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これから受験を控えている高校生の皆さんにも、文学に興味があって何となく国文科に進んでしまったという人にも、国文学の面白さを知る手掛かりとなる本だと思います。上古から現代までの文学作品を取り上げ、それをどのように分析し研究するかが優しく述べられています。
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私自身は社会福祉学科を終えた後、国文科へ入学し直したのだが、これを出さなくてはならないほど国文離れが続いているなら、胸の痛む話である。
本書の中でも述べられているが、損得で学問領域や学ぶ対象を選択したところで、結局給与にはつながらないと経験上断言してしまう。
もし読者諸兄・諸嬢が国文科に学ぶのを躊躇うなら
あえて言ってしまおう。
やる気のない人気領域と言われるモノを学んでも、身につかない。本気で対象に向けて思考を練り、努力し、自分の鼻柱を折られてなお学ぶ姿勢が社会に出て活きてくる。
諸兄・諸嬢が文学に志があるなら学んで欲しい。真剣に求めたものには良好な結果が伴う。上質の結果・成績・人間性を携えて勝負するほうが、なまくらな人気分野より役に立つのだ。
良い指針の書と言える。
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図書館で、時間つぶしの立ち読みで、手に取ったら、意外とおもしろかった。半沢幹一先生が女子大生と丁々発止(苦笑)でくりひろげる「です・ます」についてのゼミ(?)が一番おもしろかった。
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○目次
オリエンテーション 上野誠
1限目:国文学史
・万葉時代、ヤマトウタはどのように歌われたのか?
-馬場南遺跡出土木簡はかたる!
上野誠
・課外活動1 芸術鑑賞 オペラ『蝶々夫人』に挑戦!
上野誠
2限目:中古文学講義
・世界の『源氏物語』から『源氏物語』の世界へ
神野藤昭夫
・研究室 国文科の卒業論文ができるまで
上野誠
3限目:現代文学演習
・村上春樹『1Q84』分析 山崎眞紀子
・課外学習2 卒業生訪問 ビジネスは文学です!
4限目:現代日本語文法演習
・助動詞「です」 半沢幹一
・課外セミナー
〔対談〕読書と人生-今こそ日本社会に
国文学の力をー
福原義春×上野誠
自分自身は史学科で歴史学を勉強してきたが、同じ大学に上野誠先生がいらっしゃったので、国文学概論は通年で受けたことがある。
授業内容自体は、一つの歌をより深く、より奥行を広げて味わうことができるかという形で、門外漢の小生でも興味深く勉強することができた。