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先輩×後輩
香港からの帰国子女である主人公は、周囲になじめずに転入した高校にある誰も来ない旧校舎でそっと自分だけの時間を楽しんでいた。ある日その旧校舎に先輩が一人入り込んでくる。
周囲になじめなかったはずなのに、先輩だけはなぜだか心を許せるようになっていた。
しかし、ふとしたすれ違いから仲たがいをしてしまう。
それから数年、香港で再会した二人は…
色々と詰め込まれた本なのに、雑然とせずにちゃんと消化されていて頭の中がとっても幸せな飽和状態になりました。
ただ、主人公の身体的な問題については、「え?そんな描写あったっけ?」と書かれている情報が少なすぎて思わず前に戻って確かめてしまったりした。
上司がひどいという見方もあるけど、それはそれでいいかんじ。
女性もいい意味でそこまで主人公たちにからんでこないし、実在しているような「リアル感」もよいとおもう。
大阪が舞台になったお話もおもしろかったです。
わんこがかわいいです。
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歌や本etc、 既存のイメージを利用しすぎる作家さんとの辛口評がありますが、一束が圭輔を案内する場所は 映画『慕情』を思いおこさせ、わくわく感ドキドキ感が増し、しだいに不安も大きくなっていく。
そして事件! 心臓バクバクしました。
蘊蓄? 知らないと損なのか、他人の作品のイメージを利用して伏線を張ったり補足するのはずるいのか。
香港が舞台の再会物…と言うより…健康で爽やかで 「いい人すぎる」先輩圭輔 VS 病弱だったらしい「人の悪い」上司佐伯。
圭輔が来なかったら 関係はあっさり終わっていたはず。一束とはお互い『自分が思っているより好きだった』ようだが。
一穂先生で、一番好きだった。スピンオフ『off you go』を読むまでは。
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舞台は香港です。先日読んだ『Off you go』はこれのスピンオフなんだね。。そっちのが、好きだな、個人的には。たぶん単純に好みの問題で。ひたむきに真っ直ぐに愛を乞うさわやかな攻とちょっと難しい、欲しがらない子の受。どっちもあんまり興味ないなぁ・・・微妙に。逆に佐伯密と一束の組み合わせの方が、興味がわいた。似たもの同士なんだろうな~と。その後の『Off you go』で密の隠された心の内を知ってしまっているので、そっちのが余計せつない感じがする。
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大人の一束が仕事をするところがもっと見たかったような気もする。佐伯さんがとてもいい味を出してました。佐伯って名前のキャラクターはどんな作品でも比較的いいところをさらっていくキャラクターなのが暗黙の了解。
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高校生編と社会人編の二部構成になっています。
舞台は日本と香港で、帰国子女の繊細ネガ受と、ノンケな
明朗攻という、一穂さんお得意のパターン。
もうこの作家さんの持ち味だというのは分かっているのですが、
蘊蓄が凄すぎて話に集中できませんでした……。
広東語に日本語訳までつけてくれちゃってたりしますが、中文
いる……?って思ってしまうのです。多くの作家さんがとる手法
ですが、中文は『』書きで区別でいいじゃん、と思ってしまった。
展開は相変わらず淡々としてて静謐な空気が漂ってます。
読み物としては観光ガイドのようで、まぁ普通に楽しめました。
あ。レーターさんがもの凄くいい味だしてたと思います。
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ざっくり斜め読み。
他の方のレビューで香港蘊蓄が多い、というのを拝見していましたが、確かに多い。再会したての二人の会話がほとんど香港の説明でしかない^_^;
ので、そのへんはさらっと流して読みました。
佐伯さん…先にoff you go読んでいたので、圭輔の若さや勢いに嫉妬する佐伯さんが切なかったです。
一束くんが居るときに、静、と呼んでしまうシーンも。
たぶん佐伯さんも、ハイヒールシャンパンのときから一束くんのこと好きだったと思うよ。
って、これ一束と圭輔の話なのに、なんか佐伯さんに色々持ってかれた感じw
ホントに斜め読みなので、またしっかり読み直したいと思います。
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ページを行きつ戻りつ、時間をかけて堪能しました。終わるのがもったいなくて、もったいなくて…贅沢な読書体験をさせてもらったことに深く感謝です。
タイトル名に関わるエピソードや水かきの色のエピソードをはじめ、物語を彩る数々のエピソードや比喩表現の一つ一つが、とても印象的でした。素敵な文章だなぁ…
次に、off you goを読むのが楽しみで仕方がないです。
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学生時代に好きだった相手と、時と場所を違えての再会。しかも相手には付き合う相手がいて、尚且つその相手は自分の上司で…と、一穂さんにしては珍しくビターで大人な設定。緊張感のある三角関係にも関わらず、互いに惹かれあう二人の想いがまっすぐ一途に見えてしまうのは、若かりし頃のエピソードが丁寧に甘酸っぱく描かれているからか。
二人だけではなく、その恋に水を差す役回りを演じている佐伯のキャラクターも印象的な不思議な魅力に満ちた作品。好きです。
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Off you goを先に読んでしまってたのもあってか、佐伯さん、ああ佐伯さん……みたいな複雑な気持ちに。
一束も佐伯さんも実らなかった初恋に囚われた同士で惹かれあってたのかな。
タイトルと、そこに纏わるエピソードがとても好きです。
思春期のゆらぎともどかしさ、そこで止まった時間がもう一度動き出し、二人が歩み出す姿がなんとも言えないひりひりした痛みと切なさを色鮮やかに残していきます。
香港と日本、ふたつの舞台の対比がうまく生かされていて、劇的な展開を盛り上げてくれたなーと。
圭輔は一穂キャラ随一の子どもっぽい攻めですが、そこがなんともかわいい。
is in you=あなたのもの、というまっすぐなタイトルがなんとも胸にすとんと響きます。
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「子どもの頃、子の手が欲しくてたまらなかった。この男が。」
新聞社シリーズ第1段。
圭輔が求めてくるさまが必死でとても可愛い。
あ~男の子ってこども~~ってなる。
(再読)
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香港からの帰国子女の一束いちかと2歳年上の圭輔の話。悔いが残る高校編と、臨場感ある香港編でベッドシーンがなくても十分素敵なお話だなと思いました。青石ももこさんのさっぱりした感じのイラストがテンポの良いお話の運びとキャラに合っていて良かったです。
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高校生→社会人再会(舞台は香港)もの。先輩×後輩の太陽と月的カプ、そして一穂さんの描く攻はいい男だなぁ…。高校時代に拒否してしまったきり別れて、再会までそれぞれお互い相手がいるものの、再会して両片想いなゆえに臆病な2人…ここに当て馬役で出る佐伯さんと一束、個人的にすごく好き。それが、まさか、ね、、、^^
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もう少し高校時代を堪能したいところで、突然大人に。香港行ったことある人なら、楽しめそうな内容がいっぱい詰まってます。行ったことないし、知識もないと、ちょっと文章だけでは想像を補えなくて読むのが面倒だったけど、内容は高校時代と大人になってからのギャップ萌えで、楽しめました。
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1997年7月香港返還のとき、私は18歳
ちょうど二人と同世代
当時はなんとなく香港返還をテレビで見て、遠い異国のこと、とただそんな記憶
2010年31〜32歳も働き盛りだった自分と重ねながら読んだ
香港からの帰国子女ゆえの一束の、高校時代のもどかしさや、生命力の溢れている圭輔の健やかな若さの煌めきが甘酸っぱい
少しずつ距離の近くなる様や、お互いの感情をぶつけ合う様子が若さを感じた
13年経って偶然、香港で仕事を通じて再会するのはさすが小説ならではであるが、上司の佐伯を加えたいわゆる三角関係が切なかった
大人になった一束は「都合の良い相手同士」と自分自身を納得しようとしていたが、佐伯の間にも情というものが芽生えていて、それが純粋な愛かどうかはわからないけれど、お互い寄り添いあう心があった、と感じさせる関係が香港の暑い気候の雰囲気のなか、すっ、と心の真ん中に冷たい風が吹きぬけるような切なさを感じた
そんな中、香港のギラギラしたネオンや雑踏、蒸し暑さと同調する様な圭輔の想いも対照的
圭輔が押し勝った、と言う感じが清々しい
二年間のタイ生活も懐かしく思いながら読んだ
コロナ禍のいま、香港に行っておけば良かった、と悔やまれる
海外渡航が可能になったら、香港には行ってみたい
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13年かかって再開のお話。
高校の時の別れ方が悲しかった。
一束と佐伯の関係も、あの時はお互い必要だったんだろうな。ダメな事だけど。お話の中だけでは。
ふらふらしているようで、芯のある一束がちゃんと好きって言えたとこが、よかった。
台湾の地名がルビ無しではどうしても読めなくて(覚えられなくて)、ちょっと面倒だった。