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「誇り高き大和民族を中国共産党の支配から解放する革命」(p.135)を描いた近未来SF小説。
BOOKOFFの20%セールで、200円で売っていたので衝動買いした。著者紹介で生まれた年と場所と慶応出身しか書いてなかったが、あまり気にせず読み始めるが、読んでいて数ページで何かおかしい、と思う。やたらと現実の時事ネタを混ぜて、明らかに民主党と分かるパロディを作って批判をし始めるので、ネットで著者を調べてみると、幸福実現党の人だったという…。それで読む気が一気に失せる。ストーリーも、物事がとんとん拍子に進み、まるでカットされたテレビでの映画放映を見ているようだった。それでも前半は、政治思想と宗教の話を抜きにして、とりあえず話の展開を読む面白さはあった。後半は酷い。結局左翼思想の批判と念力でどうのこうのと言ったスピリチュアル的な話で、もう地の文は読んでいられず、台詞だけ拾い読みして、なんとか読了したが、不快感しか残らなかった。本を溜めるのが趣味だが、これはすぐ売ってしまおう、という本だった。(15/05/10)