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この話はいつもの旅情ミステリとは違って、閉ざされた空間(舞台は箱根の別荘だが)で殺人が起こる、というちょっと昔風?の設定である。
内田康夫も、「いっつもあぁいうのを書いてるけど、こーいうのだってオイラかけるんだぜっ」と言いたかったらしい。(笑)
・・・たしかにねぇ、いつも同じような舞台設定で書いてると、「たまにゃ違った設定のを書きたいなぁ~」と作者が思うのは当然であろう。
だけど著者の書くいつもの雰囲気にすっかり安心してる読者はあまりそれを好まなかったりして、著者は自分で自分の世界を狭めていることもあるかもしれない、、、なんて思ったりした。
それにしてもこの話は、登場人物がタレントだのお笑い芸人だのばかりの集まりで、とにかく各自言うことが物凄く辛らつで、ウルサイ(--;。
ホントに芸能界ってこんなんだとしたら、あたしはやだなぁ・・・なんて思ってしまった。そして、妙にみんな芝居がかっている(笑)。
そんな中で殺人がバタバタ(爆)起きるわけだけど、まったく短時間のうちに凄く死ぬ。(笑)
最終的に、名探偵と「光子さん」だけ残って「そして誰もいなくなった・・・」っぽくなるんじゃないかと懸念したが、そうはならずほッとした(^o^;
今回こういう舞台設定に立つ浅見を見て思ったけど、あまりこいうシチュエーションでは浅見は際立たないねぇ。
やっぱり浅見は自分の足で四方八方飛び回り、地道にいろんな人から事情聴取してこその探偵だ。
それに、浅見が気にしなかった部分でとても気になったことが私はあったんだけど、それも浅見は追及しなかったしなぁ・・・
こうした閉鎖された空間での推理劇は、内田康夫氏はあまり得意じゃないのかもしれない。
(東野圭吾の小説ではよく閉鎖空間での殺人事件が出てくるから、その差がよくわかる)
いろいろ言ったけど、全体的にこの物語は読みやすくて、一日で読めてしまった。
あともう少し、トリックを工夫してほしかったのと、細かい謎の解明があれば深みが増すんだけどな。
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舞台が狭く、浅見光彦の動きとか考えが見えない作品だったように思う。いつもと違う浅見光彦シリーズではあったけど、これはこのみ別れるな、と。私としてはビミョー。
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芸能界の大御所・加堂孝次郎の箱根の別荘で十四人の賓客を迎え、華麗な晩餐会が開かれようとしていた。その中に浅見光彦と幼なじみ野沢光子の当惑した顔があった。実は二年連続して不審な死亡事故が起きているのだ。果たして男優の永井智宏が何者かに毒殺された。いよいよ連続殺人劇の序曲が始まる。
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2回目読了。評価見てみたら低くてびっくり。いつもの感じとは違うが個人的には面白かった。登場人物が分かりにくいのがネックだが、2回目はそんなこともなく読み応えもあった。
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かなり以前にそこそこの数の作品を読んだ内田康夫さんの “浅見光彦シリーズ” ですが、このところ、改めて読み直して、どうせなら“シリーズ全作” の制覇にトライしてみようと思い始ました。
この作品は「第17作目」です。今回の舞台は “箱根”。
ネタバレになるとまずいので内容には触れませんが、この作品は内田さんによる巻末の「自作解説」でも語られているように、いままでの “旅情ミステリー” といったテイストとは全く異なるものですね。