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捜査一課殺人犯捜査係のガンテツこと勝俣健作が手がけた、製薬会社サラリーマンの殺人事件。息子の起こした殺人事件によって刑事の職を追われる直前、倉田修二がかかわることになった、二人の男女を襲った路上殺傷事件。姫川玲子班解体直前、殺人犯捜査第十係に所属していた葉山則之が担当した、世田谷の老人同士の小競り合い。事件の規模も様相もさまざまだが、共通している点が、ひとつあった。それは、被害者の個人情報を、犯人は何らかの手段で手に入れているらしきこと。事件の背後には何があるのか!?―。
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場所も時期も手口もまったく別の事件の数々。関係性など微塵も問題にされずに別々に処理されていたかもしれないそれらの共通項の端緒を見つけてしまったら、もう後へは引けない。ガンテツこと勝俣の独走が、倉田や葉山を巻き込んで真相に迫る。それぞれの殺人事件の犯人は紛れもなく実行犯として裁かれねばならないが、では辻内はどうなのだろう。未必の故意にはどんな罪がふさわしいのだろう、と考え込んでしまう一冊だった。殺意の元をたどった先で明らかになった真実は目を覆いたくなるものばかりで、心情的には犯人たちに肩入れしたくなってしまうのも事実である。権力の横暴と、やり場のない怒りと哀しみ、そして熾火のようにくすぶりつづける怨念の凄まじさに圧倒されるのである。
勝俣と姫川。相変わらず互いを天敵のように思っているようだが、そこに愛を感じてしまうのはわたしだけだろうか。
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息子が死んだり恋人殺したり色々して父親が困惑したり別の人に殺されたりする話。
結局、落ち着くところに落ち着いた終わり方をしてしまったのが、残念といえば残念。
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姫川シリーズのスピンオフ作品でなおかつ姫川の捜査1課復帰後の今後の長編への橋渡し的位置付け。
「シンメトリー」は未読だったので悔やまれる。
やっぱり、シリーズ作品は順番に読まねば。
おなじみガンテツ登場の1話目の「感染遊戯」はやや消化不良だったけど、読み進むうちに各話の背景が繋がりはじめ、最終話で怒涛の展開、驚くべき真相が待っている。
そのへんは力技だけど、ちょっと繋がりすぎのような気がした。
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「ストロベリーナイト」シリーズのスピンオフともいえる警察小説。一見ばらばらに見えた事件に隠されたつながりと、絡み合う殺意や敵意。どの話もかなりどんよりと後味が悪いけれど。官僚への反発ってのは、現実にもあることなのが世知辛い。
お気に入りは「連鎖誘導/チェイントラップ」。ラスト2行の皮肉さがなんとも言えず。ほんっと、後味悪いなあ。
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姫川さんの出番が少なかったけど、ガンテツいいね!
スピンオフ嫌いじゃないです!
最終的に物語がピシッとまとまってました。
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(収録作品)感染遊戯(インフェクションゲイム)/連鎖誘導(チェイントラップ)/沈黙怨嗟(サイレントマーダー)/推定有罪(プロバブリィギルティ
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デスノート、虐殺器官を彷彿させるテーマに著者の馴染みの主人公クラスのメンバーがそれぞれ関わり、、といった流れ。同時にドラマなんかで贅沢にやってくれませんかね^^;
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姫川シリーズのキャラの使い方と、物語の構造が実に見事。使う材料と調理法も巧い。作者にしてみれば「4打数4安打でサイクルヒットも達成」的な美味しい出来なのでは。息がかかるような密着度の高い描写。誉田さん特有の鋭利な空気感が冴えてます。これは前シリーズを読んできてから手に取って頂きたい。
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■姫川とガンテツ...でもこの作品はこれまでのようなストレートな展開ではなくて、二人ををコアにして360°ぐるっと眺めた世界で起きる色んな事件とそれに関わる人がテーマ。
■その一つ一つがカンケツしているだけじゃなくて、それぞれがカンケイしているって構成がうまいよなぁ。もしかしてひとつめの事件を読んだときに「あれ?なんか面白くないかも...」って思わされたのも誉田さんの計算のうちだったりして。
■でも個人的にはストレートな一気読み作品が好きなので、ちょっとだけ消化不良だったかも。(笑
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最初は短編みたいで、徐々に連作短編かなぁと思わせて、実は長編だったぁという感じのミステリー。短編と思えた部分も「うまいなぁ」と感じた。読む人に毒付きの針を刺し込んで終わる感じが妙にうれしかった。シリーズものの姫川玲子もちょこっと出てきて、お得な感じ。 姫川シリーズスピンオフ作品っていう位置づけかなぁ。
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姫川シリーズのスピンオフ。最初は別々の事件の短編集かと思って、読み進めていたら、最後はすべてが繋がり、お見事!!と思ってしまった。
本編の続きも楽しみ。
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「ストロベリーナイト」からスタートした警察小説「姫川玲子シリーズ」のスピンアウトストーリー的な位置づけ。姫川の天敵とも言える“ガンテツ”こと勝俣が中心となる物語です。
とはいっても、どっぷりガンテツの物語というわけではなく、今回のストーリーは、どちらかというと、犯人側の目線で描かれています。
事件は、時間も空間も越えて発生した省庁関係者の殺傷事件。ぱっと見の共通点は、被害者が省庁のOBまたは関係者だったということだけ。
しかし、ガンテツ達の捜査によって、そこに「薬害被害」とその薬害を放置した省庁関係者という一本の線が見えてきます。
最後、事件は、この上なく悲しい結末を迎えます。
誰に向けたらよいかわからない、やりきれない憤りや、悲しみ。その感情を逆手に取り、人々をコントロールしていった犯罪者の心理もまた、愉快犯ではなく、はやり深い心の闇を持った人間だった。
“ガンテツ”のキャラクターを以ってしても、重苦しくなってしまうような大きなテーマを扱いながら、その最後の幕切れを、ある種の救いで締めくくるところに、誉田氏の優しさというか、心の温かさを感じさせてくれます。
「ストロベリーナイト」と本作の間には、何冊かの姫川玲子シリーズがあるので、おそらく、順番に読んだほうが、登場人物の背景情報なども豊富になって、より深く楽しめるんでしょうね。
ということで、次は、「ソウルゲイジ」に挑戦する予定です。
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ガンテツのスピンオフも悪くない。
気になっていた「倉田」さんの話がここで出たので少し意外。もっと深い話になるのかなと思っていたが。
姫川班再集結の話が読みたい!
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図書館本。姫川シリーズのスピンアウトものですね。ちょっとクセがある「ガンテツ」を中心にした物語です。姫川シリーズでのガンテツは、姫川の宿敵のような位置づけ(もちろん犯罪者の意味での「敵」ではないが…)ですが、この小説では、逆に犯人逮捕への読みの鋭さをみせてくれます。一見するとつながりがない事件が、「元官僚」が被害者という1点でつながりを見せる。そして謎のサイトを突き止めて事件の全貌が見えてきます。
しかし恐ろしい。ただ憎しみをもつ人にその情報を提供しているだけ…そして殺人が繰り返されたらどんな世の中になるのだろう?考えさせられます。でもやっぱりこのシリーズは姫川が主人公の方が、爽快感があるな。
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素晴らしい作品でした。間違いなく記憶に残るでしょう。
4短編の連作で組まれた警察小説です。
極端な社会批判がある上に、ひどく癖のある刑事まで出てきたときには、正直ちょっと興醒め。ところが読み進むうちにそんなものなんでもなくなりました。それくらいに力のある小説なのです。短編はインパクト勝負という面もあるに違いない、などと勝手に思って納得してしまいました。大胆に切り取り、デフォルメも加え、偏り気味の思考で印象を強くする。粗く雑で、説明不足と感じる読者も出るかもしれない。しかし、私は面白かった。想像を促してくれるところがなんともいえず味わい深い。
それにしても、二転三転するストーリーの実にお見事だったこと!
一編ごとにきちんと完結するストーリーでありながら、最後の一編でそれまでの個々の話が突然?がりを見せるところがニクイ。さらにさらに、最後の一編のエンディングが……。この手法が作り出す衝撃こそミステリ短編集の醍醐味じゃないでしょうか。私はそう思います。
読んでいる途中、「これは誰の作品だっけ?」と作者の名前を忘れていました。これまでに読んだ誉田作品の中で、これが一番良かったからなのかもしれません。