投稿元:
レビューを見る
涙が出るほどつまらなかったのに、それでも文庫一冊分付き合ったキャラクターが幸せになると嬉しいんだと気づかされた
投稿元:
レビューを見る
カバーイラストはこれが一番。帯文句も素敵。
前作の終結部から、どういう続編が考えられるのかと書店で立ち読みしたときは不思議に思ったが、
実際手に取って読み進めていくうち、たぶんこういう叙述トリックだな、と見えてくる。
それは揚羽の言葉、周囲とのかかわりなどから自然と見えてくるものであって、とても巧みなしかけとして機能している。
顔剥ぎや自己意識というテーマとも絡んだ仕掛けとしても、うまい。
このシリーズ、というかこの作家さんはとても楽しみだ。
根底に会話劇があるというのがまた、憎いね。
投稿元:
レビューを見る
前作の背景説明は必要最低限に抑えて人工妖精ワールド全開。前半セリフ多し、後半アクション多し。「”海底の魔女”は対人無敗です。」これで”海底の魔女”は”アクアノート”と読ませる。全編に渡ってルビ多し。 前半伏線多し、後半予定調和多し。ちょっと詰め込み過ぎでは?最後に伏線が全て収斂していくので付いていくのが大変。でも折角構築した世界だからまだまだ使って欲しい。続編が楽しみ!
投稿元:
レビューを見る
最初、前巻との整合性がとれない始まりに混乱してしまい、そこが鍵とわかっていても違和感に阻まれて没頭できませんでした。(だよねー、○○っ娘じゃなかったもんねー)
よくここまで収斂させたなとは思います。ミスリードというにはズルい手だとは思いますけどね。
投稿元:
レビューを見る
パスカル曰く、人は考える葦、だそうだ。
この言葉を使って、人工少女販売処で屋嘉比が洋一と陽平に「・・・お前は言葉を話す蘆で、お前の目の前にいるのも言葉を介し心を察する一人の人間だ」と言ったのが印象的だったのを覚えています。
人とは考える生き物だと聞いたことがあります。言いかえると、人=考えるということなんでしょうか。
ということは、作中に出てくる人工妖精も人工知能も人間なのでしょうか。
さて、今回もとても楽しませていただきました。
椛子の会話といい、一回読んだだけでは理解が及ばなかったところも多かったので、これから何回も読みなおしていきたいと思います。
読み終わったとき、ここまで満足感に浸れたのは初めてでした。
あぁ、早くまた読みたいです。
投稿元:
レビューを見る
一度読んだ記憶はあったんですが、買った記憶もあったんですが、4巻を買ったあとで2巻と3巻が見当たらないことに気づいて買い直し、ついでに読み返しました。
SFなんでしょうけど、ミステリでもあり、ライトノベルのようでもあり、哲学や宗教にもよく触れるし、深みのある作品です(シリーズを通してそうなのです)。
いつか家の中からひょっこり2巻が顔を出しても、私は笑って2冊とも本棚に納めることになると思います(笑
投稿元:
レビューを見る
物語の世界観、ストーリーはとても良いのですが、とにかく文章が読みにくい。過剰で大げさな文体が鼻をつく感じがしてしまいます。これが良いという方もおられるでしょうが、私には合いませんでした。アニメ化したらすごく良い作品になるかもしれませんね。
投稿元:
レビューを見る
語りますね〜。でも少々鬱陶しい。
キャラの台詞で小難しく言いたいことを言うだけなので、なんだか薄っぺらいし、青臭く感じてしまいます。
『言いたいこと』の根拠になるこの創造世界の緻密な構築、登場人物たちの体験と感情の描写が不足なのです。
適役の憐れな境遇も切なさも台詞で設定が語られるだけ。
視点人物なった体験は描かれない。
だからあまり感情移入できません。
腐敗政治を非難しても、悪徳政治家と対峙する椛子という緊迫したシーンは描かれないのですよね。
作品に対する志は高くて立派だとは思いますが。
投稿元:
レビューを見る
日本から独立し、人工妖精と暮らす人々が住む
関東自治区を舞台に、人工妖精(アンドロイド)の
揚羽の過酷な戦いを描くシリーズ2作目。
自分の中で、いいところと悪いところが
これほどまでに混在する作家さんはいない
なあ、とここまでのスワロウテイルシリーズ
を読んでいて思います。
それだけ自分の中で個性の強いシリーズであり
作家さんです。
設定説明の多い前半部にルビの多用、装飾され
つくした文章と、文体も特徴的な上に世界観も
複雑で、自治区という特殊な舞台に、テロリストの
暗躍、政治の闇、人工妖精や人工頭脳とSF的な
ギミックも盛りだくさんと、正直読みやすくも
ないですし、分かりにくいです(苦笑)。
しかしそれだけ濃い設定が盛り込まれているので、
SFとしての世界観の面白さはぴか一だと思いますし、
壮大な話を書こうとする情熱、過酷な運命を背負った
揚羽の描写や揚羽とともに暮らす人工妖精の技術者
鏡子とのやり取りなど、キャラの作り方も好きです。
展開や伏線回収、どんでん返しも力技である感じは
否めませんが、スケールの大きな話を投げっぱなしに
せずなんとか着地点にもっていこうとする作者の情熱
にいつの間にか持っていかれた、という印象です。
粗削りな部分は多いですが、やっぱりこのシリーズは
好きだなあ、と改めて思いました。
投稿元:
レビューを見る
前回男性自治区側から追放されたはずの揚羽が何でいるのか疑問だったが、なるほど、その発想はなかった。
でも、真白って寝たきりじゃなかったけ?
なのにどうしてメスふるったりして暴れられるの?
というかボクっ娘かわいい。
顔が自らのアイデンティティになるのは人間も人工妖精も変わらなかった。
個人的には椛子陛下の絵文字がツボだった。
投稿元:
レビューを見る
確かシリーズ第一弾を読んだ時は、その世界観がまったく肌に合わず、読むのが苦痛でさえあったけれど、揚羽や傭兵、鏡子、椛子。人工妖精という存在には好感を持っていた。
しばらく間を置いてから、第二弾を読めば、自分はこの世界を好きになるんじゃないかと期待し、読んでみたら予想以上にこの世界は魅力的だった。
難しい。ややこしい。と思う箇所も少なくはなかったけれど、言葉ひとつひとつ、そのチョイスが読んでいて楽しかった。
何かを考えさせられるようでいて、考えることを放棄させるような圧倒的な世界観。きっと私の理解力の範疇を超えていて、褒めたいのか貶したいのか分からなくなる。そんな作品。笑
投稿元:
レビューを見る
108:性行為によって感染する「種のアポトーシス」のため、自治区に隔離された人間たちと共に暮らす人工妖精(フィギュア)の物語。前作よりSFっぽさは薄いのですが、アイデンティティとか、人工知性とか、やはりSFしてるなーという中で、登場人物たちの苦悩やひたむきさが丁寧に描かれていて、とても面白かったです。作者さんの「書きたいこと」や「書くことへの情熱」がひしひしと感じられて、窮屈な感じも受けるので、もう少し紙面を割いたほうがよかったのかも。勅使河原はともかく、早乙女関連はちょっと設定盛りすぎ感がありますが。
前作の内容をうっすらとしか覚えていないので、また読み返したいなあ。ルビの振り方が独特で、合う合わないが分かれそうですが、気にならない方はぜひとも。
投稿元:
レビューを見る
愛への切望と諦観が同時に存在する、
そんな心持ちの人物たち。
技術が進んだ近未来だろうと、人の意識とその業は変わらない。
投稿元:
レビューを見る
この世界観が好きかな
でも、今は架空の小説かも知れないけど、遠くない未来にこのような環境に変わらないと言えるのでしょうか
投稿元:
レビューを見る
物語の進行は中々複雑で登場人物それぞれの思惑が全く違っているのが面白い。
世界設定の根本に寡頭政治に似た、知識特化した幾つかの氏族が選民の如く何の留保もなく当たり前に存在しているのだが、いったいこれにどんな目的を持たせるのか。
前シリーズθでは全く手をつけられていなかったので、そろそろ出てくれないかとは思っている。
まあ、相変わらず片側世界なので難しいかな