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大学三年生の城山義元は、空をながめていた。就職活動を前に、ありあまる時間を無為に過ごしてきた学生生活にほのかな違和感を感じはじめる義元。
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今日買った本。260ページ中160ページ位まで読んだけど、淡々とした文章がとにかく微妙。
あと100ページ読むかどうかも迷う。ううむ。微妙…。
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結局朝の電車で読んだところ終わり方はまぁまぁ良かった。
前半から中盤にかけては退屈するけど、ところどころいい言葉は見つけた。
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ジャケ買い、ならぬジャケ借り(図書館新刊コーナーで偶然知った)。ドラマ原作大賞受賞作家さん、らしい。
読んでみると、確かにストーリー的には惹かれるんだけど、綴られる文書自体は凡庸に感じられた。山崎ナオコーラとは真逆の文書というか。映像で魅せるドラマだから、原作作成者としてはストーリー性があればいいのかな。
大学3年生の、怠惰な日常~就職活動~社会人までの道程を描いた作品。つい最近まで(?)大学生だった自分としては共感が容易で、あの当時の情感をよくここまで小説として再現できたもんだと感心してしまった。強烈に面白かったわけではないけど淡々と読み進められて、最期の爽快感はなかなかのものだった。
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あとがきによるとこの小説の背景には作者自身の経験があるようだ。作者は1977年生まれ。いわゆる失われた10年に大学を卒業した世代である。急激な景気変動に順応できないまま、学生時代の放蕩と、その直後にある極度の就職難がいかに過酷なものであったのかを知るものにとっては懐かしさを伴う内容なのかもしれない。
小説の主人公城山義元はこれといった目的意識にかけた大学生であり、周囲に流されるまま自堕落な生活を送っていた。そこに気象予報士の資格をもった羽村友恵が現れる。天候の急変によって水害によって目の前で母をなくした友恵は、気象関係の仕事に就くしっかりとした目的があった。そのことを聞いた義元は次第に自分の生き方を考え直すようになっていく。
青春の小説として楽しんで読むべきなのだろうが少し気になることがある。人の一生が大学卒業と就職とによってすべてが決定され、道をはずれたものには将来が展望できないかのような人生観が当然のように描かれていることだ。これはもちろん現実そのものであり、多くの人々に共有されている考えでもある。作者は、主人公をそうしたレールからはずれ、フリー写真家としての道を選択し人生をみずから選び取っていくという結末を用意することによって、何らかのメッセージを残そうとしている。しかし、小説の中心は大学卒業までであり、その後の人生はエピローグの扱いになってしまう。そこに物足りなさも感じた。
主人公が属するロックバンドのサークルの話や、酒場で歌う老女マリーや姑に虐げられながらもけなげに生きる主婦の話など、サブストーリーも用意されており、話の世界観は立体的になっている。気象学の話などはもうすこし取り入れても面白かったのではないか。
作者と同世代の人々には是非読んでもらいたい作品である。
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普通の大学生の就活ストーリーかと思ったのですが、空を眺めるところから始まるこの長編には所々に気象に関する話が出てきます。それがアクセントになって面白かったです。大学生の主人公、義元のバンドと就活と恋と友情が語られる爽やかな青春小説でした。
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大学3年生の空を見上げた事から始まるストーリー。中盤から静かに盛り上がってラストも良かった♪
2011.9.14
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主人公は大学3年の城山義元。
目標もなく、下宿はサークル仲間のたまり場となり、必修の第二外国語の中国語は単位を落として今年も2年のクラスに籍をおいている。
ある日その中国語のクラスが一緒の羽村友恵と知り合うところから物語が始まる。
友恵に「空がどうして青いか、知っていますか?」
と聞かれたことをきっかけとして少しずつ変わっていく義元。
そして始まる就職活動が義元を大きく変えていく。
よくある話かもしれないし決して上手いとも思えない(すいません)けれど、こちらに伝わってくるものがあるのは、著者自身の体験やそこで感じた気持ちから生まれたものだということと(あとがきを読むとそう感じる)、息子の就活があったことが大きい。
淡々と就活していたように見えた息子もいろいろ感じ考えるところがあったに違いない。
友恵や歌唄いのマリー、静、サークルの仲間達、バイト先の店長、両親など義元の周囲の人達の話もなるほどなぁ、と・・・
いつの頃からか親の知らないところで子供は育っていくんだなぁ・・・
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いろいろ思い悩んで、考えに考えた末に出した答えも、これだけ本を読んでいると、いろんな本の中に入っている。
結局のところ、一生懸命生きて、考えると、いろんな道筋はあっても、行き着く先は同じなのだなと思う。
たくさんの宗教があるけど、共通する教えがあるように。
印象深い言葉がたくさんあった。
それこそ書き出して大切にしたい文章がたくさんあって選びきれないほどだった。
この本に出会えてよかったと思う。
特にマリーさんが印象深かった。
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怠惰な大学生男子がとある天女(天気女)と出会って…。とても気持ちのいい成長物語。「人生そんなに甘くないよ」的な進行はあるものの、泣かされたので良しとします。
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大学生の頃、本当にグダグダでした。。。
それを思い出させる作品。
でも、そのグダグダさが今につながっていて、それはそれで大切だなって今更ながら思ったり。。。
東京に出張すると良く空を見上げてます。
というのも、狭いから。見ようとしないと見ることができないから。
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大学でバンドやって、仲間の下宿に溜まって、毎日麻雀しながら呑んだくれるという、非常に身につまされるモラトリウム人間たちが、それでもそれぞれ自分を見つけていくという、ある意味よくあるストーリーなのだが。
意外とぐっとくるお話です。
最後のほうで卒業間際の追い出しライブのシーンがあるのだけれど、これがとくにすばらしい。ロック文学としてもなかなかです。大槻ケンヂの「ロッキン・ホース・バレリーナ」を彷彿とさせるような。
音楽は魔法です。ステージにはマジックがあります。ダメダメの人たちも、ほんの一瞬だけ、光り輝くときがあります。モラトリウムの中にも、それぞれいろんなことがあった。やり残したことはいっぱいあるけれど、それどころか何もやれていないかも、まだ何者にもなれていないかもしれないけれど、今はこれでいい。ここからまたはじめるんだ。このポジティブさ、やさしさは、やはり同じように20代を大変に過ごしたらしい作者の、登場人物たちへの愛情なのでしょう。
「一瞬一瞬、選びとってきたものの積み重ねの上にある今。それが自分だ」というくだりがあるのだけれど、これはいい言葉だなあ。
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何の意思もなく自堕落な生活を送っていた大学生が一人の女の子と出会い、空について関心を持った。そこで天気予想士の勉強をすることから空について写真を取ることに興味を持ち、周りが就活をする中あえて危険な道(写真家を選ぶことになる。)それぞれの登場人物も迷いながら自分の道を決めていき自立していく様子が刻名に描かれて面白かった。
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タイトルが本屋で気になったので写メをしておいたものをブックオフオンラインで手に入れた作品。安藤祐介氏はWikipediaによると公務員だそうです。。ダブルワークの作家が多いのは、著作業だけで食えない作家がいかに多いかの証拠だが、安藤氏もそのうちの一人なのでしょう。
本作はWOWOWドラマの脚本にでもとりあげられそうな内容で、大学生が社会へと旅立っていくまえまでの、無駄と思われるような日々が無駄なのか意味があるのかという問いに自分なりの答えを得たと思えた一人の青年を描いた作品。さくっと読めるが、中身は薄くなく、考えさせられた作品でした。
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義元は大学生。ある日、空をなにげなく見上げていると、「いつもここにいますね」と声をかけられる。声をかけてきた友恵は、天気や空のことが好きな女性「天女(てんにょ)」。友恵と話すうちに天気や空に興味を持ち、気象予報士になるための勉強を始めた義元。
日本独自の四季や梅雨。歴史もちょっと入っているので「歴女」にもオススメ。
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過去の辛かったことや一見謝っていたように思える選択も全部含めて「これでいいのだ」と思える日が、いつか必ず来ると信じてます♪