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誰でも他人からは見えない苦しみや、傷を抱えて生きているってことを、改めて思い起こさせる話しだった。
そういう意味では、すごくリアルで少し重たい内容ではあった。
でも、それでもLife goes on!なわけで、21のメンバーたちと同様、これからもこの先も精一杯、それぞれの人生を生き抜いて行くことが大事なんだなと思った。
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非常に読みやすい文章でした。
21という数字で結ばれた21人の仲間の一人が自殺し、その残された人々の思いが綴られていました。
人はいろいろなことを思い誰かのためなら嘘だってつける、そんなことを実感させられた作品です
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読みだしてから、前に本好きの元同僚から貸してもらって読んだなぁと思い出す。生きている年月が積み重なっていけばいくほど、誰もがいろいろな事情を抱えて、でも生きていくのだよなぁとしみじみ思った。韮山先生は、最後まで彼らの先生という姿勢を貫いたのかなと思う。
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卒業して10年たった今も仲良く繋がってる中学の同級生達の物語。その中の一人が自殺してしまうという悲劇が起こり皆戸惑うが、最終的にはあたたかく受けとめる。人は生き続けなきゃいけないという現実を優しく教えてもらったような気持ちになった。同級生の色々な人が主人公になりながら物語が進むところも好きだ。それぞれの気持ちがよくわかる。ミステリーなのにあたたかい一冊だ。
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「21」で結ばれた強い絆をもつ同級生たちが、ふたたび一堂に会する。美しくって、愛されてたはずの、クラスメイトの「自殺」によって。 -…こんなにいい子揃いで、こんなに胸熱な中学生、存在するのかよ…と蜃気楼の向うを見るように、ぢっと眼を細める。まぶしすぎるわ。「自殺」はいつでも、最後には八つ当たりだ。どんな理由をもってても。
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決して順風満帆とはいえない人への優しい目線が溢れる作品を書くことが多い小路氏ですが、今回はいつもに増して他人へのいたわりを感じる一冊です。本筋からはちょっと逸れる各章のエピソードも彼らの人柄やクラスの雰囲気を表わすのに上手く効果を発揮しており、一つ一つがとても丁寧に書かれていると感じます。
読んだ時の心の状態によって受け止め方が変わりそうですが、今の私はじんわりと温かい気分になりました。
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21人の仲間についてのお話。
熱い友情物語か?と思いきや・・・
丸っきりのはずれではないけど、それだけではなかったな
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中学の仲間の死と、自分の心の闇の告白と、原因の推測と、のストーリー。
自分の中学時代はこんなリア充ではなかったので、こんなのだったら楽しそうだな、という気持ち。
あとは、心の闇は、勝手に推し量ることはできても、きちんと分かり合えることはできない、という当たり前の感想。
面白い。
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二十一世紀に二十一歳になる二十一人。中学入学の日、クラス担任の先生が発見したその偶然が、僕たちに強烈な連帯感をもたらした。だが卒業して十年後、その仲間の一人が自殺した。僕たちに何も告げず。特別な絆で結ばれていると信じていた人を突然喪った時、胸に込み上げる思いをどうすればいいんだろう。”生きていく意味“を問いかける感動作。
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小路幸也「21」読了。ううむ。冴え冴えと静かに心が青く澄んで、少し痛くて、でもじわっとあたたかくなる。何より大切な人に会いたくなる。誰かの中に私はいるのかな。私の中にはどうかな。
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とても仲のよかった21人の同級生。その中の一人が自殺し、その理由は何かを考える・・・という流れでは、辻村深月を思い出したが、辻村深月が闇を描く印象があるのに対し、こちらは常にどこかに光があった気がする。
とはいえ、決してすっきりとできるような話だと言い切ることはできない。
それは人が一人、自ら死を選んだということなのだから、当然だろう。そういった、当然の哀しみや、悔いというものを、やわらかく受け止めて、その上で先に進む。
そういった世界が、とても好きだ。
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何が原因だったのか気になって一気読み。それぞれに思い当たるフシがあって引き込まれてた。
ラストもよく良かった
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21世紀に21歳になる21人――僕らはただの同級生じゃない。
物語は彼らが25歳のときの視点で語られる。特別な絆で結ばれていたはずなのに、なかまの一人が自殺した。場所は当時の教室だった。ミステリーっぽい設定ですけど(っぽいというかミステリーなんだろうけど)、ミステリー色は強くなくて、むしろ同級生の自殺を知ったことで、原因は自分にあるんじゃないか、生きるってなんだよ、とか登場人物が色々考える話です(アバウトで申し訳なし)。
羨ましいなあ。この設定を読んだときに最初に思った。僕が中学生のときはそんな特別なことはなかったから。2010年に21歳になる38人(ぐらい)でしたからね。ただ、こうゆう距離が近くなりすぎると、人とのちょっとした差異が気になるものです。第三者からみれば本当に些細なことなんだけど、本人にしてみれば、ましてや中学生という多感な時期ですから、他人と比べて自分は普通じゃないとか思うことってあると思うのです。ちょっと【ネタバレ】になるかもだけど、本書を開くと最初のページに名簿が載っております。よーく見てくださればわかると思うのですが、自殺した半沢だけが1981年生まれ(2月22日)、つまり、他の皆が21歳になってるときに彼だけがまだ20歳というわけなんです。このわずか数カ月が彼を悩ませ、自殺をする理由の一つになってしまいます。「俺だけ仲間はずれにされないだろうか」という不安を抱えながら。
半沢が作成した〈twenty one〉というサイトがあって、そこに皆の近況を書きこむのですが、その役目を半沢自身が担っていました。半沢が皆に電話やメールをして近況を聞きだすというものです。本文に書かれてるか忘れたけど、そうゆう目的もありながら、一方で皆とやりとりすることで繋がりを確かめるという目的もあったかもしれない。「仲間はずれにされてない」という安心感を得るために皆と連絡を取り合っていたという考えです。あと、同級生の女の子と関係もっちゃうとか、男の子と寝ちゃうとか、しちゃうんですけど、それだって、俺が役に立つならばという気持ちでやってたのだと思いますよ。皆から頼りにされてるんだこんな僕でも。みたいな。
半沢は残念がら死んでしまうわけですけど、彼の死が仲間にもたらしたものは少なくなかったと思います。最初にも書きましたけど、彼の自殺の原因を巡って、皆が思案するんだけど、その過程で秘密にしていたことを仲間に話すことになったり(奥さんに浮気を告白する決意に至ったり)、と半沢の自殺によって皮肉ながら残された20人の絆が強くなったことが感じられます。だからといって「半沢グッジョブ!」なんて手放しで褒める気なんてサラサラなくて、むしろ彼らと同じように「バカヤロウ」と思っております。やっぱり人生思い通りにいくなんてことはあまりないと思うし、楽しいことがあればその分嫌なこと苦しいことつらいこともあると思うし、だからって人生終わりだなんて投げるのは勿体ないと思う。死んだら何も残らない。「残された人たちの記憶の中で生き続けるよ」なんてそんなドラマじみたセリフ言いたくない。本書のラストで糸井が言う。
「生きていくことが、幸せへと向かう唯一の手段だと思ってる」
糸井たちは学んだんだ。残される者たちは悲しい。こんな気持ちにさせるなんて卑怯だよ、と。でも、後悔もしてるんじゃないか。あのとき、半沢の気持ちに気づいてやれなかった。でも、考えてみれば中学生だもん。自分のことで精いっぱいな時期じゃない?勉強、部活、人によっては恋愛。友達のことを深く気にかけることは僕はできてなかったと思う。その点では糸井たちの気持ちがわかる。彼らはこれからそういったつらさ、悲しみを抱えて生きていくんだ。悲しみの涙を拭いて、生き生きとした人生を歩む。それがきっと弔いになると信じて。
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21世紀に21歳になる21人のクラスメイトのうちの一人が何も告げすに25歳で自殺した。それぞれの喪失感と意味付けが書かれてる。
しかし皆が出木杉君やしずかちゃんのような印象。クラスメイトの絆が強すぎて、しらけてしまい、なかなか共感できなかった。
そんな自分の感情を晶に重ねることで物語は深まるかもしれない。
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せつない。
仲間意識が強いほど、もしかして、自分は違うかも…みたいに疎外感を感じるものかも。
それはあくまでも主観だから、本人が疎外感を感じれば、それはもうそうなわけで⤵
強すぎる絆も時には人生の弱点になるのかな〜。
小路さんの本は大好きだけど、これは悲しくなった。