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Gシリーズ第5弾。そろそろGシリーズをミステリ区分にするのはどうだろうと思える作品。Gシリーズはあれだ、S&Mシリーズ並びにVシリーズのファンブック的な立ち位置ではなかろうか。
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あなたじゃないとだめなの
なんて陳腐なことを口にしてしまいそうになるくらい、森博嗣が好き。彼が作る世界が好き、ひとが好き、彼がみている世界を見てみたい。
いつものことなんだけれども、今回も美しい構造でした。引用文、各章のタイトルとそのコンテンツが、とてもきれいにまとまっていて、それでいてエンターテイメントはきちんと見せられている。
全体的に、森博嗣は、優しくなったなあ、と思う。
それが嬉しくもあり、悲しくもある。
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犀川化していく萌絵さん。それを喜んでいる(であろう)萌絵さん。
...どうなんだ、これ。自然な恋愛感情?
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森博嗣の本は安定して面白い。ただ、GシリーズについてはS&Mシリーズ、Vシリーズを読んでない人にはつらいか。
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完全に施錠されていたT研究所で、4人の銃殺死体が発見された。
いずれも近距離から撃たれており、全員のポケットに「λ(ラムダ)に歯がない」と書かれたカードが入っていた。
また4人とも、死後、強制的に歯を抜かれていた。謎だらけの事件に迫る過程で、西之園萌絵は欠け落ちていた過去の大切な記憶を取り戻す。
久々の森ミステリィです。
数あるミステリィを読みましたがやっぱり森作品は
いつ読んでも面白い。
今回の密室トリックはちょっと逸脱しすぎと思いきや、
現実実行可能なんだろうな。
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「たとえば、一年間で自分がなしたことを考える。そのたった八十倍のことしかできない。」 が名言すぎて(saccki)
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2011/4/28読了。犀川と萌絵の会話は相変わらず面白い。前作はトリックも面白いと思ったが、今回はちょっと腑に落ちない点があった。シリーズ序盤を読んでから結構な時間がたっており、うろ覚えな部分も多いため、意味深な人物が出てきても誰かわからないのが悲しい。
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Gシリーズの中では一番
温度が伝わる一作でした。
動機はとても切ないものなんだけど
だれひとりとして「切ないもの」として受け止めていない。
ただ淡々と描かれていく。
トリックはやはり理系ですね。
「なるほど!」よりも「へぇー」でした。
「いつまでもは、愛せないのだ、生きているものは…」
そうなのよね。
愛しているのは、あの日あの時の「あなた」であって
進行形で「あなた」を愛していくことはできない。
遺されたものはいつか
愛することを諦めなくちゃいけないのね。
でもそれもまた愛だと思いたい。
生きるって、エゴだもの。
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Gシリーズ5作目。
四季とか保呂草とか赤柳ちらほら。
2週目だけど、相変わらずストーリーを忘れてる。
ついでに、Gシリーズの大筋もうろ覚えなので、そのあたりは読み直したい。
トリック的には、森さんらしいというかなんというか。
出来れば、現場の間取り図があれば、もっとトリックを考えながら読んだりもできたかな。
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森博嗣作品5作目。
ちょっとずつ事件の背後にあるものが深まってきたし、重要人物っぽい人も出てきたりして面白くなってきた!φで読むの嫌になんなくてよかったなぁ。
さいごの匿名会話で思ったんですが、国枝先生…もしかして黒幕の一人?要らない人だとずっと思ってたんだけどまさか…?わくわくするなぁ
ところで、第四章の「ところが、この加部谷恵美の突飛《とっぴ》なアイデアが、それほど非現実でもなかったのである。」の一文が妙に気にかかった。この一文が来たら、犯人は加部谷の予想に僅かなりと類似した方法で脱出もしくは自殺したと考えるのが当たり前じゃないか。それなのに似たような発想を近藤がするというだけで、最後のほうで提示される解決策には掠りすらしない。最後までそれが気になって気になって仕方なかった。
異常な事件遭遇率がコナンのようだと思ってたら、作中で加部谷が自らそういっていたので驚いた。しかし事件に遭遇する加部谷・山吹・海月、それと微妙に背景を知ってる大人陣の関係がなおさら、少年探偵団とコナン君的に見えてやっぱり笑えた。
「犯人」が確定したのは今回が初めてじゃないだろうか。今まではずーっと予想だけだったし。でも結局「逮捕」までが描かれないのは一緒みたい。
Gシリーズ開始で読み始めるって邪道だけど、早く読み終わってS&Mに入りたいなー
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シリーズの中で読むのを忘れていた作品(汗)
これを読んでいなくても後の作品に影響は無いけど、
ファンだったら読まないと(笑)
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Gシリーズ5巻目。歯がない死体。そしてもちろん密室。ホワイダニットが出てくると久しぶりに感じてしまうには自分だけ?。そして西之園&犀川がいつもより多め。
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本屋にシリーズがこれしかなくて、手に取ったが、基本的に人物の心情・感情はあっさりな気がした。
主人公であろう人物も、説明こそあるものの、読者に「もうあなたよく理解しているはずデショ」という体で進めてあり、置いてけぼりを食らった。おそらくシリーズを最初から読めということなのだろう。
事件の内容としてはうまく組み立ててあり、最終的にそうか!こうだったのか!と楽しませてもらったので、そこはとても良かったと思う。
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自殺や死についての語りが多い回。
他のシリーズを読んでいると登場人物に感情移入できるのかもしれないが、とりあえず淡々と読んだ。西之園さん宅に執事の姿しかないのは、そういうことだったのか。
このシリーズの死に関する語りに、私はあまり関心がもてない。理屈をこねているだけじゃないのか、という印象がある。
ただひとつ、「死人を生き返すことが目的」「肉体的な意味ではなく、信号」という部分は気になった。
もし今後の続刊を読む上で、海月や犀川の考え方に同調しないと楽しめないようだったら、自分にはちょっときついかもなあ。
トリックについては、「そこ動くのか!」と素直に楽しめた。海月くんはトリックに気づいていながら、排水溝の蓋を持ち上げていたのか?だとしたら面白い。
気になったのは以下の点。
■ 赤柳と沓掛の会話。赤柳はどういう人物なのか?
■ 保呂草と赤柳の関係
■ 保呂草と四季の関係
■ 西之園と赤柳が喫茶店で話すシーン
「この情報がもたらされたのは、四季側の人間が自分の犯行と思われるのを防ぎたいからでは?」
四季は何をしようとしているのか。また、赤柳に対する疑惑。
レビューで書いてる人がいたけど、そういえばλカードについても掘り下げなかったなあ。一体どういう経緯で現場に残されたのか。
Amazonよりあらすじ:
密室状態の研究所で発見された身元不明の4人の銃殺体。それぞれのポケットには「λに歯がない」と記されたカード。そして死体には…歯がなかった。Gシリーズ第5弾。
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『ただ、人間というのは、地理的に近いというだけで、無関係だと処理できなくなる事項が増えるものだ。』
『あ、あっさり入ってっちゃった ー 顔パスなんですね。良いなあ』
『殺人現場に顔パスになっても、あまり嬉しくないと思うけど』
『うーんと、なんか、軽蔑混じってますよね。軽蔑を水で溶いて、掻き混ぜて、これを飲め、俺の軽蔑が飲めないのか、みたいな』
『私、今もの凄く幸せです。これから、美味しい料理を食べるんです、大好きな人と一緒に』
『私、自殺しようと思いました。思ったことがあります。でも、どうしてそう思ったのか、今はわかりません』
『では、病気でもう死にそうだ、という人は、どうして治療をして、もっと長生きしようも思うのだろう? その理由は?』
『もっと生きていたいから、というのは、理由になりませんか?』
『もう生きていたくないから、という理由と、同じレベルだ』
『しかし、たとえば、芸術家が、ある作品を完成させようとしているとき、それをいつ完成と見なすか、いつ作ることをやめるのか、と考える。その選択にも似ている。手を止め、創作をやめることは、つまり作品の死かもしれない』
『死ぬことで、個人が完成する、という意味ですか?』
『そう考えることもできる、というだけだけれどね。そういった種類の、死にたいという気持ちも、必ず存在するはずだ』
『うん、仕事って、おおかたつまらないものだ。つまらないことをするから、代償として賃金がもらえる』
『自殺にも、ときどき、三島由紀夫みたいに、勝ち逃げのようなものがあるね』
『たとえば、一年間で自分のなしたことを考える。そのたった八十倍のことしかできない。一生はせいぜい三万日だ。たったの千ヶ月だ。』
『単に辛さから逃れるための自殺もあるけれど、もう一つの要因は、自殺することで、自分を社会に認めてもらおうという動機だね。自殺をすれば、一時でも周囲は自分の存在に目を向けるだろう、という予測だ。生きていても影響を与えることができない、あるいは、もうこれ以上に強い影響を与えられない。起死回生の最後の手段として、自殺がある』
『なんだか、自爆テロみたい』
『そう、そのとおり ー 自分という一個人の命を、最大限に利用する、という意味では同じだ。あれは、自分を武器として考えた場合はには、当然生まれてくる発想だ』
『ああ…私は、今、生きているなって思いました』
『うん、生きているのは、自殺を保留している人たちだ』
『人間って、結局は自分の人生しか知らない。自分の時間しか経験していない。すべては、それと比較して、それを基準にして、推論するしかないんだ』
『越えられない壁だよね。自分という名前の壁』
『そうですね ー 常に、赤柳さんの疑問を自問したいと思います』
『エリートらしい返答だ』
『大丈夫ですよ、先生 ー 私、自殺したりしませんから』
『もし、可能ならば、自殺するときには、相談してほしい』
『嬉しい。ありがとうございます。その節には、是非』
『生きて遺された者だけに、満たされない意思、そして未練が、しばらくの間は残留することになる。しかし、死んでいく者は、悲しくはない、寂しくもない。』
『たしかに、狂っていたら、できないだろう。そのとおりだ。正常な奴の方が、ずっと恐ろしくて、悲惨で、そして、冷たい。』
『いや、それは単なる不運だ』
『同じだね。運命だろうが、人の意思だろうが』