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■叔母が遺した日記帳から浮かび上がる30年前の真実
最愛の叔母が急逝した。映画雑誌の編集者である朝美(あさみ)は、遺品整理で訪れた叔母の部屋で古びた日記帳を見つける。そこには80年代、高校生だった叔母の青春が描かれていた。読み進めていくうちに、朝美は叔母のある男の子への想いを知る。独身を貫き、「恋ならしている」そう言い続けた叔母の生涯を懸けた恋とは。涙なしには読めない、感動の純愛ミステリー!
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「安政…」を読んだときと、ある意味似た読後感。
何となくぼんやりと予想していた展開がちょっと残念。
ストーリーは全体をとおして、とっても甘酸っぱい。
これを男性が書いていることに驚きがありますね。
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五十嵐貴久さんの本はこの間年下の男の子を読んですごく面白くて、この本のあらすじに書いてあった純愛ミステリーっていうのに惹かれて、期待して読み始めました。
私的にすごいハマりました。
レビューで前半はちょっと微妙で、後半からが面白いとおっしゃっている人が多かったんですが、まさにそうでした。
中盤から後半がもう読むのを止められなくなってしまいました。
ただ、もちろん前半も面白かったです。
特に前半は叔母さんの過去の話がすごく良かったです。
80年前後の高校生の恋愛ってこんな感じなのかなって思いながら読みました。
やっぱり携帯がないっていうのが大きい違いですね。
でもだから逆に会えた時の嬉しさとか、話せた時の喜びとかは今よりも大きいんじゃないかなって思いました。
結末はやっぱり驚かされました。
何らかの関係があるんじゃないかとか後半あたりからある程度予想してはいたものの、それでも驚きました。
よく考えると前半からいろいろ伏線とかあったんですね。
ラストを知って上でもう1回読みたいと思いました。
感動的で驚きもあって終わり方も良くて、すごくいい話でした。
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独身で誰からも愛されていた新聞記者の叔母の冬子さんが急逝。冬子さんに憧れ同じマスコミ業界で働きたいと映画編集者になっていた彼女の姪の朝美が遺品整理をする事に。忙しい仕事の合間を縫って彼女のマンションへ。そこで朝美は30年前、冬子さんが高校生だった頃の日記を見つける。「恋ならしている」と冬子さんが独身を貫き通した、真相が日記を読むにつれ明らかになる。冬子さんの高校時代と現代の朝美の視点で交互に描かれていて伏線があるのでは⁇と途中気づいてしまったが、結末は私には切なく衝撃でした。でも、読了後は温かくなりました。高校生の淡くて、もどかしい恋愛が優しい文章で描かれてて、とても引き込まれるお話でした。
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ふたつの話が同時進行。読みやすく楽しいけれど、一体なんの共通点?と思いながらも楽しく読み進められました。
読み終われば…最後が何となく不自然にまとまっていたり、最初は細かすぎる描写なのに、あとはさらーりと通り過ぎたり何となくアンバランスな様にも感じます。
私として、泣ける程切ない純愛や、ハラハラドキドキするくらいの展開、感動する結末ではないんだけれど、後半は夢中で読んでしまいました。
最後に話がつながった安堵感で気持ちが暖かくなるようなお話でした。
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最後のドンデン返し、そして謎解きはあっ!と言わせる。
しかし、こじ付けで、うまくまとめたという感じがしないこともない。でも最後に感動を受けた自分がいた。
《本文より》
朝美
「あんた、バカじゃないの?」
そして、大人げなのなさで冬子さんは負けていなかった。
「あんたは下らないことばかり言ってるんだよ。どうしてそれがわからないの?いいじゃない、年が違ったって、子供がいたって。お金がなくたって、格好が悪くたっていじゃない。あんたが本気なら、あたしはいつだってどんな時だってあんたの味方になるよ。あんたがお父さんを説得できないっていうのなら、わたしが代わりに言ってあげようか?」
冬子
もし、藤城が、どうしても気になるのとか聞いてくれたら、あたしは自分の想いを告げようと思っていた。藤城のことが好きだから、気になるのだと。
あたしは期待を込めて藤城の切れ長の目をみつめた。何秒ぐらいたったのだろう。ゆっくりと目をそらした。
「気にしてくれるのはありがたいけど・・・別に何もないから」
それが彼の答えだった。
冬子
不意に、あたしの足がとまった。どうしてだろう。なんであたしは動けなくなっているのだろう。
その理由はすぐにわかった。校門のところに、茶色のダッフルコートと見覚えのある青いジーンズ姿の男の子が立っていたからだ。藤城篤志がそこにいた。
校門までの百メートルほどの距離を、あたしは一気に駆け抜けた。はあはあと荒い息をつきながら、改めて藤城を見つめた。
朝美
最後に一つのメッセージを残した。日本の美しい朝を忘れることはない。妹である朝美のことを忘れることは決してない、と。
彼が伝えたかったのは、その一言だった。それを伝えるために、彼は来日したのだ。
朝美
恋愛にはさまざまな形がある。そしてその中には、高校二年生のときに運命の相手と出会ってしまう者もいる。たとえば、冬子さんと藤城篤志がそうであったように。
それが幸福なことなのか、不幸だったのか、わたしにはわからない。ただはっきり言えるのは冬子さんも藤城も、おそらくは互いに愛し合ったことを一度も後悔しなかったということだ。
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この作者の作品はいろいろ読んでて、内容自体も多岐に渡りますが、先を読ませたくなる筆致に惹かれます。
フィル・オンが藤城 ?と思わせて別の結末を持ってくる当たりがさすが。
やや強引なような気もするが、最終的な判断は読者任せ。
それでもいいんです!(^^)
面白いんだもの。
2014.1.28(火)
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五十嵐貴久ということで無意識に手にとったが、まさかの作者初恋愛小説w 叔母さんのキャラクターはなかなかおもしろかったけど、後半の展開がちょっとついていけなかったかな。やはり恋愛ものは苦手。
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なんとなく途中でオチがわかったようにも思うけど、ほっこりする話だった。
冬子さんの恋が、甘酸っぱすぎてきゅんきゅんしました。
2人が数年後再会したらどんな話をするのか…
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私はこの作者の作品が結構好きで、これまで大体期待を裏切らない面白さを堪能させてもらってきたのですが、今回は期待外れでした。
「叔母」の高校、大学時代の日記と、現在の「姪」の動きが交互に出てくるという形で作品は進みますが、まず、日記部分が全く日記らしくありません。いくら日記の筆者がジャーナリスト志望で文章を書きなれているという設定だとしても、日記にあのような、小説のような文章は書かないでしょう。その、ありえなさ、ゆえに私の興味は急速に薄れていきました。せめて、2人の物語を、日記をもとに再構成した小説の習作が残っていた、ぐらいの設定にしないと、この作品は成り立たないと思いました。
そして何より、私ががっかりしたのは、この作品で作者が何を伝えたいのか、がさっぱりわからなかったことです。日本と韓国の関係には、様々な側面があります。その中の何を訴えたかったのでしょう。私の読み方が悪いのか、ほとんど何も伝わってきませんでした。
ちょっと特殊な状況の中の恋愛を描くのが目的で、「韓国」はその一つの材料でしかなかったのではないか。そう思わせてしまう、わきの甘さがこの作品にはあります。
ただ、ここでの評価は高いんですね。正直、愕然としました。どうも私の読み方が悪かったようです。でも、この作者らしからぬ作品、という印象は消えません。
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途中で分かっちゃったし、ちょっと強引な感じもしたけど、まぁ、良かったです。
冬子さんと藤城のその後がもっと詳しく知りたかったなぁ。
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3〜4年前に買った本。自分で買ったにも関わらず、本が分厚いから、という理由で読むのを敬遠していた。が、いつものように、後半になるにつれて読むのが止まらなくなっていった。多少、「ん?いきなりこんなの出てきておかしくない?」と思うような所はあったけれど。私は、本を大体湯船に浸かりながら読むのだが、この本に熱中し過ぎて、本を読み終えた頃にはお湯がお湯でなくなっており、風邪を引いたくらいだった。
特に冬子さんの日記が面白かった。一途に誰かを思うことって、素敵なことだなと思った。あとは、素直になれない辛さも共感。あのように正確な日記なんてなか絶対ないと思うけれども、あんな風に細かく日記を書いていると、大人になって読み返すと、すごく面白く感じられるかもしれないなあ。
最後の結末、バレバレじゃん〜!と思いながら読んでいたら、自分が予想していた結末とはちょっと違ってびっくり。まさかそれが結末だったとは。
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純愛物語.客観的に見れば出来すぎだろうと思うが,まったく問題ない.なぜなら僕がロマンチストだから(笑)
以下あらすじ(裏表紙より)
最愛の叔母が急逝した。映画雑誌の編集者である朝美は、遺品整理で訪れた叔母の部屋で古びた日記帳を見つける。そこには80年代、高校生だった叔母の青春が描かれていた。読み進めていくうちに、朝美は叔母のある男の子への想いを知る。独身を貫き、「恋ならしている」そう言い続けた叔母の生涯を懸けた恋とは。涙なしには読めない、感動の純愛ミステリー。
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展開は想像できてしまうし、タイミングも良すぎるし、無理があると言えばそうなのだろうけど、私はこういうお話が大好きだ。
心がホカホカ温まる。
冬子さんと藤城さんのその後をもっともっと読みたかったなぁ。。。
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映画雑誌の新人編集者である朝美の最愛の叔母が急死した。遺品整理で見つけた古い日記帳に記された彼女の青春。生涯を懸けた純愛が、四半世紀後に奇跡を起こす。
80年代のラブストーリーってのが、まず心をグッと掴みます。携帯もネットもない時代のなんてピュアな世界なこと。登場するアイテムが懐かしさと共感を呼び、現代の便利と思っているモノは私たちに真の豊かさを与えているのかとも思わせる。個人的には、千葉を例えるのに「すすめ!パイレーツ」が出たのが嬉しい。