投稿元:
レビューを見る
良かった~。
著者の年齢を見て吃驚。そんなにお年でもなかった。
綺麗なシトなんやろな~。
他にも出されているようなので、読もう。
投稿元:
レビューを見る
いまも昭和の雰囲気を濃厚に残す、タンゴの流れる喫茶店「ミロンガ」。そこに勤める著者が、店での日々を綴る。
ペーパーナプキンで精巧なバレリーナを作りさりげなくテーブルの上に残していく客や、作家と編集者の打ち合わせの様子など、読み進むうちにいくつもの短い芝居を見ているような心地になる。リクエストされるレコードのベスト5も紹介。懐かしくて温かい。
(「週刊朝日」 2011/8/5)
投稿元:
レビューを見る
クロネコのタンゴがはやった頃がタンゴブームだったのかな。
その頃に青春時代を迎えていた方々が、かくも人生を楽しんでいるかと教えられます。
テンポのいい話が続きます。
投稿元:
レビューを見る
このエッセイとも覚え書きともいえる創作(?)集は、古書店街の一角にあるタンゴ喫茶で働く若い女性の視点で捉えられた、お客様のさまざまな生態・行動観察記録だ。
事実に基づくものだけではない気がするが、長さ徒歩67歩、幅4歩の路地裏で交差する無数の人生模様が、たくさんの短い文章でデッサンされている。
何十年と通い続ける正統的なタンゴ好きに混じって、特殊な性癖を持った変人たちや、路地裏に住み着く路上生活者や猫までにも及ぶ。人目を忍んで通いつめるカップルなども登場するのだが、著者の観察は、不倫の行く末までも冷徹に取り上げる。
変人の元には変人が集まるもの。笑いあり、涙ありのおかしな話が満載だ。個人的に一番ほろりときたのは、黒塗りのベンツでチョコレートを飲みにかよう某社の会長さんと秘書の話かなあ、、、人の幸せなんてほんとわからないものだ。
投稿元:
レビューを見る
こんなお店があるのだ。
行ってみたい。
人は、つくづく穴を抱えて生きているものだと思う。
自分一人ではどうしてもうめられない、穴。
その穴にはどんどん寂しさばっかり溜まっていって、それをどうにかしようとじたばたしたり、悲しくなったり、忘れたりする。
けど、そんな穴ごと、自分をそっくり抱きしめることができたらどんなにいいだろう。
何とも戦う必要がなくなれば、どんなにいいだろう。
タンゴってきっと、そんな人間が穴と付き合っていくためにつくった音楽だと思う。
そして、このタンゴを聞かせてくれるこのタンゴ喫茶は、否応無しに「自分」がこんにちはするところなんだろう。
ここへ行くのが楽しみなような、恐ろしいような気がする。
自分の抱えた寂しさごと、丸裸になってしまうんじゃないだろうか。
けど、「みんな同じだよ」ってきっと淡々と受け入れてくれるんだろうな。
投稿元:
レビューを見る
光景が目に浮かぶエッセイ集。ミロンガ、たまにしか行けませんが、座ってタンゴに耳を傾けていると、静かに時が過ぎていきます。
著者の堀ミチヨさん、亡くなったんですね。残念です。
投稿元:
レビューを見る
老舗のタンゴ喫茶に集う人々の人間模様が、お店のバイトとしての目を通して描かれている。失礼な意見かもだけど、文章が巧すぎないのがかえって良かった。こういう読み物に技巧や過剰修飾は不要だと思うので。
一篇一篇が短くて読みやすいけれど、ちょっと短すぎて勿体無い感じも。
間違いなく、お店にタンゴを聴きに行きたくなります。