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博報堂ケトル代表・嶋氏により編集された、編集術の本。今の時代を作るメディアの編集者達が、いかにしてメディアのブランドを形成したか、惜しみなくその”how to”を紹介してくれている。
◆本書において紹介されているメディアは以下のようなもの
・ヤフー・ニュース
・ライブドアニュース、ネットニュース
・リクルートR25
・メトロミニッツ
・VERY
・ブルータス
・テレビブロス/テレビタロウ
・en-taxi
・光文社新書
・アメーバ
各ジャンルにおい圧倒的に存在感を持つメディアを揃え、前半は「ネットニュース」「フリーペーパー」「雑誌」というジャンルで対称的な2つを比較、あとの4つは異色なジャンルを並べるというパッケージ。先日読んだ「編集進化論」と比べると、ロジカルなプレゼンテーションになっており、この本自体の編集も広告マンっぽい仕上がりになっている。
どのメディアにおいても、強調されているのが、下記の2点である。
・広告主、読者、制作スタッフという3つの要素のバランスを取る必要がある
・タイトルで引き込むことの重要性
あのブルータスですら、「売るためのブルータス」「広告を取るためのブルータス」「色を出すためのブルータス」という三種類があると明言しているのは非常に印象的だった。
その中で、メディアのオリジナリティとは、ターゲットを知り尽くしたうえで、どのように距離感を取るかということで生まれているのではないか、と思った。「ターゲットを追いかけて、近い距離に位置どるのか」、「ターゲットを作るべく、遠い距離に位置どるのか」の違いである。
いずれにしても、ターゲットとの距離感も含め、オリジナリティとは、何某かの制約によってもたらされているケースが多い。突き詰めていけば、編集とは”制約を価値に変えること”なのかもしれない。この発見もまた広告的である。
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TABLOGのレビューを読んで読みたくなった
http://blog.livedoor.jp/tabbata/archives/50932515.html
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あまたある編集スキルについて書かれている。Webに関連するところだけささっと拾い読みをしたけど、あまり参考になるものはなかった。またメディア人の与太話も多く、突き刺さる内容があまりなかった。
お金が稼げるメディアを作りたいけど、何の知識もないという人が読むと、マネタイズの一手をつかめるかもしれない。新米メディアプロデューサー向け。逆に編集技巧を学ぼうと思っている人、実際にコンテンツを作っている人には不向きな内容。
個人的には、対談や講演の書き起こし書籍には過度な期待をしてはいけないという教訓が学べた。再び読むことはないだろう。
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メディアが変わっていく中でそれぞれのメディアの特徴がより際立ってきている時代だろう。
そんな中で成功していった理由はどこにあるのか、どのメディアもそれぞれの読者やそのニーズと向き合い、時代に合った「編集力」「アイデア」がそこにはあった。
我々が普段手に取り、利用してしまう「エッセンス」を知りたい方はぜひ。
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中川淳一朗
ネットニュースでPVがとれる要素
①突っ込みどころがある
②B級感がある
③意見が鋭い
④テレビが紹介したもの、ヤフトピが選んだもの
⑤モラルを問うもの
⑥芸能人関係
⑦エロ
⑧美人
⑨時事性があるもの
⑩他人の不幸
主体の人気度×ネタのギャップ度×時事性
ex. のび太×名言×皆既日食
マクドナルド、100円マックメニュー強化
マクドナルド(85pts)×100円マック(60pts)×各社バーガー新商品投入(1.2倍)
ロッテリア「不味かったら全額返金」に驚く声
ロッテリア(60pts)×まずかったら全額返金(95pts.)×各社バーガー新商品投入(1.2倍)
PVを取る見出し
①漢字、ひらがな、カタカナを混ぜる
②おいしいセリフを""で引用
③怒りが感じられる見出しに
④主語は頭に
⑤クエッションマークは3つまで
藤井大輔 R-25
R25は、広告情報を読者のエンターテインメントにすることにチャレンジしていてそれこそが広告主の価値につながると思っている
商品情報×編集力=エンターテインメント
R25式ネタ出し法
①無記名のフォーマット用紙にネタを書きセレクト
→純粋にネタの面白さだけで選ばれる
②ブレーンストーミングを行う
→元のネタをみんなで更に面白くする
正三角形を作る
広告主の都合ー制作スタッフの都合ー読者の都合
渡辺弘貴 メトロミニッツ
商品でストーリーを作る 商品にドラマとシナリオを
①ドラマに登場型 ドラマの中で自然に商品が
②ライバルと対比型 商品特徴を印象的に見せる
③予想外の展開型 思いもよらない利用法の提案
提案のルール
意外性×実現可能性
メトロミニッツらしさとは、「意外な驚きや提案があること」「実現性があること」「物語性があること」の3つの要素のハーモニー
今尾朝子 VERY
半歩先のリアル ある現象や状況を「キーワード化」すること
キーワード=社会の暗黙知の顕在化
コギャル、負け犬、アゲ嬢、シロガネーゼ、草食男子
西田善太 ブルータス
「広告の入る」ブルータス、「売るための」ブルータス、「色を出す」ブルータス
ネタは簡単、切り口が勝負
「全国民に捧げる」読売巨人軍特集
少人数体制ーちょっと先ーすべてを過剰に
いい写真があればまず表紙にしておく、表紙がいいと、つくり手であるスタッフのテンションがすごく上がってくる
「あ、僕らは今、末端でわけのわからない作業をしているような気がしているけど、これになるんだ。これをつくっているんだ」って思えてテンションがあがる
切り口ーストーリーーオーバーアチーブ
柿内芳文 光文社
部数が伸びるタイトル法
4つの指標のバランスを意識する
①身近度
半径5m以内の話かどうか?
よく使う言葉や表現か?
②中身度
本の中身がそもそもイメージ���きるかどうか?
③対話度
タイトルを通して読者と対話ができるかどうか?
突っ込みどころはあるか?
④衝撃度
何かしらの引っかかりがあるかどうか?
インパクトはあるか?
タイトルを広告として捉えてみると、そこで使われるコピーというのは、やはり日常的な言葉で語られつつ、なるべく抽象度を排し、それでいてどこか引っかかるものがなくてはいけない
非属の才能、地団駄は島根で踏め→失敗、独りよがり
勝ち組、負け組、草食男子、肉食女子などという造語の場合、自分はどっち?、あの人はどっち?などという「対語」が生まれるので、そういう言葉は一気に広がっていく
すでにあるキーワード×編集力=ちょっと気になるキーワード
ex. 就活 × 編集力 = ちょっと気になるキーワード
小澤知子 アメーバ
ユーザーにとって心地よい「世界」をつくることで、メディアの価値が高まり、運営することができる
ユーザーの属性を絞って面を作れば、それだけ広告的な付加価値が高まる
単純に「便利なものを出せばいいんでしょ」ではなくて、「便利」とか「何かできる」というのは当たり前で、そこに楽しさとか面白さとか、そういう要素を組み込むのが大切
それが他のサイトとの差別化にもなる
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嶋浩一郎さん研究第二弾・・・と思って読んでみましたが、嶋さんのお話しではなく、様々なメディアの編集者による「編集術」を集めた本。テクニック本というよりかはインタビューに近い感じですかね。
ヤフトピ・・・奥村倫弘
ライブドアニュース・・・田端信太郎、中川淳一郎
VERY・・・編集長 今尾朝子
R25・・・藤村大輔
東京タワー・・・田中陽子
さおだけ屋はなぜ潰れないのか?・・・柿内芳文
ブルータス・・・西田善太
メトロミニッツ・・・渡部弘喜
Amebaブログ・・・小澤知子
テレビブロス・・・小森浩正
大まかな印象としては、リアルメディア、Webメディアともにいかに消費者の気持ちをとらえるか、に注力しているわけですが、その手法が異なります。また、所謂広告メディアとは異なる文芸書、新書の編集術は異なりますね。
雑誌>フルーペーパー>Web
の順に生み出す側の良い意味でも悪い意味でもエゴが薄れます。
VERY、ブルータス、テレビブロスは、俺達が作ったものを見よ!それは消費者の期待に必ず応えるから
R25、メトロミニッツは、消費者はなにが足りないと思ってるかなぁ?どこだたたら入る隙間があるかな?
Amebaは、とにかく消費者の使いやすいようにカスタマイズ
といったスタンス。
雑誌がメディアとして厳しいのは、その消費者の「期待」が細かくなりすぎて、大きなパイを取れなくなっちゃったからだと思うんですが、それでも雑誌しか生み出せないクオリティってこういう編集者の強いエゴとかスタンスによって保たれるんだな、と思いました。
反対にフリーペーパーの誕生の仕方はロジカルで見事なのですが、今R25とかってほとんど話題にならないところを見ると、本当にマスコミュニケーションを形作るのは難しい時代なんだなぁと改めて実感しました。
ちなみに、個人的に面白かったのは、
R25・・・藤村大輔
さおだけ屋はなぜ潰れないのか?・・・柿内芳文
メトロミニッツ・・・渡部弘喜
の方々のところでした。
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雑誌、WEBメディアの一線で活躍している人たちに「編集」についての切り口でインタビューし編集したもの。
各人が何を考えメディアを作っていっているのかが記載されている。個人的にはブルータスの西田編集長のくだりが一番興味深かった。
「刺激というのは個人ではなく、社会で積み重なっていくもの〜」
「これから新しいものを作っていくのはとても大変だが、やっているうちに必ず見つかる。オーバーアチーブでやっているものから〜」
という部分には、司馬遼太郎が後生に期待している文化についての考え方と近いのではと感じる。さすがだなぁ…
テレビブロスの元編集長である小森さんとかには編集のギラギラした反骨心みたいなものも感じて非常に好感がもてる。
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とくに出版などに携わっていない人でも日々の仕事で気付かないうちに行う仕事、それが「編集」だと思っていたので、各メディアの編集者の話にはうなずける点が多い。とくにBRUTUSを生み出す話は実感できた。こうした過剰な仕事に神は宿るのですね。
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・ポータルサイトの広告の利益
■ クリック課金→ 1クリック30~50円。クリック率は1%にも満たない。
■ インプレッション課金→ 表示されれば課金。ただし、見るターゲットを絞れないので、掲載料は安い。
(p46-47)
・PVを稼げるニュース(中川淳一郎氏による)→ 「主体の人気度×ギャップ感×時事性」(ex)「皆既日食でのび太の名ゼリフを思い出す人続出」
(p54-56)
・(中川氏の著書『ウェブはバカと暇人のもの』に対する反響)「内容自体には基本的には異論はないが、バカと暇人を集めないと繁盛しないビジネスモデルをつくっておいて、『ネットのヘビーユーザーはバカと暇人が多い』と文句をたれるのはどうか」
(p65)
・(『R25』の「編集記事がついた広告」の作り方)中国・戦国時代の思想家の教えを守る者たちの戦いを描いた映画の広告→M1層には自分の心に留めておくような教え・言葉がないのでは?→記事「そろそろ座右の銘を持ってみない?」
(p93)
・(『メトロミニッツ』の収益モデル)タイアップ記事「ゴールデンウィークは六本木で過ごしましょう」→ウェブ上で「六本木で過ごすなら、ここで食事をしましょう」という読者限定プランを販売。こうすることで、企業から広告出稿費をもらうのではなく、プランを購入した顧客の料金から数%をもらう仕組み。
(p121-123)
・(『ブルータス』編集長・西田善太氏と佐藤雅彦氏との会話)西田氏「スター・ウォーズを中学生に観せても、そんなに感動しないのは何故だろう」→佐藤氏「刺激というものは、個人ではなく社会で積み重なっていくものなので、今あの映画を観ても、あの映画が生まれた当時とは違う。(中略)スター・ウォーズ級の刺激はすでにデフォルトのものとしてあるんだ」
(p169)
・(『テレビブロス』元編集長・小森浩正氏。「何もできないのがブーの魅力?」「その駄目ぶり」など、無茶な記事内容を並べた「高木ブー特集」に関して)「『特集はやり捨て』みたいなところがあるというか……。高木ブーさんを一度特集したら、もう一度特集することはまず当分ないわけです。だから多少過激なことをやっても、そしてそれによって関係が悪くなったとしても、別に何の影響もないみたいなところがある」(p174)
・元光文社・柿内芳文氏による「部数が伸びるタイトル法」
1. 身近度
半径5m以内の話かどうか? よく使う言葉や表現か?
2. 中身度
本の中身がそもそもイメージできるかどうか?
3. 対話度
タイトルを通して読者と対話ができるかどうか? 突っ込みどころはあるか?
4. 衝撃度
何かしらの引っかかりがあるかどうか? インパクトはあるか?
(ex)『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』『若者はなぜ3年で辞めるのか?』『4-2-3-1』『就活のバカヤロー』
(p204-208)
・すでにあるキーワード × 編集力 = ちょっと気になるキーワード
(ex)就活 × 編集力 = 婚活 ほか「草食男子」「勝ち組」「下流社会」など
(p223-224)
・(元光文社・柿内芳文氏によ���)「もっと改善できるだろ」という思いが「編集的視点」。これはどんな商売にも必要不可欠な視点。
(p230-231)
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読者が集まり、モノが動く、パワーのあるメディアがどのように成り立っているのか。中の人が直接語る、オムニバス本。
とても勉強になりました。普段何気なく、「面白いことしてメディアに取り上げてもらおう」とか考えていることが、いかに中の構造や、そこに込められたそれぞれのメディアが帯びた使命や信念を無視した浅はかな考え方だったか思い知った。そして、世の中に情報を発信すること、そしてそれを大勢の方々に読んでいただくことがいかに大変なことかも改めて認識しました。
個人的にはヤフトピの奥村さん、ブルータスの西田さん、VERYの今尾さんの話が特に面白かった。是非お会いしてお話してみたいです。
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その手段がウェブであれ紙であれ、メディアって集まったり通り過ぎたりした人の心が動く何かを提供する場所、仕組みなんだと思う。人の心を動かすために編集者はあらゆることを必死で考える。メディアってやっぱり面白い。
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これまで、動きながら勉強させてもらっていた編集についての考え方ノウハウが書かれている。ネット媒体から雑誌、Webディレクターまで様々な方の講演を集めた本。
人気度×ギャップ感×時事性、すでにあるキーワード×編集力=ちょっと気になるキーワードなど、○×○などの数式風のコメントが多かった。
やはり面白いものを生み出すための編集力、つまり切り口は掛け合わせ的な考え方なのだろうか。
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紙(文芸、雑誌、新書)のメディアからネットのメディアまで比較的幅が広く取り上げ、編集長などの自社のメディアに対する考えや、仕事に対しての取り組みの考え方や、ノウハウをかなり深くつっこんで本人が解説している本。
それぞれ、色があるメディアも多いので、その中がどういう編集方針で考えられているのか等がわかるので、おすすめ。
とくに、読み物としての面白さを語ってる部分もありますが、メディアとして収益の部分の考え方も語ってるのも多いので、とても参考になりました。
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yahoo!ニュースのトップの作り方やBRUTUSの魅せ方、新書の題名の付け方など
私たちがつい、「おっ」となってしまうものの裏側を「裏」っぽくなく教えてくれます。
利益追求と、こだわり(最終的にブランドとしての意地?)とのバランスのよさが
私たちを引き付けているのだなと感じました、改めて。
それはどこまでも人が考えて、感じて、カタチにしているものであって
理論や数値はあくまで手段でしかないのだと少し安心しました。
読み手は素人(という表現が適切なのかはわからないけれど)であって、その視点を忘れてしまったら
受け入れられないということもしっかりと想像されているのですね。
身近なヒントをもっと大切にして、吸収していきたいなー。いつか、何かカタチにできるかもしれない。
この本を読むきっかけにもなったBRUTUSを始めとして、いろんな雑誌が魅力的だなあと感じます。
以前はファッション誌ばかりだったのが、ビジネス誌から趣味や生活?の雑誌を読むようになりました。
とはいえ、むやみやたらに出しているムック本とか付録ばかり・読者モデルばかりのファッション誌にはちょっとげんなり。笑
フリーペーパーもmetro min.は毎回楽しみです。
それから、新聞。朝日しか読んでいないけれど、隔週のグローブや日曜のbeは毎回読み応えがあって面白いです。
紙媒体が危ないだとか、これからはwebの時代だとかそういわれる今こそ
紙媒体が面白いのだなと改めておもいました。
記者や編集者のこだわり、渾身の想いがぎゅっとつまっているのだろうなあと。
享受する側にとって、ある意味、とてもありがたい時代です。
わくわくしてきました。
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サイバーエージェントのアメーバピグの話、ヤフーの話は参考になる。ヤフーはやっぱり圧倒的なメディアなのだ。