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利益に厳しいベンチャー企業で取締役を務め、現在
は会計顧問として、数社のベンチャー企業を支援する著者が、「赤
字社員」「黒字社員」の違いを会計的に論じた画期的な一冊。
数字を曖昧にしかとらえられない「かなり君」や「俺の給与、時給
にしたらマック以下!」とのたまう赤字社員、すぐにカラーコピー
を使いたがる「カラフルちゃん」など、できない社員をバッサリ斬
り、反対にできる社員の特徴を述べた、管理職にとっては待望の一
冊です。
「給与の3倍以上の利益貢献」というのは、いろんなところで書か
れていることですが、本書では、<売上をあげても「資金繰り」を
考えないなら赤字社員>といったように、キャッシュフローの話や、
コスト削減、「報・連・相」を怠ることによる損失など、あらゆる
点に言及しています。
100冊の自己啓発書を読むより、1冊の会計書を読んだ方が、ビジ
ネスマンとしての能力は高まると思いますが、数字が苦手な人には
少々ハードルが高い。
その点本書は、最低限の会計知識を負担なく教え、かつ仕事でどう
活かすかまでを丁寧に指導してくれているので、数字が苦手な方で
も、いわゆるビジネスセンスを身につけることが可能です。
どうせ会社で働くなら、「赤字社員」と言われ、お荷物扱いされる
よりも、「黒字社員」を目指したい。
必要最低限の会計知識と、仕事人としての心構え。
本書はその両方をコンパクトにまとめた、新入社員必読の一冊です。
たとえば、年間売上高が600億円規模の会社で、「今月の売上高は
どれくらいだ?」と聞かれ、「¥4,875,925,332」という数字が羅
列していたとします。これを2秒以内に答えられない経理の方は、
残念ながら赤字社員と見なされます。経理という仕事をしているの
ならば、ケタ区切り(カンマ)は基本中の基本です。千円、百万円、
その次は十億円です
「俺の給与、時給にしたらマック以下!」と言ったら赤字社員
給与は「他人」と比較するものではなく、会社に対する「自分の利
益貢献」と比較するべき
仕事において重要な報告・連絡・相談。いわゆる「報・連・相(ホ
ウレンソウ)」。赤字社員には、この「ホウレンソウ」が嫌いだと
いう「お子ちゃま」的な特徴があります。この人たちは周囲が先に
取りかかって欲しいと思っている業務を後回しにし、自分の気が向
いた業務から取りかかってしまいます。そのため、同僚の残業コス
トや上司の時間コストまで追加で発生させてしまい、しかも、その
ことにまったく気づいていません
たった一度のことであれば、カラーと白黒との差はたった数十円で
す。しかし、コピーは日常繰り返されるものであり、また人数分の
コピーなど「掛け算的要素」が強いため、ここでのコスト意識の低
さが、会社に大きな損失を与えてしまうのです
残���なことに、会社のビジネスモデルを理解していない、それどこ
ろか、考えたこともない赤字社員がたくさんいます
赤字社員は、あらゆる仕事の場面で最悪のケースを想定していませ
ん。したがって、自分の予測どおりに進まないことがわかると、責
任回避に奔走する「言い訳くん」に変身します
コスト削減とは、現在「100」発生しているものを、やみくもに「90」
にするということだけではありません。今、会社で当たり前のよう
に発生しているけど、実はまったくのムダだった、というコストが
必ずあるはずです
あなたが勤める会社内で、「収益を増やすための方策」を2分以内
に5つ考えてください
あなたが勤める会社で「コストを削減するための方策」を4分以内
に10個あげてください
コスト削減を考える際に重要なポイントは、まず「売上に直接関係
しない費用」から先に考えるということ
売上をあげても「資金繰り」を考えないなら赤字社員
会社は利益を稼ぎ、純資産を増やせば増やすほど、健全になってい
きます。つまり、あなたの仕事は、究極的には健全な貸借対照表を
作ることにつながっていなければいけないのです
赤字社員は転職しても、やはり赤字社員になる人がほとんど
◆目次◆
第1章 3人に1人は赤字社員 その1人は一瞬で見抜ける
第2章 会計に強い、でも利益を出せない人
第3章 この30分で赤字社員が黒字社員に変わる
第4章 ワンランク上の黒字社員はここまで考える
第5章 あなたの「活躍度」診断、「リストラ度」診断
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20代社員の大半は赤字社員だそう。
会社に先行投資してもらった分は恩返ししてからでないと転職はすべきでない、という自分の考えに一致する内容だった。
年収の3倍の利益貢献をして初めて黒字社員になるとすると、かなり高いハードル。次は利益貢献の数値化がしやすい部署で仕事してみたい。
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会計の手法を用いて、会社への貢献金額と会社にかけた損害金額から、赤字/黒字を判定している本。
実際、これを意識することは大事なことだとは思うが、会計手法にかたより過ぎていて、著者の本当に伝えたい事があまり伝わっていない残念な本の気がする。
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●黒字社員の条件:給与の3倍以上の利益貢献
・仕事時は常にコストを意識すること!
・不要なネットサーフィンはしない!!
●「かなり」「少し」は感覚的表現で、具体性が乏しい。数値で表現する。ゲーム感覚で数字を意識すること!
●金額の桁区切りは基本中の基本!千円⇒百万円⇒10億(thousand⇒million⇒billion)
●黒字社員は常日頃からゲーム感覚で数字を意識している
●給与が支払われるのは、会社が利益を稼いでいるから。自分は利益に貢献してるの?
●給与は他人とは比較できない。会社に対する自分の利益貢献と比較すべき!
●収支計画は「晴れ」「曇り」「雨」の3パターンで立てるべき!「曇り(固いライン)」から「晴れ(最高)」は30%増、「雨(最悪)」は30%減
●会社にとって必要なのは「利益に貢献する人」のみ
●就職基礎能力
●4種類のジンザイ
①人財:会社の財産。自ら進んで何事にも取り組み、会社の宝となる人
②人材:会社の付加価値の材料となる。言われたことをキチンとこなし、役にタツ人
③人在:ただ存在しているだけ。いてもいなくても会社には影響がない人
④人罪:存在自体が罪。ネガティブな発言で、周囲に悪影響をもたらす人
●日常の業務で自分の給与なら会社にいくらの利益貢献が必要か?と常に意識する
●利益=収益-費用(コスト) 自分の仕事が「収益を増やす」か「コストを削減する」のどちらかにつながっていなければダメ!
●会社の利益に貢献するため、会議に参加したら積極的に意見を言って、かつ短い時間で終わらす
●総所得を20日で割って、さらに8時間で割ったら、自分の時給は約3,000円!!!
⇒2時間ボケーッとしてたら会社は6,000円の損失!!
★会社の収益を増やす方法を2分以内に5つ考える!!
アプローチとしては、①売上を増やす方法 ②売上以外の収益を増やす方法 ⇒これを深堀する
・客単価/客数UP
・商品単価UP、商品アイテム増加
・新規客/リピート客UP
○収益を増やすためのロジックツリー
★コストを削減するための方策を4分以内に10個あげる!
アプローチとしては、①売上原価 ②販売費および一般管理費 ③その他
・コスト削減を考える重要なポイント:売上に直接関係ない費用から考える
○コストを削減するためのロジックツリー
●「代金回収はできるだけ早く」「代金支払はできるだけ遅く」
・前受モデル
・現金販売モデル
・売掛モデル
●延滞債権に危機感を持っていない人は完全に赤字社員
○資金繰りを改善するためのロジックツリー
★決算書
①貸借対照表(BS Balance Sheet):決算日現在の財産と借金
②損益計算書(PL Profit And Loss Statement):決算日までの1年での儲け
③キャッシュフロー計算書(CS Cash Flow Statement):決算日までの1年でのお金の使い方
●「自己資本比率」:良い会社かどうかの判断
自己資本比率=純資産(自己資本)÷資産合計
超優良:50%以上 優良:30%以上 危険、倒産寸前:10%未満
●「流動比率」=流動資産÷流動負債
流動資産:一年以内にお金に変わりそうなもの
固定資産:お金に変わるのが1年以上先になりそうなもの
流動負債:1年以内に支払わないといけないもの
固定負債:支払が1年先以上でいいもの
超優良:200%以上 まあまあ:120%以上 危険、倒産寸前:100%未満
●「手許流動性」:何ヶ月分の売上に相当する現金預金(及び有価証券)を持っているか
=まったく売上のあがならない状態がいつまで続いても会社は大丈夫か?
(現金預金+短期保有の有価証券)÷月商(売上高÷12)
●損益計算書を理解すること!
①売上総利益率(粗利率):売上の大きさよりも利益の大きさの方が重要
②製造原価、販売費及び一般管理費の主要項目:どの項目がウエイトを占めているかを把握する
③経常利益率:毎年コンスタントに稼げる利益、会社の真の実力を表す利益。10%以上の会社は優良企業
●損益分岐点図表
損益分岐点売上高=固定費÷限界利益率
限界利益率=1-(変動費÷売上高)
●会社に与えた損失額
①機会損失:本当は得られるべき利益を得そこなった
②埋没原価:既に支払ってしまったので今さらどうしようもないコスト
●会社が自分に期待する価値は「2億円」
40年×533万円(年収)=2億1320円
●黒字社員の目安:「給与の3倍の粗利益」
●ちょっとした仕事であっても会社に与える利益貢献度は大きくなる可能性がる。恩恵を受ける人数に比例するから
●自分の利益貢献倍率が3倍以上が黒字社員の条件
●仕事を依頼されたら「はい、わかりました」明るく即答。「はぁ(ため息をついてから)わかりました」と低いテンションで答えない
●会社に「信頼」という「残高」を預けると、積み上がった「信頼残高」は大きくリターンとなって帰ってくる
●新しい組織では最初の三ヶ月が勝負。1ヶ月目は環境に馴染み、2ヶ月目は自分が何をすべきかを把握する。3ヶ月は具体的に行動し、4ヶ月目から黒字社員になる
●会社の利益に貢献できれば、「いてもいなくてもどっちでもいい人」から「会社の役に立つ人材」に変わる
●黒字社員に求められる能力
①時間管理:無駄な時間をなくし、時間当たりの生産性を意識する
②貢献:顧客、会社、部署のためとういう貢献を意識する
③強み:会社、部署、自分の強みで貢献する
④優先順位:どの仕事に注力するか、真っ先にやるか
⑤成果(利益):会社の利益につながる意思決定をする
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著者は公認会計士。
黒字社員の条件は
「給与の3倍以上の利益貢献」
とてもわかりやすく素晴らしい本です。
管理職の方は必読。
また新入社員の課題図書に最適かと。
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うちの会社では、何年かすると分かってくるような、社会人としての基本をつらつらと。OJTのトレーナーをやっているので、テキストとして使った。
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「会社にとって黒字社員とは自分の給料の3倍の利益貢献している社員」というのはよく言われるが、総務部勤務の私は「自分がいくらの利益貢献をしているか?」を測りにくい。
今は総務業務のアウトソーシングが進んでいるので、自分の仕事を外注したら?と言う事でおおよその金額は出るが、「外注ではこういった緊急・規格外業務に対応できない」とか何とか理屈をつけて、自分の値打ちを高く見積もって「私は貢献している!」って思ってしまいがち。
まずは自分の時給を知り、今やっている仕事がその時給とつりあっているかを考えることが大切だと思った。ただ、「自分の時給とつりあわない」と思っても、社内で他に担い手がなかったらどうするか?が課題だと思った。
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タイトルが面白そうだったので読んでみた。内容は当たり前のことばかり。一社員であってもコストを意識して自らがいくら利益貢献しなければならいのか考えよ、ということ。後半の会計の事例部分は基本会計知識があれば読まなくてもいい。
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前半は赤字社員(会社に損害を与える)と黒字社員(会社に利益をもたらす)の比較の話、後半は会計学(損益計算書・貸借対照表・キャッシュフロー計算書)の話。計算問題が12問あり、これが結構難しくて(会社員には易しい内容なのだろうが)いかに普段どんぶり勘定なのか思い知らされる。
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仕事術の本です。赤字社員、黒字社員など、またしても「雇われる」ことが前提になっていますが、この本は会計の考え方が多く、単純に優秀な社員という視点でなく、経営としての知識も必要です。自分の働いている会社がどのような経営状態か把握していない人は多いのです。わたしもそうです(笑)
一部上場の会社でも経営状態が良くないところも多いと思います。しかし、株式市場が効率的であれば、それは既に株価に反映されているのでしょう。
ここで話がそれてしまいますが、効率的市場ではどこまで株価に盛り込まれているのか不思議に思います。
・今現在の最新情報までか。
・最新情報で予想される未来までか。
・未来まで盛り込まれているのであれば、どれぐらい先の未来までか。
よくわかりません。よくわからないからおもしろいのかもしれませんが。。。
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タイトルから想像していた中身と違いましたが、おもしろかったです。
さくさくと読みやすい文章でわかりやすく、人事的な内容というよりは会計的なお話が書かれています。結構どきりとする内容も書かれていましたが、いろいろ考えさせられたし、すごく勉強になりました。
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社員1人ひとりが経営者のつもりで。この視点があれば、そもそも不要な人材と見なされないだろう。就職活動の際にも言えるのだが。
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・数字で語れるか。重要な数字をおさえているか。
・自社のビジネスモデルは何か。
・自分のホウレンソウがコスト又は利益に繋がると意識しているか。
・他人の時間を意識しているか。
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なかなか洒落にならんタイトルです。
自分の立場を踏まえて改善するところはしないと!
と焦らせてくれました!
本の最後のほうは会計のお話になります。
最初のほうがビジネス仕事術的なお話です。
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役員からの課題図書。
読み終わったときの感想は、
そういう意味ですか、こえーって感じです。
タイトルがインパクト強いですね。
会社が捨てるのは、利益を出せない人。
まあ当たり前ですよね。慈善事業じゃないわけですから。
今の給料なら、会社に幾ら貢献するべきか。
給料の3倍以上必要。
まあそうだろうなー。もろもろを考えますと。
自分の場合、営業貢献度とかがりますので、まあそれなりに
考えたりはするけど、普通の事業会社でバックオフィスとかだったりすると、考えることもないだろうなーと。
面白かったのは、「俺の給料、時給にしたらマック以下」と言ったら赤字社員ということ。
前に言っちゃったことあるかも・・・・
後半からはどちらかというと会計領域のお話です。
感覚を養うには良い本かと。