紙の本
とても好き
2016/01/12 13:37
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投稿者:yuyuyu - この投稿者のレビュー一覧を見る
トミーウンゲラーの世界観の良く出た本です。
人種、国、などを超えた大切なもの・事が描かれていますが、難しい説明などなく、子供はただ物語として読んでいるうちに、やがて成長してこの絵本尾伝えたかったことに気付くのではないでしょうか。
是非とも読んでほしい一冊です。
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むかし、あおいくもがいました。
あおいくもは幸せで、自由気まま。雨を降らせることもしないで、世界中を見て回っていました。自分が触れたものは、飛行機も山も人間も、みんな青くなってしまうけれどおかまいなし。
ところがある日、あおいくもは戦争を目撃しました。
色の違う人間たちが、殺しあっていたのです。
このひどい様子にあきれたあおいくもは、ある決心をします。
雨を降らせ始めたのです。最後の一滴まで・・・。
トミー・ウンゲラーらしい絵と話。
戦争のシーンはなかなか衝撃的で、子供とみていたので、ちょっと引いてしまいました。
読むのなら、戦争という言葉を耳にするようになった年頃からがいいと思います。
人種差別、戦争、自己犠牲、いろいろな要素が詰まっていますが、たんたんと読ませるあたりはさすがです。
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『すてきなさんにんぐみ』の作者、トミー・ウンゲラー氏の作品。
主人公のあおいくもは、自分が存在するだけで満ち足りていて幸せで、それだけに自分以外のことに興味がない。
雨を降らせることもせず、風の向くまま行動し、できることといったら触れたものを青く染めることだけ。
しかし成長する内に、ふとしたきっかけで自分のいる世界には争いや憎しみが溢れていることを知ってしまう。
肌の色が違うことが原因で戦争をする人々を「ひどいやりくち」と一蹴すると、ちいさなあおいくもは自分の身を犠牲にして初めて雨を降らせ、世界中の人々の肌の色を青く染め上げるのだ。
この自己犠牲が戦争を止めるきっかけになるのだが、このあと皆があおいくものことを忘れないようにと、「あおいまち」を作って忘れないようにしているのが『ちいさなさんにんぐみ』の最後とかぶって泣けてしまう。
肌の色が同じなら戦争がなくなるのか、自己犠牲を賛美しすぎやしないか、という考えが一瞬頭をよぎったものの、あおいくもの能力で現状に対抗するにはこうするしかなかったんだと思う。
ウンゲラー氏は現状へのブラックユーモアや風刺をよく取り入れてくるけど、それでも最後にハッピーエンドを描いてくれるのが素晴らしいのだ。
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シンプルな線が相変わらず素晴らしいウンゲラー
なんとも言えない微笑みをたたえた雲
あの雲の色はなぜ青なんだろう・・・とか思っていると
また読みたくなってくる不思議な一冊
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むかし、小さな青い雲がいた。他の雲がどうだろうと、青い雲は自分の好きなように生きた。青い雲を通り抜けると、みんなは青い色に染まった。地上では、青い雲は大人気。青い雲は、世界中を旅してまわった。しかし、人間は肌の色はいろいろあるのに、殺しまくり、追いかけたりしていた。このひどいありさまに、青い雲は驚きあきれて、「決心」をした。青い雨を降らせたのだ。青い雨は炎を消し、人間たちにふりかかり、肌の色も髪の色もみんな同じ青色に染めた。青い雲は今はなくなったけれど、仲良くなった人間たちは、このことを忘れないよう、「あおいまち」をつくったのだ。
人種差別、戦争をなくすには、みんなが同じであればいい・・・のだろうか?
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むかし、
ちいさなあおいくもがいた。
くもは、しあわせで、
いうことなしーーーーだ。
という言葉で始まる絵本。
のんびり、ほのぼのとした絵本かな、
と読み進めてみたら、
そうじゃなかった。
ある日、
地上では
白、黒、赤、黄の人間が殺しあいをしていた。
それを見たあおいくもは、決心します。
雨を降らせて、
何もかも真っ青にしたのです。
すると、
みんな争うのをやめて、なごやかに暮らした、というお話です。
みんなが同じなら、争いがなくなる。。
というアイデアには大賛成というわけではないけど、
まぁ、段階として、ひとつの方法かも知れない。
ただ、ひとつだけ気になったのは、
平和になって、青い人たちがお祭りをしているページで、左端にいる男が、一人だけ緑色だということです。傘をさしていて、青い雲の雨に濡れなかった様子です。
不気味なことに、手には斧を持ってるし。。。
一人だけ、青に染まっていない。
ウンゲラーさんの物語ほ、一筋縄では行かないようです(笑)