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紙の本
あまりに勿体ない最終巻
2010/11/11 19:53
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:DSK - この投稿者のレビュー一覧を見る
本巻で完結の最終巻である。…………えー。激しく凄まじく勿体ない気がする。せっかく動き始めて愛着も湧いてきたキャラ達とのお別れが名残惜しい。ラヴ要素もじわじわ出てきており、浩介にもある種の情が芽生え、シリーズタイトルの本当の意味が(最終巻だからこそ判明するのだが)「あ、そーくるの」という面白さだっただけに、正直、もう少し読みたかったな、という思いである。
それでも、写し鏡のような同族性を持ちながら、根本においては似て非なる強敵の登場や、ゾンビのごとく街に溢れかえった重度罹患者達といった、本巻のために用意していたであろう展開には最終巻らしいスケールの大きさがあった。多少のファンタジー要素も盛り込んで、素敵の存在と浩介の強い想いをドラマチックに見せた結末も良かったと言わねばなるまい。浩介は最後に病気(敢えて病(やまい)と言いたい)に罹患するのである。メンバーそれぞれの活躍もきちんと織り交ぜた、読み応えのある展開だった。
最終的には素敵に持っていかれた感もあるが、本巻で頑張っていたのは空である。ぶっきらぼうで少々ヤケっぱちな態度に隠された、なかなかに乙女チックな振る舞いが滲み出ている。要するに、思いの外浩介ラヴだったのね、という微笑ましさなのだが、これが素敵の心情に影響を与える糧にもなっている。本来なら真っ先に実質的な意思表明をしたハズの伊万里が、後れをとったことで爽やかなヤンデレ状態に陥っている面白さもあった。
執筆予定は無いそうだが、実に対照的な愛称まである妹の存在が判明しながら本人の核心部分が描かれなかったゲル子や、結局最後まで本格登場が見られなかった浩介(従姉)といったエピソードを後日談として読んでみたいな。
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