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『吾輩は猫である』
有名なタイトルのパスティーシュは数あって、どれもよくできたものだけれど、中でもこれは、読後、心がふんわりと温かくなる良作。
探偵小説好きの「僕」の目を通して語られる、漱石先生と猫は、ある意味とても生き生きとダラダラしている(笑)。
書生として暮らしながら、「僕」は先生の家に起こる日常の出来事のからくりを解き明かす。
個人的には『其の一「吾輩は猫でない?」』を推したい。
本屋で見つけて衝動買い。
今年一番の拾いものはこれに決定。
漱石先生の最後のつぶやきが気になるところ。
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まだ『吾輩は猫である』を読んでいないのでこれらの話が原典とどうかかわっているのかということはわからない。そういう観点を抜きにしてもサラッと読めて楽しめる感じの小説でした。書生はしょうがないよ。
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レーベルがYAということもあり、ミステリのライトファンや夏目漱石身読者に当てたものなのかなと思う。ここが間口になってほしい、という作者のメッセージを感じるような感じないような。
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柳広司さんのYA寄りの短編集。
タイトルからして漱石先生が探偵なのか!? と思いきや、漱石先生ん家の苦労性の書生さんが探偵です。
先生のライバル? 金田社長が奥さん娘さん含めていいキャラだw
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作者得意の実在の人物を物語の主要人物(必ずしも主人公ではない)に供え、その日常のエピソードをミステリー仕立てにしたパターン。その中でも漱石はお気に入りで、これとは別にイギリス留学中のコナンドイルに絡ませたものもあるが、これらが同一人物とは思えないが、いずれの漱石も偏屈でおかしな人物像として描かれている。本作は吾輩は猫であるの猫を主たるテーマにしながらも、本作とは余り関係はない。最後に名前がないはずの猫の名前を漱石がしゃべるのであるが、その名は明かされない。漱石の偏屈度合いが気になってしまうと読みのは辛いが、それも良しとして読んで頂きたい。
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「吾輩は猫である」は不思議な小説。
夏目漱石自身の生活を元に描かれたユーモア小説と言えばいいのか。
苦沙弥先生の家で学者仲間がまじめくさってする妙なお喋りや巻き起こる珍騒動を猫の目から描いた物。
誰でも出だしは知っているが、中身はほとんど覚えられない。
それはなぜか…?
エピソードがややこしい割に、結末にとりとめがないから…
暗号やメッセージが隠されているのではないか?
という説は当時からあったそう。
この作品は、先生の家に書生として入った探偵好きな少年が、先生の家で起きる出来事に隠された謎を解く!
という形式になっています。
エピソードはほとんど原作のまま、結末の解釈だけが違う。
なかなか面白かったです。
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面白かった。さすが。穏やかだけどしっかりした推理小説で面白かった。原作のほうも読ませたいと思わせられた。
ラストが最高だったから、これは最後まで読んでほしい作品。
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『吾輩は猫でない?』
『猫は踊る』
『泥棒と鼻恋』
『矯風演芸会』
『楽雲館大戦争』
『春風影裏に猫が家出する』
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柳さんの作品の中で一番好きな小説。この本を読んで、夏目漱石に興味を示したんだよね。だった最後がいいじゃないか。「吾輩は猫である」読みたくなりますって。こういう風に考えてみるっていいよね。
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先生の家の書生である主人公目線で見る先生の日常はじわじわ笑いに変わっていく。思わずクスリと笑ってしまうこの文体は癖になる。
もう一度原典「吾輩は猫である」を読み返したくなった。
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こういうパスティーシュ小説って好きです。タイトルに反し、先生が全く事件を解決しないところが素晴らしい(笑)。そしてネタバレになるので書きませんが、ラストがとても良かった。もっと他にもこの作家の作品を読んでみます。
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『吾輩は猫である』は未読だけど、面白かった。
寒月さんや迷亭氏との掴みどころのない会話がとにかく心地良い。中身はないけどスルスル読めるリズムで、これぞ衒学的!という感じだった。
ミステリーとしての謎は日常的なもので派手さはないが、丁寧に伏線が張られていたしで、これも満足。
終わり方が素敵!
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我輩は猫であるの世界を書生目線から描き、日常の謎解きをプラスさせた感じ。小学生の時に読んだけど覚えてるもんだな。
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漱石先生ってそんなに,チンケな人でしたか…まあ,ヨーロッパの人からみるとそうなのかも。ラブストーリーとして,ちょっと切ない。
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ストーリーテラーたる書生さんのクールなところ、所々で笑いがとれるところ、どこかで政治的な部分を書き忘れないところ、柳氏らしいです。