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今から100年以上前、新しい一万円札の顔となる「日本経済の父」こと渋沢栄一による名著『論語と算盤』を、現代人にも読みやすく平易な言葉で書き直された現代語訳。
何度読み直しても、古びることのない本質が随所に書かれており、読む度に新しい発見があることに驚く。おかげで、本が赤線だらけ、ページの角をいくつ折ったことか。
企業の経営者や一部の経済人だけでなく、社会人になったすべての人に読んで欲しい必読の書です。
特に個人的に興味深かかったのは、国内各地の貧困村を再生させた二宮尊徳の何をどう評価しているのか、あるいは西郷隆盛との交友関係にも言及されており、興味深い内容でした。
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最近の週刊ダイヤモンド古典特集では、多くの経営者が「論語と算盤」を
明治時代に何千の株式会社を設立した日本の起業家に先駆けのような存在の渋沢栄一が事業を起こして、社会に貢献するとはいかなることかを論語の記述を交えて解説する。
本書は新現代訳だそうだが、それほど違和感なく読み進めることができた。
しかし、全体的に説教くさい印象は拭えないかなーというのが第一印象。
古典は暗唱できるぐらい読み込む必要があると斉藤孝が週刊ダイヤモンドの古典特集でいっていたが、あまりにもわかりやすい訳だと、長い間付き合おうという熱意がわかないのかもしれない。
あくまでも原典を併読する必要があることを痛感した一冊だった。
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まったく古くささを感じさせない。心が震えた。
学ぶ理由、儲ける理由、生きる理由など、あらゆることがわかる。
昔の話だけど、現代社会の問題とリンクして、読み解ける気がする。
俺も、世のために生きる人間になりたい。
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近代日本の資本主義の基礎を創った渋沢栄一が書き残した『論語と算盤』を平易な言葉に置き換え現代日本人に読みやすくと提供されたのがこの書物である。
日本の実業世界の礎を築いた渋沢栄一は、徳川幕府側の人間として存在してきたが、明治維新後、短い期間ではあるが、大蔵省にも在籍した。
大久保との性格の違いで政府を離れたが、西欧社会を外遊した経験が後々の考え方を大きく左右したようだ。
資本主義のど真ん中で勝負し、本質を見抜く洞察力のある人の言葉には普遍性があり、納得させられるものがある。
算盤と、倫理・理性とを程よく共有できる人が人の上に立つ仕組みづくりは永遠の課題なのかもしれない。
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明治時代の企業家・渋沢栄一の講演をまとめた本。現代語訳だからということもあるが、今読んでも古い感じはしない。そういう意味では「いまの若い者は・・・」という説教的な言葉かもしれないが、それも含めて背筋を伸ばして読むことも必要な本だと思う。もしかしたら、現代の日本に必要なのは坂本龍馬ではなく、渋沢栄一なのではないかと感じた。
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現代語訳によって、非常に読みやすい。内容はどこから読んでも背筋を伸ばす事が出来る。また読み返すだろう。
しかし、バイタリティのある男は、色欲も旺盛であるという時代を超えた定説に、渋沢栄一お前もか!(笑)岩崎弥太郎と喧嘩して、馴染みの芸者を忘れずにお持ち帰りした件は笑えた。
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2010/06/25:資本主義で利益ばかり追い求めがちな世の中においてどう生きるかを論語を基に説いています。
現代語訳のせいもあるかもしれませんが、とても読みやすく殆ど古さを感じさせませんでした。
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この本は、すごい!
渋沢栄一の“論語と算盤”を口語訳したものですが、
この訳と内容が秀逸です。
下手なビジネス書を読むよりもよっぽど勉強になること間違いなしな一冊です。
おススメ!
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渋沢栄一って方は本当すごい人やったんやな。日本実業界を造ったといわれる彼の功績は、もっともっと賞賛されるべきだろう。
しかし、なんと美しい高貴な志だろう。名よりも実、実も我が実ではなく天下の実 ・・・ 成功や失敗で一喜一憂している自分が情けなくなる。成功するにしてもいかにして成功したかだ。失敗しても勉強を続けていけば、いつかは幸運にめぐまれるときがくる。
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渋沢栄一には興味があったが、いくら現代語訳であっても、やはり内容が堅物で、難しそう。もうちょっと成長してから、読むべし自分。
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[ 内容 ]
日本実業界の父が、生涯を通じて貫いた経営哲学とはなにか。
「利潤と道徳を調和させる」という、経済人がなすべき道を示した『論語と算盤』は、すべての日本人が帰るべき原点である。
明治期に資本主義の本質を見抜き、約四百七十社もの会社設立を成功させた彼の言葉は、指針の失われた現代にこそ響く。
経営、労働、人材育成の核心をつく経営哲学は色あせず、未来を生きる知恵に満ちている。
[ 目次 ]
第1章 処世と信条
第2章 立志と学問
第3章 常識と習慣
第4章 仁義と富貴
第5章 理想と迷信
第6章 人格と修養
第7章 算盤と権利
第8章 実業と士道
第9章 教育と情誼
第10章 成敗と運命
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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内容もさることながら、渋沢翁が実業家になる前には、尊王攘夷の志士、一橋家の家来、明治政府の官僚をしていたことに大変興味を抱いた。それであれば渋沢翁が、「士魂商才」を訴え、資本主義の中でも東洋的な徳を重視し、利己的な考え方を排除することを望んでいたことが理解できるようなきがする。全体を通して自分のことだけでは決して無く、日本全体を如何に豊かにしようかと考えてきたことが伺えた。話は変わるが、渋沢翁が「士魂商才」といい、当時の風潮として「和魂洋才」があり、古くは菅原道真が「和魂漢才」と言っているのを聞くと、日本民族はいつも他国から何かの技術等を自分のアレンジでとり続けてきたのだなということが伺い知ることができた。
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現在の日本を築き上げた一人。
官>民の時代でありながら、民と経済の重要性に気づき多くの会社を興すばかりではなく、会社を組織し、官を渡り合えるようにしたことも大きな功績だろう。
算術に偏りがちな経営者が、いかにして道徳心をつなぎとめておくか。
人によっては宗教であったりするのであろうが、渋沢は論語に答えを求めそして、論語を追求した。
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孟子の「敵国がないと、国は必ず滅んでしまう」という言葉が紹介されている。著者はそれを近代日本にも当てはめて、健全な発達を遂げるために、各分野で他国に勝つという“意気込み”がないといけないと言っている。
一個人においても全く同様でそういう気概がないと成長しないといっている。そして自ら箸をとらなければならない。
また、争いを常に避けてはいけない。避けていると善が悪に負けてしまうことになる。正義でなくなってしまう。円満がいいわけではない。
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よくも悪くも、「論語」の礼賛。誠実に努力することが、人間の生き方である。
p50
(秀吉の例を出して、つまらない仕事でも)「与えられた仕事を、そのときの全生命をかけてまじめにやれない者は、立身出生の運を開くことができないのだ」
p102
(医者が使うメスも、狂人が使えば凶器となる)お金は大切にすべきものか、軽蔑すべきものかは、すべて所有者の人格による。お金に対して、よく集めることを知って、よく使うことを知らないと、最後には守銭奴になってしまう。
p107
「ただ食べて、寝て、その日を送るだけなら、肉の塊のようなものだ。たとえ体が動かなくとも、心だけは世の中の役に立とうとするなら、それは生命ある存在になる」
p177
江戸時代、朱子学(儒教のひとつ)を林羅山の家系が信奉したため、説くものと行うものをわけてしまった。道徳や理想は為政者が身につければよく、民衆は、実行力さえあればよい。つまり、どちらも備えた人物ができにくくなった。欧米では、それが宗教によって支えられていた。
p202
「今日の学生は、才能の有無や適不適もわきまえず、学問をしてきて、高度な理屈も知っているので、人の下で使われるなんて馬鹿らしいと思うようになってしまったのだ」使う側と使われる側の需要と供給が反対になっていて、並以上の人材があり余ってしまった。