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医療コンサルタントと称する大病院の乗っ取り屋と、純粋無垢な平成のナイチンゲール。人間不信で冷徹な恭司と、慈愛と献身の早苗、二人の視点からそれぞれ書かれています。医療業界の闇を舞台に、人間のいちばん弱い部分がふちどられるように描かれている気がしました。
結局は自分がいちばんかわいいのが人間なのか、自分さえよければそれでいいのか。やはり綺麗ごとだけではどうにもならないが、純粋な気持ちなしには生きてはいけないんだと思います。
アサシンのようなプロの鋭さはないけど、全体的な雰囲気はどことなく同じに思いました。
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黒新堂と白新堂の相討ち。
マザーテレサの心を持って日夜、看護師として仕事に励む早苗にはホスピスで入院中の末期癌の父がいる。
一方、幼い頃医療事故で父を亡くした恭司は仇をとるかのように
病院乗っ取りグループの一員として冷徹非道な仕事をしている。
恭司の次のターゲットは早苗の病院。
何も知らない早苗は乗っ取りグループの張り巡らした罠に
知らず知らず嵌って行く。。。
久々の新堂作品だったがこれで終わり?が正直な感想。
ちょっと期待外れ。
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今回の作品は初の医療系ってことでちょっとだけ期待して読んでみたのですが、舞台が病院に変わっただけでいつもの新堂作品でした。
現代のナイチンゲールともいえる献身的な看護師の早苗。
父親を医療ミスで亡くし母親に育てられた恭二。
中学生になり病院に父親を殺された事実を知り不良とつき合うようになり、高1で母親が過労で死ぬとさらにエスカレートしてヤクザ顔負けのチンピラになっていた。
そんなときに「久我グループ」の会長久我に拾われ、金融業の取立て、地上げ、先物取引と暴力だけではない大人の戦い方を叩き込まれた。。
「久我グループ」が「医療コンサルト」実態は病院乗っ取り屋を立ち上げ恭二は病院への復讐を誓う。
そんな恭二が乗っ取りのために早苗に近づき陥れていく。
現実味に乏しく、新堂さんが描くとどこの裏社会も一緒になっちゃいますねー。
白 (早苗)と黒(恭二)が出会って灰色になっていく。
ラストはあざとい泣かせのパターン。
どうせならデビュー時のような徹底的に黒に染めてしまったほうが新堂さんらしくてよかったかもと思ってしまいました。
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医療がテーマの作品はとことん医療でいくか医療をテーマに別の切り口で盛り上げるかだろう。
本作は中途半端に感じた。
最後の展開が間抜けに思えてしまった。
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医療業界の闇を舞台にして
人間のいちばん弱い部分が描かれている気がしました。
こういう事が本当にありうることなのか・・・
実際、子供が小さいころ
受け入れてくれる病院がなかなか見つからず
ブチ切れた事があったなぁ~とか思い出しながら
思わず、読むのを止められずに一気読み(笑)
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病院乗っ取りを描いた小説。経営難に陥った病院の診療報酬債権を手に入れて病院を追い込んでいく金融屋の手先が良心に目覚めていく。設定などが現実離れしているのはしようがないとしても、登場人物も新堂冬樹っぽいエネルギーがない印象。
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ボリューム…のわりには…、
あまり深堀りされていなくて…、表面的な印象…。
ストーリー…も、安直…。
やっぱり…、医療従事者…でなければ…、
医療小説…は、書けない…ということでしょうか…。
餅は餅屋…ということで…、
新堂さんには…、これまでの路線…で、
これからも…、よい作品…を、いっぱい発表してほしいです…。
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経営難に陥れ病院を手中にと企む禿鷹軍団、感情までも頬張る。清らかな白、悪が動きだす黒、白が染まりだす・黒が薄れだす灰…各章の濃淡表現がベストマッチ。黒分子の拡散策が着々と進む中、黒筆頭の恭司が純白の看護師早苗を落とせるか。皮肉にも折られた白の翼は黒色に向かい、白の翼に浄化させられた黒は白色へ向かいだす。