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「万寿子さんの庭」が良くて注目していました。
この作家さんは、ストーリーが進んでも、
登場人物の性格にブレがなくて、それがよい。
突拍子もない感じなことが起こるんだけど、
それがなじんでる感じが自然で、
小絵さんは、こんな事しそうだったし
穣ちゃんも、やっぱり納得。
ただちょっとだれちゃったな、読んでて。
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崩壊しそうな家族をネコと犬のペット達が救う・・・。そんな帯を読んで,わくわくするおとぎばなし風な作品を想像して購入した。
しかしその期待はかなり外れたものとなった。なんとなく不思議なのは,外れて特別がっかりしたわけでも,逆にとってもうれしい感じでもないということだ。
パパとママと高校生の姉と小学生の弟・・・。それぞれがそれぞれの生活の中で,ちょっと素直に口に出せないような気持ちを悶々と抱えている。そしてそれをなんなとく気恥ずかしかったり,面倒くさかったりという気持ちから,家族にも誰にも言わないまま抱えてすごすうち,悪意や故意があるわけではないのに,次第にそれぞれの気持ちはずれていく。
そしてそのうちのペットであるネコと犬も,別に家族と特別に語り合ったり,家族を救いたいと積極的にタッグを組んで計画的に動き始めるというわけでもない。ただ,それぞれの気持ちを大事にしつつ,黙々と生きている。
なんか別に「心踊らない」しかし「妙にリアル」な話だ。もちろんネコや犬が語り手になって進んでいく話なんだから実話のわけはない。しかしなんだかリアルに感じるのはなぜだろう。
それはきっと,それぞれの登場人物が普通だからだ。特別に優等生であったり,すごい能力をもっていたり,とっても極悪人であったり,奇抜な展開があったり・・・というわけではなく,普通にまじめで,普通に照れて,普通に怒って・・・と,どこにでも普通にいる発想とこうどうをするからではないだろうか。
個人的にはママのとった行動が一番破戒的であったようには思うが,ともあれ最終的にはみんながそれぞれに一皮剥けて落ち着くところに落ち着くという家族みんなそれぞれの成長譚となっている。
多少の温かみを感じながら,静かにほっとしつつ読み終える。・・・そんな読後感である。
実は,先日「万寿子さんの庭」を読んだ。不思議な読後感のある作品であった。実は同じ作家の作品であるとは知らずにこの本を買った。同じトーンという感じもしなかったが,どこか似た肌触りがあるといわれればそんな気もする。
とても,登場人物に対してクールな目をむけ,淡々と描写するタイプの作家なのだろう。
(今この作家の作品を見ていたら「長生き競争」もこの人の作品だった。意外と読んでいるぞ,この人の著作。。。。)
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平凡なんだけど、ネコ目線、犬目線で見るから、伝えたい人に伝わらないもどかしさが、もしかしたら普段何気なく横を通り過ぎるネコ達にもあるのかな・・・?
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まじめなおとうさんと綺麗なおかあさんと
高校生の姉と小学生の弟のごく普通の家族の物語。
小学生のいじめ問題あり、高校生の性の悩みあり、
妻の浮気あり、夫の仕事の悩みあり、
色々なことがてんこもりで展開していく物語。
そして、大切な登場人物がこの家で飼われている
猫ちゃんとわんちゃん。猫ちゃんが主人公かも。
視点がそれぞれの登場人物に代わって物語が展開
するので、とてもわかりやすいし、
どうなるんだろうって先を読みたくて
あっという間に読んでしまった。
(特にねこの視点の部分が好きだった)
最後もすっきり爽快、後味の良い物語。
この作者はあとは読者におまかせっていう余韻のある
(読者からするともどかしい)書き方ではなく
最後まできちんと書いてくれるので、いつも後味が
良くて好きだ。
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kamosigiさんからオススメの1冊。
kamosigiさんからのオススメは、いつも意外な方向へ私を誘います。
これも、当初の印象とはだいぶ違ったタッチで、
「家族モノ」と思ってなかなか手に取るものの進まずにいたのですが、
なるほど。そういう方向で行きますか(笑)みたいな(笑)
「家族」の定義をいろんな意味で考えさせられるし(笑)
そういう意味で夢のあるストーリー。
結果的に、あらためて家族が「再生」されるのもほほえましい。
長編と言いつつも、読み始めたらあっという間。
読了感もすっきりと。
これをきっかけに「万寿子さんの庭」も読んでみたいと思いました。
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前回読んだ「万寿子さんの庭」がとってもおもしろかったので、
同じ著者のこの本を読んでみた。
やっぱりこの人は、人の微妙な心情を言葉で表現するのがとっても上手だなと思った!読み終えるのが惜しい気持ちになったのは久しぶり。
崩壊寸前の家族をなんとか立て直そうと、ひと肌もふた肌も脱ぐ飼い犬のタロウと飼い猫のミケ。
猫の会合の様子や二匹の会話、ミケの視点で描かれる文章や家族からみた二匹の愛らしい姿がたまらない。
動物たちってほんとにこういうことを考えていて、
動物同士でも会話をしているんじゃないかなって思う。
タロウはかわいらしい少年のようなキャラクターがぴったりなのだけど、
見かけに反してどっしりクール系なところにギャップがあって、
泣かせてくれる~
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(推薦者からのコメント)前にこの作者の本を読んだ時にとてもおもしろかったので,読みたいと思いました。
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コギー犬と三毛猫の可愛い表紙に、思わず手に取ってしまいました。
本の内容も、中山家のサラリーマンの夫と専業主婦の両親と、女子高校生、小学生の男の子の家庭に、ペットの犬と猫が、出てくる。
しかし、主人公が、『吾輩は猫である』ではないけど、このウェルシュ・コーギー・ペンテブローグの雄犬のタロウと、雌猫ミケの言葉から、話が進む。
動物って、人間をこんな風に見ているのかな~なんて。
そして、動物同士でも、こんな風に、群れをなしているのか?とか、、、
山中家の平凡で、平和な家庭に、皆、一人ずつ、問題を抱えており、崩壊への道に進んでしまうのだが、、、、
先ずは、父親の真太郎は、仕事で、悩み、、、母親の小絵は、不倫に走り、高校生の穫(みのり)は、性に目覚め、小学生の翔は、いじめにあう。
タロウの無謀な戦いで、下半身麻痺になるが、其の事で、家族が、バラバラになっていた気持ちが、一つになって、元の家族のように、なって行く。
女性の様な、動物からの視線が、読みやすいのかもしれない。
しかし、小説でも、母親の不倫は、許せないな~と、思うのは、古い人間なんでしょうか?
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コーギーって申し訳ないけど短足胴長で鈍臭くておバカなイメージだったけど、タロウの勇姿を読んで感動して見方変わった。ピットブルは辺り構わず噛み付くバカな犬かとも思ったけど主人が残念すぎるからだ。あの子も被害者だ。最初の方はタロウが虐待されてるのかと思った。(踏みつけられてとか)それでも健気に家族を迎えるのはさすが犬。冷たくてそっけないイメージの猫だけどミケは優しい子。猫の集会はちゃんと会議してると思うとおもしろい。最後の集団の呪いはいいぞもっとやれと思った。
2017/07/11
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父母姉弟犬猫。
そんな家族がどんどんばらばらになっていく…
家族それぞれの視点(猫含む)から家族崩壊をどう捉え、立て直していくのか。
猫視点のある物語久しぶりに読んだな。
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コーギーと猫が寄り添っている表紙に惹かれて購入。
それぞれ困ったことを抱えている家族だけど、自分も含めてみんなのことが大好きなコーギーがたまらなく愛おしくなりました。ほのぼのだけじゃない、生き物としての悩みもあり事件もあり、先が気になり一気読み。