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読みづらかった。なかなか読み進められなかった。
途中であとがきを読んで、作者が実際に経験したことを元にして書いたというのを知ってからは少しはかどったが・・・。
書店でいろいろな人が暮らしているというのは素敵だな~と思ったけれど、あまりに不潔な生活なのが許せなかったのだ、きっと。
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シェイクスピア&カンパニー書店は、シルヴィア・ビーチがパリに開いた英語本の書店のことだそうです。
寡聞にして私は知らなかったのですが、パリのガイドブックには載っているのだとか。
関連する本も何冊か出ているようです。
本書はその書店の名を継いだジョージ・ホイットマンの話です。
これもお恥ずかしい話ですが、私にはフィクションなのかノンフィクションなのか、判断がつきませんでした。
帯には「セーヌのほとりに佇む奇跡の書店の物語」とあったので、はじめはファンタジー系のお話までイメージしていたのに、別の意味で、ノンフィクションにしてはあまりに“あり得ない”世界が描かれていました。
著者はカナダで新聞記者をしていたのですが、脅迫に遭い、とるものもとりあえずパリに逃げてきて、この書店に出会いました。
オーナーのジョージは共産主義的ユートピアを実践しようとしている人物で、無名の文学者や物書き志望の若者に無料の宿や食事を提供するという方針を貫いています。
決して快適な環境とは言えないし、お金も行くところもないから我慢しているという部分もあるのかも知れませんが、でもそういう特殊な環境の中でこそ生まれる共同体意識(あるいは友情や愛情)というものもあるのでしょう。
ちょっと大学時代の寮生活を思い出しました。
書店とそれを支える破天荒なジョージの姿を経糸に、書店に集うさまざまな人たちのエピソードを緯糸に、素敵な人間模様が描かれています。
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パリのセーヌ川左岸に、貧しい作家や詩人に食事とベッドを提供している本屋がある。ジョイスの『ユリシーズ』を出版したことで知られるシェイクスピア・アンド・カンパニー、その二代目本屋だ。かつてヘンリー・ミラーやベケットらも集った書店に、カナダで新聞記者の職を失った著者は、ほぼ無一文で流れ着いた。その二十代後半の奇妙な数か月間の体験記。
夢想家の書店主は八十六歳で、五年以上も居座り続ける無名の詩人に腹を立てている。レジの金を盗むし、「くだらん推理小説なんか読んでいる」と本の価値にも厳しい。店内には売り場とは別に、一万冊以上もの本を納める図書室があり、住人には一日一冊の読書が奨励される。だが、奇人変人づくしの彼らには、調理や入浴の設備も暖房もない。節約が死活問題の彼らはゴミあさりの達人で、金の管理のずさんな店には泥棒がやって来る。愉しい物語。
(週刊朝日 2010/7/2)
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一風変わった人間ばかりだけど魅力的、そんなあるパリの書店を描いた物語。本への愛と店の独特の雰囲気に夢中になる。
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「見知らぬ人に冷たくするな 変装した天使かもしれないから」。そんな店のモットーが、なんとも言えずに好きだ。
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「見知らぬ人に冷たくするな 変装した天使かもしれないから」
がモットーのセーヌ河岸にたたずむ書店。
ここは、貧乏な旅行者や、作家志望の若者に無料でベットを提供する、 不思議な書店なのだった。
店主は社会主義者のアメリカ人ジョージ。
気分屋で変わり者だが人間味に溢れていて魅力的に描かれている。
この人の物語といってもいい。
ひょんなことから書店にお世話になることになった作者(カナダ人の元犯罪新聞記者)の実体験に基づいた小説風ノンフィクション。
(ちなみに表紙は100%ORANGEによるもの。)
個性豊かな登場人物たちと、匂ってきそうなゴチャゴチャ感がなんともいえない。
不衛生だけど、
誰でもこういう場所に憧れてるんじゃないかと思う。
最初のはじまりと最後の終わり方がなんともよかった。
心温まる1冊だ。
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小説だと思って読んでいたらノンフィクションだと後書きで知ってびっくり!
書店主ジョージや住んでいる人たちが生き生きとしていて個性的なこと・・・。
パリに行ったらシェイクスピア書店に行ってみたいなぁ。
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先にこの本屋さんに行くか、映画を観てからこの本を読んだ方が良かったのかなぁ〜と思う。
実際に雰囲気が分かれば、読み進んでいてもっと興味を持てたかもしれないけれど....
ちょっと「つまらない」というのが正直な印象。
違う角度で書いてもらえたらもっと楽しめたのかもしれないと思う....
残念
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TIME WAS SOFT THERE
この英題が何よりのキャッチコピー。作家なら誰でも泊まれるパリの本屋。風変わりな店主と、世界中から吹き寄せられてきた居候たちとの生活。"事実は小説より奇なり"とはまさにこの本の事。
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変わった本屋と、変わった店主が出てくるわりには、作品自体に際立った個性みたいなものは感じないけど、なかなかいい本。
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パリが特別な場所であることは、たとえば「シェークスピア&カンパニー書店」へ行くと体験できる。この伝説の書店はヘミングウェイやスコット・フィッツジェラルドがまだ売れない頃、パリの根城とした書店だ。しかしこの本に出てくる「シェークスピア&カンパニー」はそこではない。37 rue de la Bûcherie にある現在の店は、ジョージ・ウィットマンというアメリカ人が開いた本屋だ。当時の名は「レ・ミストラル」。ウィリアム・バロウズやアレン・ギンズバーグといったビートニクスたちのたまり場だった。そして初代シェークスピア&カンパニー書店の店主、シルヴィア・ビーチが亡くなった1962年。名前を引き継いだ。
こういう逸話を知ると、ここで毎日のように繰り広げられる事件の輪郭がわかりやすい。訳書名通り「優しき日々」なのだ。
パリは流れ者に優しい。その内側に才能を見出すと、自分の事以上に親身になる人たちがたくさんいるのだ。
24時間営業。本を売るだけでなく買ってくれる店。宿がない若者を4万人以上泊めたという伝説。読んだら、行きたくなる場所。
37 rue de la Bûcherie, Paris, France; 33-(0)1-43-25-40-93
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よくぞまあ、こんな書店が存在したものだ。
「書棚のあいだに狭苦しいベッドが点在し、ほかに行くところのない貧しい物書きや旅の若者が無料で泊まれる『流れ者ホテル』もかねていた」という、2代目のシェイクスピア・アンド・カンパニー書店。
1951年の開店当初から、「行き場のない人々を受け入れ、宿と食事を提供してきた」、店主ホイットマン曰く「書店を装った社会主義的ユートピア」。
いいことばかりではないだろう。清潔さや金銭管理などの点ではいささか問題もある。
たぶん、静かに落ち着いてじっくり読んだり書いたりするのも難しそう。
しかし、店主ホイットマンは、80代にして20代の女の子に(本気で!)恋するなど、ちょっと風変わりで、人を引きつける面白そうな人物で、この人のキャラに負うところが大きいのだろう。
こんな書店が現実に、例えば日本で、存在し得るとは思えない。泊まってみたいかと言われると、先住の人々のあまりの変わり者っぷりにちょっと腰がひけるけれど、「書棚のあいだにベッドが点在」する風景ってどんなかな。こっそり様子を覗いてみたい。
パリって、ゲイジュツって、懐深いなあ。。。
100%ORANGEの表紙がまたよいです。
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パリで夜中、なにもすることが思いつかないとシェークスピア&カンパニー書店まで散歩します。サン・ジェルマン・デプレから30分くらい。ソルボンヌからなら15分ほど。そんなロケーションなので、夜中の来訪者も多い。英語の本も、たまに日本語も。写真集が画集、コミックもあり、気がつけば1時間くらい過ぎている。ここはパリでも特別な場所のひとつです。
この伝説の書店はヘミングウェイやスコット・フィッツジェラルドがまだ売れない頃、パリの根城とした書店です。しかしこの本に出てくる「シェークスピア&カンパニー」はそこではありません。"37 rue de la Bûcherie" にある現在の店は、ジョージ・ウィットマンというアメリカ人が開いた当時の名は「レ・ミストラル」。ウィリアム・バロウズやアレン・ギンズバーグといったビートニクスたちのたまり場だったといいます。そして初代シェークスピア&カンパニー書店の店主、シルヴィア・ビーチが亡くなった1962年。名前を引き継ぎました。
著者はこの書店に転がり込んだカナダ人の新聞記者。数ヶ月の体験を書き留めたドキュメンタリーです。この本が面白いのは、実際に、いまから10年ほど前に、この場所で起きた出来事が書かれている、ということ。しかもそれは50年前にもあったことだし、いまこの瞬間起きているかも知れない、この書店ならではの「優しき日々」なのです。
24時間営業。本を売るだけでなく買ってくれる店。宿がない若者を4万人以上泊めたという伝説。書店の前には誰でも一休みできる木製のベンチがあります。天気が悪ければ、右隣の「La Petit Chatelet」というレストランで食事がとれます。もしこの書店が好きになってしまったら、レストランの上はホテルです。読んだら行きたくなること、請け合いの本。
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カナダ出身のジャーナリストの、パリにある奇妙な書店での滞在記。
とか書くと身も蓋もないなー。
いや、面白くない訳ではなかったんだけど、なんて言うか、こう…、ぶっちゃけ「トキワ荘」関連のノンフィクションの外国版みたいで目新しさがなかった。
そして自分にとっては身近な分だけ後者の方が感情移入しやすいんだよねぇ。スンマセン。
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出てくる人間が、日本ではニートとか落ちこぼれとか言われそうな人達。でも楽しそう。お金が無くても楽しく生きられるのは、素敵。私は決して綺麗好きだとは思ってなかったが、多分この書店に長くいられないと思う。匂いとか、部屋の隅の異物とか、とんでもない気がする。本の中での訪問で十分。