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2011 1/9読了。Amazonで購入。
@sakstyleの書評(http://d.hatena.ne.jp/sakstyle/20101220/p1)を見てこれは面白そうだ、と思い購入。思った通り面白かった。いや、思った以上に面白かった。
基本的には微生物の話。詳しい内容については上記URL参照。
帯紙を見て、鳥取砂丘で砂漠向けの格好(コスプレ)をしている方が藤崎さん(作家・ライター)かと思ったら、長沼さん(研究者)だった。言動といい研究内容といい、面白すぎだろこの人。
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微生物についての話である。
辺境すなわち、極限環境で生きる微生物というのは、たとえば熱に強かったり、塩分に強かったり、放射線に強かったり、乾燥に強かったりと、その耐性の種類は様々だ。
しかし、その極限環境の厚みというか幅というか、その振幅量は実はそんなに多くない。たとえば、耐熱性の高い生物は現時点で122度の高温領域でも生きていられるが、およそ90度を下回ると活動できなくなってくる。
そんな話が面白かった。
他にも、定性的な話と定量的な話といったテーマや、ワンタイムのデータと連続レコードのデータといった話など、色々と思考の糧が増えた。
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宇宙の成り立ちを知るためには、地球からなるべく遠く離れたところを観測するのが効果的だ。光が有限速なので、離れれば離れるほど、そこで観測されるデータは過去のものとなる。今見える100億光年離れた天体の姿は、つまり、100億年前の姿なのだ。
生命起源の話もこれに近い。生命の起源を探るには、今の地上とかけはなれた環境に生息している生命を観察するのがいい。高温、低温、強酸、あるいは強い宇宙線にさらされているなど。
この本はそうした環境下の生物について、その環境に近い場所(あるいは施設)で科学ライターと科学者とが語るというユニークなもの。そしてこの科学者の語りが学識が裏打ちした床の上を見事に飛び、跳ね回るもの。真摯でいて、学問的な軽さにめくるめく一冊。
P.S.ここには触れられていないが、生物好きなFマリノス・ファンは、ぜひ横須賀市自然人文博物館に足を運んで欲しい。もう、わくわくだったよ。
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[ 内容 ]
南極や北極などの極地、深海底、火山、砂漠、地底、宇宙空間…低温、高温、高圧、乾燥、無酸素、高放射能など、どんな過酷な環境にも生命は存在する!?辺境生物学者で、「科学界のインディ・ジョーンズ」の異名を持つ長沼毅と、『クリスタルサイレンス』『ハイドゥナン』などの小説で辺境を描いてきた藤崎慎吾が、地球の“極限環境”に生きる奇想天外な生物たちを訪ね、生命の謎や本質について語り合った。
生物学の最前線がわかり、科学の面白さが堪能できる一冊。
[ 目次 ]
プロローグ 辺境の生物を訪ねる旅へ
第1幕 南極は“しょっぱい大陸”
第2幕 深海で出会った生物の「大群」
第3幕 原始地球は温泉三昧
第4幕 乾燥と「高イオン強度」に耐える生物
第5幕 「スローな生物学」への挑戦
第6幕 宇宙空間で生き延びる方法
エピローグ 生命は宇宙を破壊する
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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極地、砂漠、海底、地中、果ては宇宙まで、あらゆる過酷な環境下での生命の限界を探る。軽妙な語り口で語られるその内容は科学の最先端であり、生命の謎を探る知的冒険である。好奇心が刺激され続け、読み終わるのが勿体ない。読んだことを人に話したくなる。そんな数少ない一冊。
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科学界のインディー・ジョーンズこと長沼毅博士と環境SF『ハイドゥナン』の藤崎慎吾氏が辺境をキーワードに地球内外での生命について縦横に語り尽くす対談集。新書にも関わらず千四百円&四百頁超の価格とボリュームには少し怯むが心配御無用!藤崎氏の生真面目なツッコミと長沼氏の理学博士とは思えない大陸的な受け答えが絶妙のハーモニーを醸し出す。テーマがテーマだけに一読理解できない場合もあるが、そんな些細なことは忘れてどんどん読み進めよう!苦労も多かった筈だが長沼博士の話にはロマンを感じる。次は『生命の星エウロパ』だ^^/
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ふか~い海の底から宇宙の果てまで、極限で生息する微生物のお話がメインの
対談集である。
対談って妙に専門的だったり、上滑りだったりするのだが本書はリード役の藤崎氏の
話の引き出し方が絶妙だ。世界の極地で研究を続ける長沼氏の知識を巧みにコント
ロールしている。
南極や北極の寒冷地、砂漠のような乾燥地帯、高熱である火山の噴火口付近、
暗い地底。そこどこにも微生物は存在する。人間であればとても耐えることが
出来ない環境であっても。
話の行きつく先は宇宙となるのだが、地球以外の惑星にも生物の痕跡があり、
地球の生命の誕生は他の惑星からかも…なんて仮説は楽しい。
対談場所は予算の関係(?)で日本国内の温泉だったり、鳥取砂丘だったりなの
だが、どこかお金のある出版社が本当に南極やサハラ砂漠での対談を実現して
くれないだろうか。辺境での辺境生物対談こそ、実感を伴うと思うのだが。笑。
サイエンス入門書としていいかもしれぬ。カラー写真も豊富に掲載されている
ので、写真を眺めるだけでも面白い。
個人的には解明されていないズワイガニの生態に興味津津である。なんで、餌
の周りにワサワサと大量に集まってくるのだろう。これを狙って密漁出来ない
かなぁ…なんて悪いことを考えてみる。
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著者たちの狙い通り,ワクワクさせられることしきりだった.この分野,あまりに知らないことが多すぎて,新書にしては分厚いが読むのが苦にはならない.
・岩石内生物.
・ハロモナス:寒いところも乾燥も塩分もオッケー.
・ハロモナスは硫黄酸化して独立栄養する.
・ウランとか鉱物資源が鉱床をつくるのに微生物が関わっている可能性が高い.
・スローバイオロジー.100年に1回分裂する生物など
・我々は地球の磁場と太陽の磁場に守られている.
・植物が環境を守るなんて嘘っぽい.
・生物が地球側に作用したのは,たぶん,酸素の発生ぐらい.あとは生物側が全部受け身.
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極限環境と呼ばれるような環境下に生息する生物について、対話形式で解説された一冊。専門、専門外関わらず、そういった生物に対する興味を引き出してくれる。地下生命などのとても代謝の遅い生物や、シングルセルバイオロジーについて、この本で初めて知った。
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2012.6.10 推薦者:みるく(http://ayatsumugi.blog52.fc2.com/blog-entry-140.html)
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この生物学者の長沼さんという方は知らなかったのだが、
全方位的な知識とすごい行動力で、とにかく愉快で面白かった。
深海、地中、宇宙といった辺境(彼らからすると僕らが辺境なのだが)に棲む生物の面白さ。
おおよそ常識的な生物観の枠外にある仕様。
メタンを分解して生きる奴や、超高温で生きる奴や、カーボンベースのボディでない奴など、
地球がどんな環境になろうが、必ず生き残る生物はいると確信できる。
約400ページの分厚い本だが、面白いのでどんどん読んでしまう。
生き物好きにはおすすめです。
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あちこち話題飛びますが、長沼さん、ほんと面白い。
深海展のショップで見つけて思わず買いましたが、買って正解。
地下のほうが地上よりも生物量が多いとか、強力な放射線下でも耐えられる生物とか、ほんと知らない世界がこの1冊に詰まってました。
「非常に少ない例から大局的な考え方をつくっているけれど、多分、例をもっとたくさん集めれば違ったモデルができてくるはず。今はあまりにも例を知らなすぎる。」
制度設計、組織設計にも、言えるかもしれない。設計者があまりに例を知らなすぎる(勉強不足)だと、、、こういうとすぐに他社の事例なんて、真似したってという人がいるけど、真似するわけでもなく、よりよい適合するモデルを考えるためにも他社事例の収集、分析は重要でしょう。単に勉強してないことの言い訳にしか聞こえない。
あと、これは逆にリスク過敏、過剰反応しないように注意しないとなーと、長沼さんのように、かるーくテキトーい捉える余裕も持たないとなと思った。
「過去に前例のないものに対して、過剰な予防措置を講じるのも、あまり現実的じゃない」
ま、これは地下細菌の中に、病原菌が出る可能性についてのお話だけど。地下に放射性物質を貯蔵していく際の研究も行われているけど、そこで漏れでたときの影響で病原菌が発生してしまう確率とかの話。
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南極、深海、砂漠、地底、地球外といった辺境やそこに存在する生き物を通して、生物の不可思議さをめぐる旅を味わう本書。科学界のインディージョーンズこと長沼毅氏の辺境探索話を中心に、実際に、日本国内の各所を旅しながら、対談が進められるため、辺境の紀行文としても楽しむことができる。酸素とケイ素が多く、炭素が少ない地球で、我々人間を含む、炭素ベースの生物が多数の中、ケイ素をベースにした珪藻が2億年前に生まれ、現在地球で大繁栄している。生物の次のステージはケイ素ベースになることも考えられるとのこと。そういえば、最近身体にシリコンいれる人増えたよなあと変な関心をした 笑
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まぁ、生物っていっても微生物なんやけど、それはそれでおもしろかった。岐阜県瑞浪市に超深地層研究所なんて施設があるとは知らなんだ。
科学っておもろいなぁ。海底から地底、南極と北極の違いとか、火山とか月、火星、金星、木星の衛星とか、興味深い話満載。対話形式で読みやすいってのもあるけど、おもしろかった。
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通常私たちが知っている生物の大部分は非常に近しい種であるため、生物のイメージも狭くなりがちだ。しかし進化の系統樹の根本で別れたような遠い生物は、私たちが絶対生きられない環境で悠々と生きていたり、まったく異なる方法でエネルギーを得ていたりする。
本書はそういう生物を数多く探してきた「科学界のインディ・ジョーンズ」の異名を持つ生物学者と、SF作家による対談集。深海や砂漠、地中から宇宙まで、極限環境で生きる生物のエピソードが連なる。最後は地球外生命探索まで語られるが、決してオカルト的ではなく科学的でありつつ、しかし小説のような楽しさが感じられた。