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ボクサーのノンフィクションと言えば、沢木耕太郎氏のカシアス内藤のことを描いた本があったが、この本は、淡々とファイティング原田を中心にボクシングが国家的娯楽であった1960~70年代の時代を描いていて面白かった。
この時代のチャンピオンが今と比べ物にならないほど価値があったことに驚愕。
チャンピオンになるには、『運命の女神』を呼び寄せる力がないといけない。
運命を引き寄せるには、過酷な練習に耐えうる体力と尋常ならぬ精神力がもちろん必要なのだろう。
自分が生まれた頃の時代の匂いを感じることができる本だった。
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日本のボクシングが、今に至るにあたって何人ものボクサーがいた。この本は、日本ボクシング創世記にいた歴史を綴った本です。私は、正直、白井義男もファイティング原田も興味はなく、「ボックス」の作者がボクシングの本をだしたということで、「ボックス」のときのようなボクシングに息づかいの描写が読めるとおもって読みました。当時の状況、それぞれの試合の説明、データが淡々と説明されてゆくにつれで、今のボクシングとの違いと当時のチャンピオン、特に、ファイティング原田の偉大さがよく理解できる。また、矢尾板貞雄の生きざまに感動した。何かを人に残すことは、生きていれば1つぐらいあるとおもうが、自分を犠牲にすることはなかなかできない。
この本のもう一つ面白い天としては、あしたのジョーやがんばれ元気などボクシング漫画が、ボクシング創世記に戦ったボクサーたちに少しずつ関係があること。このストーリーをしると、またあしたのジョーを読んだ時に、本当のストーリーと絡んでまた違った感じがします。ぜひおすすめです。
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百田尚樹さんはボクシングが好きなんだなぁ。と感じました。
運でチャンピオンになれる人もいれば、なれない人もいる。
その差は本当に紙一重なんだなぁ
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『ボックス』で話題を攫った百田尚樹が描くボクシングノンフィクションということで読書。
・あらすじ
日本ボクシングの歴史を築いた名チャンピオン・ファイティング原田とそのライバルたちの激闘を描いた作品。
ボクシングの面白さ、そして世界チャンピオンという存在の大きさが描かれているノンフィクションで、日本のボクシングの歴史がしっかりと描かれている作品でした。ただ、歴史が淡々と描かれているような印象が強く、面白いというよりはボクシングの勉強になったという感じだったのが残念。
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ファイティング原田の物語。自分はボクシングは好きだけど、誇れるほどくわしくない。 この本とbox!をよめば余計ボクシングがすきになった。
今の時代たくさんのボクシングのチャンピオンがいてチャンピオンおおすぎるなぁ。とは誰もが思っているはず。60-70人くらいいるらしい。階級もたくさんあって4団体もある。
昔は1団体。8階級。 8人しかチャンピオンがいなかったということに驚いた。その狭き門は今とは比べ物にならないと思った
youtubeに当時の画像もあったのでみてみたよ( ´ ▽ ` )ノ http://www.youtube.com/watch?v=bCjA_6A4v8A
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1960年代、時代の高揚感のなかで躍動し、命を削ってぶつかり合ったファイティング原田とライバルたちの激闘を、スピード感と臨場感あふれる筆致で描く。
4団体17階級で60人超の世界チャンピオンが乱立する現在と違って、団体はWBAのみで階級も8階級しかなかった、つまり世界チャンピオンが8人しかいなかった時代のまさにスーパースターだったファイティング原田のボクシングの魅力を描く。原田だけでなく好敵手たちも実に巧みに描かれる。ボクシングを活字で描いてこれだけ惹きつける筆力は凄い。
(B)
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今までボクシングにはあまり興味はなかったが、日本のボクシングにはこんなにも多くの男の努力や思いがあったことを初めて知った。
ボクシングの見方が変わった。
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第1章 日本ボクシングの夜明け
第2章 ホープたちの季節
第3章 切り札の決断
第4章 スーパースター
第5章 フライ級三羽烏
第6章 黄金のバンタム
第7章 マルスが去った
第8章 チャンピオンの苦しみ
第9章 「十年」という覚悟
1960年代、リングという四角い小さな戦場で、2つの拳だけで世界をつかもうとした若者たちに多くの日本人が熱狂した。その中心にいた一人のボクサー。19歳でフライ級王者となり、22歳で「黄金のバンタム」エデル・ジョフレを破って二階級制覇、26歳でフェザー級王座に挑戦し「幻の三階級制覇」で生ける伝説となったファイティング原田―。時代の高揚感の中で躍動し、命を削ってぶつかり合った原田とライバルたちの激闘を、スピード感と臨場感あふれる筆致で描いた傑作ノンフィクション。
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「ファイティング原田」1960年代のボクシングを、いや日本を代表する人物のドキュメンタリーである。作者より6歳年下のわたしであるが、現役時代の姿は、まったく記憶に無く、好々爺然とした恰幅の良いおじさんのイメージしかない。こんなにも、日本中を熱狂させたスポーツや、選手がいたことに、今更ながら驚いてしまう。たぶん近年のワールドベースボールクラシックや、サッカーワールドカップ、ましてやオリンピックなどの比ではないはずだ、なのに・・・。乱立する階級(≒チャンピオンの人数)。いつから、プロボクシングに一種の胡散臭さが付きまとうようになったのか、なんとなくその答えが本書にあるような気がしてならない。期せずして、今月「ファイティング原田」さんが日本プロボクシング協会会長を勇退されたそうであるが、今後も元気に活躍してもらいたいと心からおもう。
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"あ~ 懐かしかった。
読みながらポーン・キングピッチやジョフレとの
試合がナマナマと思い出される。
10歳くらいだったろうか白井義男がパスカル・ペレスに負けたのはラジオで聴いて悔しい思いをしたのを覚えている。 白井が負けるなんて・・・。
百田さんはボクシング好きなんだな~ よくいろんなこと調べているな~。
白井義男がダノ・マリノに挑戦できたのは日系二世の「サム一ノ瀬」の義侠心があったからだそうだ。
あんなに強かった「矢尾板貞雄」がチャンピオンになれなかったのは本当に「運」がなかったのだ、
また突然引退したのは中村会長との確執とか・・・
読み終わったばかりで興奮してなにを書いているのだろうか??
「Box]が手元に届いたのでこれまた楽しみだ!!"
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本作はノンフィクションである。本当に器用な作家だ。今回は沢木耕太郎の線を狙ったのだろうか。題材も内容も面白かったが、繰り返しが多かったのが気になった。どの作品も及第点以上なのに、物足りなさを感じるのは何故だろうか。
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チャンピオンベルトの価値が現代と比べ物にならないくらい高かった時代、栄光を掴むべく拳を交えた男達の物語。日本で一番ボクシングの人気があった時代を懐古するノンフィクション・・・言ってしまうと褒めているように聞こえなくなってしまいそうだ。面白かった。ノンフィクション小説であることを念頭に置いて書かれたであろう文章は落ち着きがあり、決して声高にならない。ボクシングの試合の臨場感がよく伝わってきて、某大家の歴史小説を思い出す。外国の選手にも詳しく、賞賛を惜しまないのがよかった。それほど偉大なボクサーがこの時代には集まっていたと言うことか。
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日本が発展途上国であったころ、ファイティング原田という国民的ボクサーがいた。
発展途上国フィリピンのマニー・パッキャオの人気を思うと、熱いエネルギーに満ちた時代が日本にも確かにあったのだ。
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白井義男とカーン、ファイティング原田について書かれた本 ボクシングに興味が薄い私にとって、苦しい減量に耐え対戦する意味が理解しづらい
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時代を象徴するような、スポーツマン。
それは、人々の心を魅了し、勇気づける存在になり得る。
「フジヤマのトビウオ」と呼ばれた古橋廣之進が敗戦国の国民を
奮い立たせ、本著では「ファイティング原田」を通して、
その希有で崇高な存在を伝えている。
そして2012年はロンドン五輪を迎える。
東日本大震災の傷跡を少しでも和らげる、
日本選手の活躍を心から期待したいと思った。