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誰もが冬眠にはいった真冬、ムーミントロールは目を覚ましてしまい、ひとりぼっちの時間を過ごす……
20何年か前に読んだときはひどく陰鬱で寂しい記憶があったのだけど、改めて読んでみると案外にぎやかな印象。目覚めてすぐにおしゃまさんやミイと合流しているし、声半はヘムレンさんはじめたくさんの人々と交流しているしけっこう楽しそう。でも暗く寒い感じとか太陽を渇望する感じとかは、やはりフィンランドとかの雰囲気がある。
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雪に覆われてシーンとした、普段とは違うムーミン谷。そんな中で冬眠から目覚めてしまったムーミンの寂しさを紛らわす為の行動がなんとも健気だ…
ミイはどんな時でもたくましい(笑)そして初登場の哲学娘おしゃまさん。個人的にすごく好き…だけどゲームはスナフキンの旅立ちと入れ違いに登場する為、我が家ではスナフキン女装説浮上中…
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冬はおしゃまさんです^^ いつものムーミン谷とは違う景色がみれて魅力を感じる内容。ここでご先祖様に会ったり自然の流れを一通り知ったムーミンは大人になっていました
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挿絵の線がいままでの作品と違う。黒の多い画面に白い線で輪郭を描いているので、寒さや暗さ、寂しさが増している気がする。
前作「ムーミン谷の夏まつり」も最終章が幸せな気持ちで溢れていたけど、これも最終章で一気に光が満ちる感じ。北欧の冬はすっごく厳しいから、春の訪れがあんなに待ち遠しいんだろうなあ。
おしゃまさんことトゥティッキがすごく好き。スナフキンとよく似た魅力がある。
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ムーミンが初めて冬眠せず、冬に出会う。ミイもなぜか起きていて、一緒に遊ぶ。
ミイはどこでも楽しめるタイプだけど、ムーミンは春が恋しくてなかなか馴染めない。
スキーもスケートも自分流で楽しむミイはたくましいと思った。人の家の物を使うのはダメだけど。
ムーミンも最後には冬を好きになって、静かで寂しい冬を懐かしがっていた。
ムーミンママは息子が風を引いた時だけ目を覚ましていて母って偉いと思った。ミイが話してしまうのを遮り、息子が話すまで聞かないでいてあげるのも優しい。
ムーミンママのジャムはさぞ美味しかっただろうな。
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みんなが冬眠している中、起きてしまったムーミントロールが、雪の世界を冒険するお話。だあれも知らない世界に、不安とワクワクで、ドキドキする感じがいい!
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現時点で読んできたムーミンシリーズの中で一番趣深い作品。冬独特の風情や情景にムーミン谷の空気感がプラスされてより一層素敵な世界観。ムーミン一家の中でムーミントロールだけが知ってる冬っていうのがまたワクワク感があっていい
そういえばムーミン谷ってそもそも北国なんだよなぁ。だからかな。冬という季節が好きになるし、毎年冬が来るのが楽しみになる一冊です
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冬眠中のムーミントロールは、まだ真冬なのにどういうわけか目が覚めてしまって、冬眠を続けられなくなってしまう。ムーミントロールが初めて経験する冬。それは北欧ならではの厳しさと孤独感と神秘に満ちた冬の様子で、私達アジア圏で経験する冬ともひと味もふた味もまたちがう。ムーミントロールと一緒になって、初めての冬を過ごすかの様になにもかもが新鮮だ。文章が寝床で聞く母親の物語のように暖かく美しい。ムーミントロール悩みや驚きや感動、 悲しいエピソードも静かに心に染み込んでくる。冬を乗り越えていく希望と勇気を分けてもらえる。真冬のような試練もかならず明るい春の日差しを浴びき希望に変わっていくことをしみじみと感じた。
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ムーミン谷シリーズは夏が舞台になっているものが多いが、どんなときでも恐ろしい冬の気配が漂っているように思う。それは、「夏の終わり」「スナフキンの旅立ち」といった静かな寂しさで表現されている。
私は一度、冬にフィンランド経由でヨーロッパに行ったことがあるが、小さな町の小さな家が雪の中に埋もれるようにして佇んでいたのを思いだす。
ムーミンたちはそんな冬、松葉をどっさりとおなかに溜め込んで冬眠する。時計は止り、ストーブが静かに燃えている。
ある冬、ムーミンは家族の中で一人だけ冬眠から目が覚めてしまい、眠れなくなる。外に出てみると、見たことのない生き物達が生きていた。
ムーミンは春を待ち焦がれながら、その厳しい冬を生きていく。そこには、「初めての経験」を少しずつ乗り越えていく「冒険」が確かにあるのだ。
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銀白色の世界に1人だけ。
ムーミン初めての冬。
不安とドキドキで、読んでてワクワクした。
フィンランドに行ってみたい。
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これまでのムーミンシリーズと一線を画するお
話。冬眠中なのに何故か目が覚め眠れなくなってしまったムーミン。冬の間に自分の家の水遊び小屋に見ず知らずの人達が住み着いていた。おしゃまさん、ウザいくらいに陽気な体育会系ヘルム、犬のメソメソなどユニークなキャラクター達が登場するが、今回のムーミンはそういった人達との不協和音に悩む。
明るく温かい環境で出会うなら素直に仲良くなれたのかもしれない。けれど暗くて寒い中、家族は誰も起きて来ない孤独な状況では違ってくるの。
そんな中でも知り合った人達と折りあって行く、ムーミンの思春期の通過と社会勉強だと言えよう。
保存しておいたジャムをみんな食べられ、寝ている間に部屋を荒らされているにも関わらず、ムーミンに立派におもてなしが出来て誇りに思うと言ってしまうママは本当に太っ腹!
おしゃまさんの魚のスープの味も気にかかる。内容とは関係ないが、おしゃまさんのイメージと森三中の黒沢さんが被ってしまう。
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一人目覚めた冬の世界で、おなじみの仲間が
ちびのミイくらいで、あとは寝顔と寝言で登場では、
その上、冬の住民たちは、顔を合わせたり
話をするのも困難で家に集まったのも
「活発なことのきらなものたち」では絶望的、
かと思ったら、春になってクロッカスの芽を見つけた
スノークのおじょうさんへの一言。
誰も知らない冬を乗り切って
成長したムーミントロールが、そこにいました。
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文庫版で再読。冬眠しているはずのムーミンが目を覚ましてしまった。ひとりぼっちと思ったら、冬の生き物がたくさん!お日様が昇らない北欧の冬らしい暮らしの描写がいい。これまではあまり良い子に思えなかったムーミンが、ここでめっきり良い子になった感じでひと安心。スナフキンが登場しないのがちょっと寂しい。
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一家は皆冬眠している中、ただひとり目が覚めてしまったムーミン。知っているものは皆静かに眠っている中、自分だけが未知の世界に取り残されたことに戸惑いながらはじめての冬を体験する。自分ひとりになってしまった孤独感や、知っている世界が全く別の表情を見せたことによる戸惑い、それを様々な出会いや体験から気付いた時には乗り越えている。幼い少年の物語だけど、「冬はやがて春になる」ことを思い出させてくれる本。
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冬眠から一足早く目覚めてしまったムーミンの物語。眠っている間に通り過ぎていくはずだった「冬」という季節。白くて静かだ。
みんながみんな仲良しなわけではないところが良い。
ムーミンのヘムレンさんに対する気持ちはごく普通の自然なもの。なぜだか分からないけれど親しむことができない、苦手な人。波長が合わない相手ということなのだろう。無理に合わせることなどないのだ。
ちびのミイのように生きたいと思う。
p185 「彼女はいつでも、自分ひとりで楽しむことを知っていました。自分がなにを考えようと、春がどんなに好きであろうと、そのことを人に話す必要は、少しも感じなかったのです」
孤高のスナフキンとは少し違う一人の楽しみ方だ。みんなの中にいても流されない、理解されなくてもいい、好きな事をただ思い切り楽しめばいい。