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予想より遙かに面白かった。「代紺山の嫁探し」が特に好きだな。あと、「現代神話」のP156 2本目、P157 1本目がすてきだ(笑)
表紙と中身の感じがちょっと違ってて、まあそれはねー。商業製品だしね。
しかし世界観の創造の巧い人だなー。すばらしい。
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2011 7/2読了。有隣堂で購入。
ネットで話題になっていたのを見て気になっていた本。
もっと早く買えばよかったかも。
異世界における魔王退治後の勇者や社会について描いた作品も趣があったけど、秀逸なのはやはり現代日本にファンタジー要素があったら・・・というのを現実的に描いていく後半収録作品だと思う。
ケンタウロスは働き者だし働くのに有利な身体特性を持ってもいるので猿から進化した人類と労働問題が起きたりする。
天使は現代日本の都市環境じゃ自由に飛べない。
龍は現実的に考えて不要。
そんな感じのやたら現実的な問題と、それにまつわる当事者たちの心境とかを描いているのが面白い。
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著者サイトはこちら
http://nisiniha.sakura.ne.jp/
こちらで作風は十分読むことが可能なので、無駄な説明は不要かなと。
私は「代紺山の嫁探し」が一番好き。
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書店で「進学天使」だけ立ち読みできたので読んでみたら、面白くてつい買ってしまった。
ファンタジーと日常がうまく混ざり合っている。
お気に入りは「代紺山の嫁探し」と「進学天使」。
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逆転の発想や不思議生物、それを現実世界に落とし込むセンスに脱帽
ポンと短編集出させたイースト・プレス偉い!
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漫画家さんの中で話題になっていた作品。
やっとこさ読めた。
ボリュームはあるけどどれも読みやすい。でもテーマは深くてバリエーション豊かな話ばかりだった。web漫画らしいけどこの界隈はけっこう面白いのあるんだね、知らなかったわ。
ケンタウロス奥さんが可愛くてオススメ。
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現実からファンタジーが生まれ、
ファンタジーから現実が見える。
そんな、当たり前の様なことが、
さらりと見える作品だと思います。
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「孤独な勇者や、進学に悩む女子中学生天使、竜を学ぶ大学生活、労働規制されるケンタウロスなど、現実(リアル)と幻想(ファンタジー)を独自の感覚で交えて描く、9つの短編を収録」とのことで。
収録されている短篇は、ファンタジーの中で現実的なストーリーを展開するパターンと、現実の中にファンタジー的ガジェットを入れるパターンの二つがあります。どちらも楽しめましたが、より九井さんの独自性が光るのは後者であると思いました。
いわゆるマジック・リアリズムです。マジック・リアリズムの要諦は、非リアルガジェットをどのようにリアルと連続的に用いるか、というバランス感覚にあるように感じますが、九井さんはそれが大変に優れている。ファンタジー的ガジェットを中核に置いて、それを起点に物語を組み立てているのに、作品全体はファンタジーに振れ過ぎないマジック・リアリズムとして仕上がっています。シビアさとあたたかさの配分が完成されてブレない視点があり、問題意識というか作者の立場が一貫しているのが、素晴らしいと思いました。
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短編集なのでさらっと読めるかと思いきや、かなり分量が多くて読み応えがあった。
後味がわるい余韻の残る話しかない。
でもその余韻の悪さは、自分がその立場に立ったときにどうするか考えさせられるもの。
SFチックでファンタジー要素の濃い作品ばかりだけど、実際の人間社会にそのまま当てはまるような問題点が指摘されている。寓話として、手塚治虫の漫画とどこか似通った点があるように感じた。
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評価の★5コは言い過ぎかなってちょっと思わないでもないケド、物語に引き込まれるカンジと、かもしだされる雰囲気は大好き。
風刺?の加減もいいなぁ。
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着眼点が面白い!
現実とファンタジーが融合された「日常」の描き方が素晴らしい。現実世界ではありえないことが、九井諒子の作品集の中では当たり前に存在している。それを特別とは思わず、登場人物たちは普通に生きている。面白いなぁ。例えば、表題作の竜の話は、竜は絶滅せずに現代でもちゃんと生きてる。けど、技術が発達した今では、役に立たない存在となっている。そこで役に立つということを証明するべく作中の人間たちがうぬうぬと真面目に考える。結局、作中では役に立つか立たないかの答えは出ないけれど、真摯に考える彼らにこちらも引き込まれてしまう。んで、こちらまで考えてしまう。竜なんていないのにね。
大変面白いお話でした。大体10作ある。全部いいんだけど、最後2ページの、金食い虫くん!最高です。しかし、食物繊維かいっ(笑)あと500円玉も、うんうん、わかるわー、と妙に共感してしまいました(笑)
以下、Twitterに載せた文
ファンタジーを現実に落とし込めて、更に課題を提示し、真摯に向き合う物語集。かなり好き。特に『現代神話』と『代紺山の嫁探し』が良いなぁ。
現代神話。働くことしか出来ない馬人と、怠けることが出来る猿人。どちらも無い物ねだりだけど、ラストの「そんなもの なんにも違わないのよ なーんにも」という馬人の奥さんの言葉がなんだか心に沁みました。
嫁探しは、権平とおつうが結ばれてめでたしめでたし、で終わるはずだった。でも、最後のおっ父の独白が、めでたしで終わることを許さない。嫁ぐ娘のためにしたことが、結果として娘を失うこととなった、なんて、本当に救われない父親だなぁ。しかもこれ、父 親 だ け が救われてない、っていうね。マジで容赦ない。権平も、娘のおつうも、村人たちも幸せなのにね。そういうところが人間味あって良かったです。
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独特の世界観に引き込まれる。
日本昔話のようなストーリーがあったかと思えば、日常の中にちょっと不思議な存在(羽のある人間やケンタウルス)がいるお話だったりと様々なショートショートを楽しめる。
個人的にはもっとがっつり長編も読んでみたい。
本作では『代紺山の嫁探し』が一番好きだった。
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タイトルに共感を覚えてしまったのと表紙がかわいいので著者も内容も知らずに購入。正直言って、1000円+税を払うのはちょともったいなかったか。感性・視点にはいいものがあるのだが、キャラクタの書き分けやプロットの展開と言った基本技術はプロにはちょっと達していない。ネームには光るものがある。
お気に入りは表題作と「魔王城問題」「代紺山の嫁探し」「進学天使」。特に「進学天使」のラストの鳥瞰シーンがいい。
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短編集、最初のRPG調の作品群と、それ以降のジャンル豊かな作品郡とで、毛色の違いあります。
RPG調の作品群=やってそうで誰もやってなかった感じ。
嫁探し、現代神話等はやさしげな人外ものです。
好きな人にはかなりオススメ。
表題の竜の学校も、この短編集らしい「本来存在しない筈のものが、当たり前のように存在している世界」を書いた秀作です。
これネタバレになるのかな?
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「西には竜がいた」というファンタジーWebコミックを更新されていた九井諒子さんの作品、という事で、一も二もなく飛びついた。(「西には竜がいた」もそのうち単行本にして欲しい。Webだからこそ出来た形態ではあったのだが)
手元に置いておきたくなる美しい装幀。
話によって作風を変える器用さも持ち合わせているが、ひと目で九井さんの絵だ、と分かる。
絵も話も、整っているような、混沌としているような作風に、なんとなく山田章博氏を思い出すのだが、褒め過ぎだろうか。