリ作家らしく、名探偵役の真知博士にすんなり栄光を与えず、その裏をかくあたりに作家としての競争心が見えて面白い。【以下ネタバレ含むため未読の方はご注意】『さくら炎上』北山猛邦少女たちの残酷な身勝手さがヒリヒリする痛みを伴って胸に迫る作品。「劣るジョーカー」の音野君シリーズしか知らないのでちょっと異色に感じた。作品としてはいいけれど、蝦蟇倉市の設定があまり活きてないような…。『毒入りローストビーフ事件』桜坂洋同級生4人で食事中、ひとりが突然倒れ死亡した。当時の状況を同席していた友人らが推理し合うが…。え?投げっぱなし?推論合戦が白熱してどんな結末になるのかと思ったのに。それともそれまでの話で真相が見抜けるようになってるとか?ノックの音の主は?もやもや〜。『密室の本ー真知博士五十番目の事件』村崎友大学の不可能犯罪研究会というサークルに属する二人の学生。カーの稀少本をくれるという先輩の家を訪ねると密室状態の中で先輩が死亡していた。どちらの解釈も目新しくはないけれど、ストーリーの絡め方としては面白い。『観客席からの眺め』越谷オサム高校で生徒たちから人気のあった先生が背中をめった刺しにされて殺された。ショックを受ける女生徒を慰める少年。これは嫌な後味しか残らない。『消えた左腕事件』秋月涼介美術館の一室で身元不明の男性が背中を刺され左腕が切断された状態で発見された。切断された左腕は持ち去られた様子。だが、容疑者らには不可能に思われ…。事件の話を真知博士から聞く場となっている本格中国式茶房の雰囲気だけで評価アップ。消えた左腕の謎やラストは既視感があるものの結構好みのテイストだったので今度秋月さんの作品を読んでみようかな。『ナイフを失われた思い出の中に』米澤穂信幼女が叔父にあたる少年に殺された扇情的な事件。どこからかリークされた少年の手記には犯行の様子が記されていただけに見えたが、ここから主人公に別の意図、複雑な少年の感情を読みとらせたところ、真相がさらに転じるところが巧い。これはアノ作品の後日談(15年後)だったのか〜と気付いたのはラストに出てきたある国の名前を見てから(遅い)。アノ作品は穂信作品内ではあまり好きな方ではないので記憶が薄れていてもやむを得ない。創元社の特設HPによると、表紙を2冊並べると気付く仕掛け(?)があるらしいのだが、よーく見てもよくわからず(泣)。一応並べて写真を撮ってみたものの何か謎が隠されているのか…?(解る人がいたら教えてほしい…)。最後まで他力本願の自分にはミステリ読みとしてのスキルが完全に不足してることを思い知った(苦笑)。
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完全に米澤穂信さん目当て。1と同じように架空の街蝦蟇倉市を舞台に話が展開していきます。この作品を読むときに米澤さんの作品は「さよなら妖精」の続編だと聞いてそっちを読み終わってから読むようにしました。執筆者コメントで北山猛邦さんが言ってる「やられるまえにやりましょう。」が的を射ている。
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1と同じく。2になると、おかしいのはこの町、という説が濃く出てきます。普通の人も異常、みたいな。
北山猛邦「さくら炎上」連続殺人事件。そんなことくらいで、とも思えるけれど重大なのだろうな。女子同士の友情。
越谷オサム「観客席からの眺め」変態教師と変態生徒?出てくる人物が皆やや狂っていて怖い。犯罪を楽しんでいる感じ。
秋月涼介「消えた左腕事件」真知博士とお茶の喫茶店。犯人が、予想できたとはいえおっかない。美人の暗殺者って魅力的。博士逃げて!
桜坂洋「毒入りローストビーフ事件」皆冷静だから、場所を移動しての話かと思ったらその場だった。4人の食事、3人の容疑者。薬屋と小説家。
村崎友「密室の本」真知博士大人気。ミステリの登場人物になりたかった女の子。
米澤穂信「ナイフを失われた思い出の中に」「さよなら妖精」の太刀洗さんがルポライターに!「彼女」の兄と一緒に、ある子供殺しを追います。
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執筆陣の顔ぶれから1ほど期待せずに読んだのだけど、これが結構面白かった。もっと「蝦蟇倉市」という設定を生かしたものを読みたかったなあという気はするが、それぞれに趣向が凝らされていて(凝りすぎの感もある)楽しめた。
登場人物にも「メタメタだ」と言わせている桜坂洋さんのメタミステリが私の好み(万人向けでないのは重々承知)。作者紹介を読んで「あ〜そうだった!」と思いだしたのが、数年前のSFマガジンで読んだ短編。あれからお目にかからなかったけど、やっぱり変なものを書いてたんだな。また読みたいものだ。最後の米澤穂信さんのは、あの〜よくわからんのですが???
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前作に比べ、不可能犯罪や未解決事件が多かった気がします。解決しないので正直スッキリはしません。けれど奇抜な設定やどんでん返しの展開は相変わらず、短編とは思えない面白さ。読み比べできてとても贅沢に感じました。また伊坂先生も参加して欲しいし、続編希望です!
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カテゴリーは1と同じ分類の仕方。どちらかと言えばオーソドックスなミステリーが並んでいた1に比べて少しテイストの違うミステリーが並んでいる。ホワイダニットだったりハウダニットだったりと読んでいても楽しい。一番気になったのは最初の作品。簡単にサイコ物と分類してしまうには惜しまれるストーリーだった。解明して欲しい謎が、サイコだからという理由で一蹴されてしまい、非常にストレスの溜まる作品もよくある。この作品では伏線にそって明かされる動機に戦慄させられる趣向。動機そのものは理解できなくとも舞台と設定で読者を納得させることはできる、ということを証明している。しかし名探偵のはずの博士が2回も失策するのは後日談があるからなのか、それともわざとなのか。そこも気になったアンソロジー。
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架空の都市”蝦蟇倉市”を舞台に11人の作家が競演。
二作目になる本書も前作に劣らず面白かったです。 はじめましての作家さんもお馴染みの方も、どれをとっても文句なしです。
「北山猛邦」この年頃のにとっては、大問題ですよね。せつない。
「桜坂洋」上手いなー、この入り方。
「村崎友」ラストにやられました。
「越谷オサム」”磁場”ですね。
「秋月涼介」こういう話はいいな、好み。
「米澤穂信」色々、考えました。深い。
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色んな作家さんが、1つの架空の街を舞台に描く短編ミステリーオムニバス第2弾。
初めて読む作家さんがほとんどだったが、前回の物語に登場していた人物や、話の内容が使われていたりして楽しめた。
第3弾も期待!