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世界中のプレスリー好きおタクに捧げたくなる、ユーモアたっぷりのヤング・アダルト向け青春ストーリー。
売れないストリート・ミュージシャンだった金安慎吾郎(しんごろ)は、いつからかエルビスの魅力にとりつかれて、もみあげを長く伸ばして姿形もエルビス気取り。いつしか女房にも愛想を尽かされ、二年前から一人暮らしを余儀なくされている。
中学生の金安耕太(キンヤス)は、そんなプレスリー気違いの父親・しんごろに誘われて練習スタジオへやってきたものの、そこでバンド仲間からあまりの音痴ぶりに愛想を尽かされる父親の姿を目撃する。そこに居合わせたのが、みるからに怪しいもみあげのおっさんだった。そしてそのおっさんは、自らロックの帝王を名乗るのだった、、、
スピーディーな展開で、ありそうでなさそうな楽しいストーリーがテンポよく展開されていく。いっしょに活躍するのがキンヤスの同級生で、一流ミュージシャンのバーディを父親に持つ進藤陸。キンヤスと陸はギターとベースを演奏するバンドを組んでいる仲良し同志だ。バーディーのヒット曲が盗作呼ばわりされる事件が発端となって、キンヤス、陸、しんごろ、そして怪しい帝王の4人がエルビスの聖地・メンフィスへ出かけることに、、、
キンヤスと陸それぞれの目線で交互に語られていくストーリーは、ふたりのキャラクターの違いを生かして、かたやいい加減ぽく、かたや生真面目に描写されていく。憧れの地・メンフィスの描写が良い。タイトルとなっている、鴨が主役のホテル・ロビーは実話のようで、「ピーボディー・ホテル(The Peabody Memphis)」の「ダック・マーチ」はメンフィス名物。
それにしても、わさび豆とホッピーが大好きになったこの帝王は最後まで謎だ。
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下手なくせに酔ったカラオケでプレスリーの歌を歌ってしまうオヤジ(私です)が読むと、ムズカユサを感じながら、「また歌ってやる!」と固く誓ってしまいます。
心温まるいい本です。
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プレスリーを子守唄に育った私はやはり大人になってからプレスリーの曲を聴きメンフィスに行ってピーボディホテルに泊まりました。
自分の思い出に浸りながら読んだので面白かったのですが主人公の中学生男子と父親との関係をもっと深く読みたかったな。少し物足りなかったです。
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プレスリーを愛する突拍子もないお父さんもその子も良い味出してます。
ストーリーとしては…まあまあかな。著者の他の作品も読んでみようと思うほどではなかった。