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研究に係る本として読みました。
長年に渡り,この問題に取り組んでいる筆者の熱意には敬意を表します。
ただ,研究者としての自分の立場からは,
一参考になるととも,一参考に留まります。
しかし,改めてこれらの問題解決の難しさを痛感させて頂きました。
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【借り物です】
・kwでなくてkWと書いて欲しいな。
・引用文献のリストが不完全,引用しているのにリストにない文献がある。
不都合な真実真実が沢山書いてある。反対運動の例も沢山ある。
再生可能エネルギーはしょせん原子力発電の代替には成り得ないという常識を広めるためにも,多くの人に読んでもらいたい。
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風力発電は、石油などの化石燃料を使わず、CO2を排出しない、環境に優しい自然エネルギーとされているが、実はむしろCO2排出を増加させ、健康被害を引き起こし、自然環境にも悪影響を及ぼしていると批判している。
著者が住む三重県の青山高原の風力発電所等を例に、風力発電施設に故障が頻発し、実際の発電量はわずかしかないこと、野鳥が激減したり、騒音被害が出ていることなどを明らかにしている。
また、風力発電所は発電をするための施設のはずだが、発電は二の次で、補助金をもらえるからと安易に建設し、結局発電もできず巨額の税金の浪費に終わっている実態を明らかにし、風力発電が補助金依存産業であることを指摘している。そして、風力発電が全国でこれほどの問題になった大きな理由として、住民合意と環境アセスメントがきちんとなされていないこと、補助金政策が著しく不備なものであることなど、この国の民主主義のあり方が最大の原因であると指摘している。
本書を読んで、(陸上の)風力発電の問題点がよくわかった。これまで風力発電にはシンパシーをもっていたが、必ずしも推進すべき電力源ではないと感じた。
しかし、本書では、「では、どうするのか」という点がほぼ出てこないのがちょっと物足りなかった。原発はもちろん駄目、風力発電も駄目、火力もCO2を増やす、太陽光発電も十分な発電量は見込めないとなったら、電力問題をどう解決すればよいのか。一つの策として、陸上ではない、洋上風力発電があると思うが、本書では、洋上風力発電についてもほとんど触れられていなかったのは残念だった。
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風力発電ダメじゃんって本。著者は歯科医で,野鳥愛好家。風力発電に期待しつつ十年もウォッチしてきて,そのダメさ加減に怒り心頭の様子。
風力発電というと,すごくエコなイメージがある。でもCO2削減にはまったく結びついておらず,逆に騒音や環境破壊などの悪影響が多く,近い将来に到底うまくいく見込みはないそうだ。民間業者の発電実績は公開されておらず,自治体のデータが入手できるのみだそうだがそれでもヒドイもの。
風力発電は現状補助金漬け産業らしい。建設費を多めに見積もって申請し,ノーチェックで補助金が出て,建設するものの,故障が多くろくに稼働しない風車も多い。ノーチェックで補助金というのはいかにもありそうな話だな…。
故障がなくても,風力発電は風まかせで,発電しない時間が長い。発電量は風速の3乗に比例するから,風速が半分になると発電は8分の1に。それなのに定格出力の記載は,かなりの強さの風が持続的に吹いている場合の値。設計を上回る風が吹くと危ないので風車は止まる。
発電量の変動が激しい風力発電は,電力系統に悪影響を及ぼすので,風力で発電できている時にその分の火力発電を減らせるわけでもない。これ以上風力発電が増えてくると,それを高額で買い取らなくてはならない電力会社は大変。系統安定のために,接続を遮断しなくてはならないことも。
低周波騒音や,野鳥のバードストライク,太陽光がさえぎられることによるストロボ効果など,周辺住民の蒙る被害も大きい。それなのに風力発電事業には,住民の同意は不要とされている。説明会は必須だが,全員反対でも解決策を示すことで強行できる。アリバイ説明会が申し訳程度に開かれる。
著者は少し筆が滑り気味なところもあるが,風力発電の現状はこんなところというので大体は合ってるんじゃないかな。微妙な記述としては,事実を確かめない行政として非実在超高齢者の例など挙げて「事実を確認しないで公務を執行した場合には、厳しい罰則を科す必要があります」(p.206)なんてとこ。行政のマンパワーの問題もあるし,違法でなければ書類だけで決裁しちゃうなんてあってしょうがないとこはある。それが問題であれば,しかるべき制度的な手当てをしなくてはならないんじゃないかしらん。
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3・11以前に書かれた伊賀の在野の歯科医の研究本。原発利権と何ら変わらない風力発電建設利権。◆ナトリウム蓄電池が寿命も6年程度、扱いも難しいものとは知らなかった。◆エコのイメージの無責任さが恐ろしいことを実感。