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少女小説家で破天荒な母親と父親の異なる3人の娘の物語。家族や恋愛、生活していくことがテーマ。自意識と夢みがちが少女病の主な症状。人はいつだって自分が何者かでありたいと思うもの。
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2019.1.5 読了
母と父親の違う三人姉妹の日常。
皆 少女病?
それぞれ視点の短編になってて、
淡々としてるんだけど、惹き込まれてしまった。
初の作家さんで、他のも読んでみたい!
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表紙が可愛かったから手に取ってみました。紫と織子の話が特に好き。視点がくるくる変わって、都や司の章を読んでいたら何て奴だ…と思っていた織子にも、織子なりの世界があるんだなと分かって楽しかった。
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『余命一年、男をかう』がとても良かったので、吉川トリコ2冊目。
風変わりな母親と三姉妹の物語。
彼女たちの、「薄あかるくてにぎやかで感傷的な」p208 四人で過ごす最後の冬。
女性を描くのがうまい作家だと思う。
しかも、頑固で意地っ張りで、構ってほしいけどほっといて、という女性のちょっと面倒な内面を描くのが。
「少女」が現しているものは、女性の弱さであり、同時に強さだろうか。儚いけれど、軸となるもの。自分の中の核のようなもの。
歳を重ね、見た目や立場や役割が変化しても、変わらず自分を自分たらしめているもの。
「ただ、司の中のある部分が悲鳴をあげている。いやだと言っている。もう真山とはいっしょにいられないと言っている。それはもしかしたら、もうとっくに死んだと思っていた少女の姿をしているのかもしれない。」p97
「でも、だからといって夢をみないわけにいかないじゃない。生きているかぎり、私はいつまでだって夢をみたいわ。」p168
自分の中に生きる少女に背中を押されることもある。不器用にでも、痛みを伴うことであっても、少女であった時のひたむきな想いを原動力にして、ある種の開き直りとだらしなさを年の功で得た武器にして。
「たとえオンボロでも板切れ一枚でも、自分の名前のついた船を漕ぎ出さなくちゃならないときがきたのだ。」p102
「いやになる。自分も含め、どいつもこいつも、なんだってこうもうまくできないんだろう。みんなみんな揃いも揃って、愚かで不器用で、どがつくほど下手糞に生きている。
でもしょうがないか、とも思うのだった。居直るわけじゃないけど、最初からなんでもうまくできる人間などいないように、母になるのも妻になるのもーーそれどころか生きるのも女をやるのも、私たち、これがはじめてなんだもの。」p206
今回も、グサグサ刺さる言葉がたくさんありました。
織子さんのこの心境とか。
「身も世もない恋の嵐にさらわれて、どこへなりと消えてくれ。母と娘をつなぐ、錆びた鎖を引きちぎる強い力。胸がえぐられるような思いがするだろう。けれど織子は、自分の中の「母」を殺して痛みに堪える。都が生まれてから、ずっとそうしてきたように。」p203
ちなみに私は「少女病チェックシート」10個中8個に○でした。やばいね。
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このムワッとした女臭さ。なんだか懐かしい。
時間が経てば年は取るのだけれど。
さて、私は女だったけれど、今もそうかしら。