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教育関係者は必読。著者は、早稲田塾総合研究所研究員。高校~大学教育と環境の過去・現在・未来について、知見を述べている。時代の流れによる構造的な変化踏まえて、大学のこの先を示唆している。
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大学の現状が書かれている。
大学関係者もさることながら、高校の先生や保護者の方にも読んでいただきたい。
「学力」とは何か、「財の独立なくして学の独立なし」というフレーズに特に共感を覚えた。
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元大学職員の教育プロデューサーがまとめた「大学のいま」。
入試制度の移り変わりや高校生と大学との出会いの場を作る取り組みなど、入試にフォーカスした形で大学の今を伝えている。
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タイトルがあまり好きでなかったので手に取るのが遅くなった。
それも読み終わって印象が変わった。
「文学部がなくなる」のはポジティブ・ネガティブの両面がある。
この本は、「全入時代」の大学の今を分かりやすい言葉で伝えてくれる。
「まずは大学業界も含め、「私が動かさなければ!」と思った人から力を合わせて、教育を少しずつ変えていければと思うのです」(p188)に共感した。
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大学の抱える問題、特に”全入時代”における入学試験の課題と、大学の存在意義の課題がコンパクトにまとまった本。
タイトルはこんな感じになっていますが、この出版社に「○○がなくなる日シリーズ」というのがあるそうで、無理矢理付けた感じがあります。文学部のことは、あくまでも上記課題の一つとして取り上げられています。
一般的にはあまり馴染みの無い、大学の抱える課題について、読みやすく書かれていると思います。
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多くの大学が看板の掛け替えをしている状況中、文学部という看板は変えるべき?
哲学、美学、歴史、心理、文学、語学、さまざまな視点から人間を考える学問であることや、人文科学を学びたいという学生は減っていない(今後も減らない)と想定するなら、私は変えなくても良い(このままの形でいくことが新しい文学部の在り方)と感じた。
筆者がいう、シニア層についても、文学部という特性上、取り組んでいかないといけないことなんでしょう。
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大学全入時代到来と共に、学生集めに奔走する現代の大学。目を引くような珍しい学科名や、資格取得・就職を重視したカリキュラム…。
“求める人材”やそのための入試システムをきちんて確立せずに広報活動の一貫としての形式だけのAO入試は、“勉強しない生徒”を増やす一方であるそうです。AO入試批判か多い中、明確な学生像を掲げるSFCはAO入試の学生の方が優秀なのだそう。それはSFCでは単に試験をクリアすることが優秀と言うわけではないからであり、それを入試や教育に反映させているからだそうです。
大学側はPR活動を行う前にビジョンを固めること、学生側は自分がやりたいことをしっかりと考えること、それがまず第一歩だそうです。
自分は、恵まれた環境で勉強できたと改めて思いました。でも、やはりそれは高校時代に進路を悩んだからであり、研究したいことを追求したからであり、そのために積極的に動いたからだとも思いました。
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キャッチ―な表題に気になっていたのだが、少々遅いが購入してみた。どちらかというと副題の「誰も書かなかった大学のいま」の方が内容を端的に表していると思う。決して文学部なくなる日までのプロセスだけを解説した本ではない。
伝統的な学問分野の文学を研究する組織はなくならないが、社会・心理・教育等の周辺学問分野は、学部学科名称の与えるイメージの「わかりやすさ」のために、整理・独立させる改組は、「いま」でなく少し前に多くの大学でもう実施済みである。本書は、企業採用担当者や保護者に向けて、昔の大学との違いの傾向を紹介している性格を持っていると感じた。
本書から得た発想は、2つある。
・機能別分化の項目における「幅広い職業人養成」を、どのように解釈するか。「幅」をどの程度とするか。【本書122頁関係】
・受験者層への研究の紹介 オープンキャンパスと、サイエンス・カフェ、リベラルアーツ・サロンの同時開催/組み込み【本書第6章関係】
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4年後の2016年1月1日に再読した。
http://www.unipro-note.net/archives/51299519.html
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大学をテーマにした本は多いが、非常に有益な本である。著者は、大学職員から予備校に転じた異色の経歴の持ち主で、学生を送る側と入れる側の両方の立場をよく知っている。この間に横たわるある種の(とりわけ生徒にとっての)不合理を熟知しており、またその不合理が生まれる理由についてもよく理解しているので、こうした問題の背景が実にクリアになる。
著者はまた日本だけでなく外国の大学教育にもアンテナを広げている。最近の日本の大学では、アメリカのやり方を取り入れるのがブームになっているが、それが必ずしもうまくいかない理由を、日米の企業システムの違いから説明した個所はとくに面白い(第4章117ページあたりから)。
大学入試にしても、企業の採用システムにしても、一部分だけを批判することはたやすい。しかし、本当に大事なのは社会全体のシステムの違いを意識しながら評価を行うことであり、そこまで論じている本は意外に少ないのが現実だと思う。
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これも懸賞論文のためにザッピング。大学職員経験のある著者だから、大学の実態を網羅的に書かれている。ただ、ところどころ資金運営などでアメリカの大学の事例を出しているけど、新書というのも理由だろうけど、「薄い」。アメリカの大学運営については、佐々木紀彦さんの『米国製エリートは本当にすごいのか?』の方が詳しいし(まぁもっとそれ専用に書かれた本があるだろうけど)、アメリカの大学の講義の実態も経験にもとづいて書かれているから良いと思う。
大学の学部改変などの情報とかが知りたければ、多少役に立つだろうけど、読むなら20分程度で十分な本。
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上智は2005年に文学部に含まれていた教育、真理、社会、社会福祉を総合人間科学部にした。
文学部は高校生にとってはどのような学問をするのか想像がしやすい。
上智が聖母と合併したのは、聖母にとっても上智のブランドが活用できるし、相互にとってメリットがある。
大学の核はキャンパスの綺麗さでも、世間的な聞こえの良さでもなく、人と研究。
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タイトルにつられて購入。しかし、内容とは不一致のため急に読む気を無くしたが、一応義務感で最後まで読んだ。頭のいい人が手際よく入試制度をまとめてくれているので、便利と言えば便利。
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著者が内部に居たこともあり,かなり正確に現在の大学の問題点を捉えている.
弱小私立大学(特に文系)教職員全員必読の書.
ただ,聞く耳を持たない人には何も響かないのだろうけれど.
そして,そういう人が多いのもまた大学.
増えすぎた大学は淘汰されていくしかないのだろうな,残念なことではあるが.
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一読して「息子に読ませたい」と思ったけれど、親が読ませたい本を子は読みたがらないものです。「これだけは読まない方がいい」と言って勧めてみようかと思います。
なかでも、自分がこの会社『に』何ができるか、自分ならこの会社で何ができるかを考える人を、企業は採りたいのだ、という話がよかったです。
自分『に』何かを与えてくれる会社を探したってありはしないと、多くの大学生が気付かぬまま就職活動に入っています。自分の周りの大学生と、この本の話をしたいものです。