投稿元:
レビューを見る
2016.11.11 読了
なんという 後味の悪さ!!
定年間近の 老刑事 香西(こうさい)。
彼は 生き物が死ぬ直前に発する
〈死〉の匂いが 嗅ぎ分けられる。
小さな頃からで 信じてもらえるわけがないから、
誰にも言ってない。
刑事の勘ということで、
その匂いのおかげで 迷宮入りになりそうな
事件でも 香西が こいつが犯人と言い張り、
捜査(証拠をつかみ)し、解決に導いたことも
多々ある。
けど、香西は 犯人だと確信しているにもかかわらず、
唯一 証拠をつかめず 時効がきてしまった事件がある。
青白い顔で 人の顔をまともに見れない
大学生 堂島昭。
こいつが 時効になるのを見計らったように
政治家として選挙に立候補する。
そこから 話が動いてゆく。
別の事件で 橋爪という男が 行方不明になる。
二つの事件が 複雑に絡み合う。
最初 タイトルの「怪物」は
わかりやすい “こいつ”が 出てくる。
それが、ある時から 誰が「怪物」なのか
わからなくなってくる。
誰しも 精神のバランスをとって
生きている。
けど、その精神状態は 果たして
“まとも”なのか。。。?
投稿元:
レビューを見る
うーん…途中まではかなり引き込まれたんだけど…なんかこうハードボイルドな終わりがいまいち好きになれず。主人公の自己満足っぷりがなんかしっくりこなかった。
投稿元:
レビューを見る
未解決事件があったら気になって刑事を定年しても調べ続けてしまいそう。
しかし、他人のためだと思って取った行動がどんどんおかしな方向に向かっていくよ。誰かに話しさえしていれば、こんな物騒なことにはならなかったのかも。道を外れて何もかも自分で処理しようとしたところに無理が……。多分、そのときは必死でわかっていないのだろうけれど。こんな怪物みたいな人間にはなりたくないな。
投稿元:
レビューを見る
福田和代氏の「碧空(あおぞら)のカノン 航空自衛隊航空中央音楽隊ノート」を読んだ。面白かったので、続けてランダムに選んだ作品が、これだ。死体をごみ焼却施設の亜臨界水で溶かすという話は昔もあった。がこれは、それを更に何人もの死体処理に使う話だ。主人公の刑事葛西が、どんどん刑事の道を外れて行く。最後はどうなるのだろう?と思っていたら更に道を外す所つまり、新たな殺人と死体処理へと向かう所で終わっている。この先はどうなるのだろう?
投稿元:
レビューを見る
定年間際で時効になった未解決事件がどうにも気になる刑事。
彼は、「死」の匂いを嗅ぐことができる。
しかし、犯人を捕まえることができなかったことに憤りを感じていた。
定年まで残すところ僅かとなった頃、行方不明の夫を探している妻子を見かけ、とても気になり自分なりに調べ始める…
そこから考えてもなかった展開に何度も驚かされた。
圧倒される展開である。。
驚愕とはこのこと。
まさしくタイトルの「怪物」。
誰を指しての「怪物」か…。見事だ。