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あれ、おっかしいな…すごく心動かされたはずなのに…今思い出せるのがツンデレイグナシオしかない……
ようやくイグナシオが正体を明かしてくれて嬉しい。
物語が動くこと動くこと。重要なシーンがたくさんあるね。ベンジャミンの理系設定がようやく生きた。
全員が全力を尽くしていて、みんな愛おしい。
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実は本シリーズ、誓約3まで積んでおります故そこまでは読みます。
さて、まるで口を開かなければ貴公子なあのキャラの様に、引き続き戦闘描写と台詞の質の差に苦笑いのシリーズにも慣れてきたこの頃。
理由や伏線に拘らなければ、偵察機を介した戦艦同士の砲撃戦は航空機の空戦とはまた別の趣で読み応えがありました。
そうして血と肉で積み上げてきた緊迫感を、結局異能一発で解決してしまう結末には賛否両論かとも思いますが、この辺は初めから匂わせていた流れでしたので仕方の無い部分かと。
次巻終幕。ドラマは残されていない気もしますが、さて。
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ニナ・ヴィエントとしての正体を偽ってカルエルたちと過ごすことに耐えられなくなったクレアは、学校を出る決意をします。そんな彼女を止めるために、カルエルは自分が皇子カール・ラ・イールだったことを彼女に告げます。しかし、そのことに感づいていたクレアは、自分がニナであることを彼に告げ、彼のもとを去っていきます。
真実を知ったカルエルは、ショックのあまり、自分の部屋に引きこもってしまいます。そこへやってきたのは、これまで他の生徒たちと交流することを避けていたイグナシオ・アクシスでした。バレステロス皇王の庶子であり、自分と母親を追放した王と第一皇子のカールを憎んでいた彼の言葉で、自分の不甲斐なさに気づかされたカルエルは、ふたたび空族が攻めてきたという報せを聞いて、ふたたびイスラを守るために立ち上がる決意をします。こうして、カルエルとイグナシオ、そしてノリアキ・カシワバラとベンジャミン・シェリフの2組は、戦場へと身を投じます。
彼らの善戦も空しく、戦艦ルナ・バルコは砲撃を受け、最後の別れを交わすためにニナは甲板へと出て行きます。そんな彼女に向けて、カルエルは「生きろ」というメッセージを送り、その言葉に心を動かされた彼女は、ついに風を操る力を取り戻すことになります。
劇的なストーリー展開に、思わず引き込まれてしまいます。どのような形でクライマックスを迎えるのか、楽しみです。
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今回も長い戦闘シーン。
四巻で突然現れた腹違いの弟、イグナシオが大活躍。
かっこいいなぁ、ツンデレ皇子。
カルエルも色々乗り越えて大分かっこよくなってきた。
クレアは土壇場で風呼びの力を取り戻して、次の巻では生贄に…
それぞれのキャラクターがちゃんと立ってて、登場人物が多いけど覚えやすいのは、作家さんの文才とラノベの絵のおかげだな〜
やっぱり絵があるとイメージしやすい。
引き続き、読むのが楽しみ!
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ネタバレ 嗚呼、悲恋物語ここに極まれり…。少女は心の殻を解き放つ。罪悪感で押しつぶされそうな相手に対する贖罪と「あなたに恋している」との絶叫とともに…。一方、死に殉じようとする少女を目のあたりにした少年は気づく。辛酸を舐めたであろう彼女の過去に、少女の想いに、そんな少女に恋していることに…。そして少年は願う。愛しい少女が生きることを…。「生きろ」という短い言葉に込められた幾万もの想いが飛空機からはじけ飛ぶ。まぁ、実際、カルエルの境遇や性格が善に満ちたものとは言えず、クレアも絶対悪というほどのこともないのだろう。
しかしながら、神ならぬ当事者の想いはそう簡単に割り切れるのではない。この善悪併せ持つ等身大の人間が、心の障壁を乗り越えて、相手を互いに想いあえる心情、関係の構築に至る。このカタルシスが、丁寧な心象描写で展開する。しかも、このカタルシスは、カルエルとクレアのみならず、シャロン、ノリアキ、ベンジャミンらにも及んでいる。また、一方の貴種流離譚を体現するイグナシオ。彼の行動はやや唐突ではある。ただカルエルと違い、かなり人間洞察力に優れているような彼は、クレアとアリエルのカルエルへの愛を早い時期に気づいていたのかも
そんな風に他人に愛されるカルエルの長所を素直に受け取れるほど彼は「大人」であったよう。殊に、間近に見続けてきたクレアの行動・心境の変化には驚いたはず。だからこそ、彼女を変えたカルエルへの復讐に徹することはしなかった。また、カルエルを叱咤するにあたり、独善的な見方をしがちなカルエルに対して、クレアの行動ではなく、アリエルの想い・諦念を気づかせるよう仕向け、人の行動や心理の多面性を示唆したのでは、と感じている。