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ひろい読みなのできちんと理解できていないしその是非もわからないが…
世界で食料は余っている。
世界で10億人が食糧不足と言われているが、「飢餓」ではなく「食糧不足」。本当に食料が足りなければ人口は増えないはず。極端に食料が足りないのは主に内戦地域の人で、足りないのは貧しくて高タンパクの品を食べれない人々。それは主に農民で、貧しいのは作りすぎで食料価格が安いから。
農業で競争力をつけるには、広い農地を確保し効率化を進める必要があるが、それは裏返せば農業の就業人口を減らし単価が安くなることを意味し、必ずしも地方の再生の機動力とはならない。合理化の阻害要因は兼業農家を優遇する日本の政策にあり、手をつけられないのは農協含め集票組織となっているから…というのはよく知られた話。
そこまで広い農地を必要としない畜産と野菜が狙い目で、輸出できる競争力を目指し、利害関係が複雑でハードルが高いコメについては例外とするほうが無難。目指せオランダ。
…というような話。
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技術革新(化学肥料、農耕マシン)により、収率が上がり少ない人数で大量の農作物が収穫できるようになった。食料が余っているから値が下がり、だから農家は苦しいのである。
穀物はアメリカのような広い土地での栽培にあっている。日本のコメ農家は大規模化しなくては生き残れない。農業人口をもっと減らして日本は野菜・畜産など土地が狭くても効率よく経営できるものにシフトすべき。
牛肉1Kgを得るのに飼料8Kg必要で効率が悪い。豚肉だと4Kg。鶏肉だと2Kgで済む。それでも肉食が増えているのは食料が余っている証拠。
ほんとの飢餓(生きていくための食料が足りてない)のは内戦などの一部地域のみ。「10億人が命の危険」というのは栄養バランスが悪い地域のこと。
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世界人口が増えているのは、化学肥料や機械化などの効果で、大量に食料を供給できるようになったから。常に飢餓死してしまう人たちはいるが、それは1950年以降劇的に減った訳で、突発的に起こるアフリカの飢饉は、政情不安や紛争などの人災が原因。
現代は、食料は簡単に大量生産できてしまうので、農業分野では雇用は減る一方。日本も米がたくさん、出来すぎてしまうので減反政策。
確かに食料危機を訴える説よりも、こちらの方が説得力があります。
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①世界的に農産物は足りていて、今後も不足しない ②土地集約は今後も難しい ③米を除外してTPPに参加し、省力化をすすめるのが妥当 ( ´_ゝ`)
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世界には食料が足りないと強く思い込んでいましたが、そうではなく、むしろ作りすぎて余っている現状を例とその弊害ともにわかりやすく説明されています。
トウモロコシを用いたバイオマスエネルギーでエタノール生成し始めたから、食料が不足しているとか、ほんとに思ってました。
世の中勉強しなきゃ、まんまと騙されてること多いんだなと痛感しました。。
日本の農業への提案など、非常に勉強になる本で、万人にオススメしたい1冊です。
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農水省農業環境技術研究所の勤務歴ある著者(現東大大学院准教授)が、データをもとに現代農業の本質を解明しようとする。農協、三ちゃん農業、非効率的な米作の問題点は、著者指摘のとおり(あまり新味はない)。が、その処方箋は一風変わっている。「輸入自由化を認める一方、省力化・大規模化(農村人口の減少・地方衰退の容認)による国内競争力強化と、大規模土地集積が不要な野菜等の国際競争力を高めて輸出産業化する」見解。ただし、この方向性の政治的解決が困難なことを見越し、米作をTPPの例外とする多国間協議に臨むのを別案とする。
個人的には前者を目標にしてほしい。米の国内競争力の回復は必要と考えるからだ。なお、以下気になる点を残しておく。①人口が増加しつつあるアフリカは飢餓ではない。飢餓があるのは内戦等で政治的に不安定な地域だけ。②農産物の価格高騰は金融業界の資金流入による。農産物価格は下落傾向。③オランダ農業を参考にすべき(なお、オランダは穀物自給率は低い)。④国内の米市場は規模が小さく、諸外国から見て自由化・参入メリットがないから、TPP除外の交渉妥結の可能性はある。
⑤民主党の農家戸別補償制度は、欧州のそれとは似て非なるもの。⑥仏の農業規模は、米のそれの2分の1程度とし国際競争力を保っている。他方、日本の農業の就業人口は、欧州諸国に比べて多く、省力化・大規模化が図れないまま低い生産性に止まる。
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「作りすぎ」と指摘されれば「確かに」と感じる。スーパーマーケットには食品が満ち溢れ、コンビニ等でも賞味期限切れの弁当を廃棄する食品ロスに痛痒を感じない。家庭の冷蔵庫には野菜が傷むまで放置され捨てられてしまう。フランスのように農業従事者が少なくなり、農地が集約化されて効率的な農業になるには、現在の農家の土地所有に対する呪縛を解くという難題が立ち塞がる。国内の生産と、海外からの輸入のバランスを考えた食の安全保障の難しさを感じた。