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ハゲタカ2を読もうかと思っていたのだが、ベイジンもすごく面白いと聞いて早速読んでみた。
2008年に書かれた本作は、中国でのずさんな原発建設を指摘したもの。発売当時に読んでいたら「怖い~!中国!」で終わっていたと思うが、3.11を経た今、それが最高の原発技術を持つと言われていた日本で起こっているという皮肉な事実を受け止めなければならないと思った。中国の方に「見栄と賄賂が横行し、ずさんな工事をする中国で原発なんて危険だから!」と言ったら、「国に守られて放漫経営体質から抜け出せないT社を抱える日本に言われたくないわ」と反論されそうだ。
フクシマの件も人災が指摘されているが、人間の手におえないものを持つ危うさを改めて実感。原発のしくみなどをおさらいするためにも、読んでおいて損はない一冊。下巻の展開が気になる。
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原発と言う一大ビジネスを通して、中国の国民性を炙り出す。
様々な利権を巡るせめぎ合い。そして、それと戦う男のドラマ。
登場人物、それぞれのキャラが際立っており。絵が浮かぶよう。
原発について改めて考えさせらる一冊です。
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原発のような少しでも手違いがあると大きな問題のあるものを、物事が思う通りに進まない中国でやると…
といった話だけど、今読むとすごく皮肉だなぁ
考えてみたら他の国を笑っていられないくらい日本もしょうもない
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原発事故後に読んだからこそ理解できる部分が多い。原発の安全性にかける技術者の気持ちは伝わった。中国が舞台だからこそ、小説の世界が生きており、中国のパワーを感じた。
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著者:真山仁氏のWebサイトで掲載されている発言集
http://www.mayamajin.jp/hatugen/index.html
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かなり中国、原子力発電を勉強しているのが読み取れる。ただ映画のように場面が突然切り替わるので少しよみずらいかな。ただ内容は面白い。後半に期待!
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2012/02/05
まだ展開読めない。
中国と言う国、原発というもの。
関係者の思惑。混沌。
頑張れ田嶋さん!
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出張にもって行くがあまりに面白くて行きの飛行機に乗る前に一気に読んでしまいそうになる。3.11を予言したかのようなストーリー。下巻が楽しみ。
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中国、原発という2つのテーマが交錯して展開する小説。
現代日本のホットイシューてんこ盛り。
特に原発問題は、それが我々につきつける問題をまるで先取りするかのような。
とりあえず、これはやばい面白いから読め!と珍しく言いたい。真山作品の中でも特にオススメに入る。
2008年8月8日。この日は北京オリンピックの開会の日だった。オリンピック開催という「先進国の仲間入り」イベントに盛り上がる中国は、国家プロジェクトとして世界最大級の原発の開発を大連で進め、開会式に併せて運開することとした。
そのために中国政府は日本人技師の田嶋を技術顧問として招聘する。
田嶋は、共産党幹部候補の鄧や現場の作業員などとの文化の違い(という一言で済ますには、あまりに矮小化しすぎであろう!)に悩みぶつかりながら、原発の開発を進めていく。
実際のビジネスでもありそうな設定だが、物語の内容はアツい。特に最終章は本当に圧巻。終わり方はちょっとあっけなくて、その後の展開が気になる所ではあるが。
日本と中国という近くて遠い国、その中に生まれた、国境を越えた人間ドラマを克明に描き出した傑作。
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中国の国家プロジェクトである世界最大の原子力発電所の運転開始を北京オリンピックの開会式の日に中継に合わせて日本人の技術顧問である田嶋が奮闘する。
日本と中国、中国政権と中国国民、富裕層と貧困層、先進国と発展途上国、平等と格差、安全と危険など様々な観点から原発運開に向けてそれぞれの立場に立った考えが描かれている。
中国に限らず、外国で仕事をする際などの価値観の違いというものはこれほど壁になってくるのかと感じた。
日本では当然とされている事が全く通用しなかったり、文化として受け入れられなかったり。そしてその逆もまた然り。
下巻の展開が気になる。
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舞台は北京オリンピック前の中国。世界最大級の原発建設という中国の国家プロジェクトに日本企業の社員が挑戦する話。
面白かった点は、中国でビジネスを行うことの難しさが臨場感たっぷりに伝わること。 中でも拝金主義で汚職まみれの状況や己の利益のためだけにしか行動しない人々の様子を見ると、いかに中国でビジネスをするのが難しいかが伝わる。はたして、原発建設は無事に完成出来るのか!?下巻が楽しみ。
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北京オリンピックに合わせた巨大原発建設を題材に、隣国中国の人たちを描く。大惨事となった福島の事故で、原発の構造などがアホでもわかるよう何度も図解説明された今、内容理解に臨場感がある。
ここに登場する原発技術者と、それに影響されていく管理者は「絶対無事故」を目標にあげつつ、人間のすることに完璧はないと危機管理意識も高い。しかしこれだけ核を神の火としていながらこの長い作品中一度も、原発しか出さない特殊な産業廃棄物に言及しない。
これだけよく調べいくつもの発電所を訪ね、多くの原発関係者を取材したと思われるのに、小説に盛り込もうとするほど放射性廃棄物に触れる機会がなかったということは原発関係者にその意識がなかったということだろう。残念なことだ。
原子力を発電に利用しよう発想はあってもいい。実用化した優秀なはずの頭脳集団は全員ゴミ処理が機能しないビルは廃墟になる「タワー」というゲームをするべきだったのだ。これを解決していれば、万が一事故が起こっても地球規模で何万年単位の災害にはならないのだから。それまで実用化をするべきではなかった。
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たまたま本屋で見かけた「コラプティオ」を読み、他の作品として、ペイジンも読んでみました。
原発を描いた作品で、北京オリンピックに合わせて、世界最大の原発を、作って世界にアピールしたい中国と、汚職にまみれた中国政治の中で、徐々に使命に燃え、素晴らしい原発を作るために奔走する日本人原発技術者と中国政治家を描いています。北京オリンピック初日のお披露目の日に、原発事故が発生し・・・
現場の人々の壮絶さに、ハラハラしながら読み進めてしまいます。
個人的には「コラプティオ」「ハゲタカ」「ペイジン」の中では、これが一番好きです。
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中国でオリンピック開会に合わせて世界最大の原発施設建設を巡る話。
謙虚で職人肌の日本人、建前と権力が全ての中国人、上から目線の欧米人、ときっちりキャラが描き分けられている。本当にそんなステレオタイプの分け方で良いかは疑問だけど小説なので。
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中国の原発が舞台で、福島の原発事故以前の作品。実際の事故後に読むと自身の失敗談を振り返っているようでつらい。まだ俯瞰できる心境にもなく最後まで読めなかった。