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投稿者:monsieurbutter - この投稿者のレビュー一覧を見る
分析が定量化だけでは、そのうち(いや、すでに)AIにとってかわられると戦々恐々である。質的な、AIと相乗効果を発揮できる人にしか出来ないものを探し求めている。ケーススタディはなり得ると思いたいが、これすらネットワークにのせてしまえば、PRMLでさらっと解を出されてしまいそうだ。んー、もう最後の決定ボタン押すくらいしか人間の仕事は無いか。
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研究者がほとんどあるいは、全く制御できない現在の事象群について、どのように、あるいはなぜの問題が問われている。
リサーチ設計とは、収集されるデータ(および導き出される結論)を当初の研究問題に結びつける論理である。明示的ではないとしても、あらゆる経験的研究には暗黙のりさーと設計がある。
何を探究すべきか、探索の目的は何か、そして探索が成功と判断される基準について前もって説明しておくべきである。
ケーススタディの準備には、研究者の事前のスキル、特定のケーススタディのための訓練と準備、プロトコルの開発、パイロットケーススタディがある。
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ケーススタディには、ケースを利用した教育とケースによる研究とがある。前者はビジネススクールの授業でやるようなあれで、本書は後者に関するもの。研究を目的としたケーススタディの方法論に関する書籍としては、もっとも有名で代表的なもののひとつ。ケースを利用した研究をする以上は、基礎知識として読んでおかないと、と。
Yinの方法論は、他のケーススタディの方法論(Glaser & Strauss、Eisenhardtとか)とくらべるとかなりかちっとしている。リポート作成までを見越して事前にプランニングをきっちりやって、その通りに進めていくという雰囲気。もちろん途中での計画変更はあるが、それも事前のプランニングがあればこそと。とても参考になる部分は多い。
とくに、ケースからいかに明確な証拠を引き出し説得的な結論をえるかという観点が細かく記述されているのがいい。やはり、少ないサンプルでしかも定性的な情報を扱うため、批判的検討に耐えうるだけの説得的な証拠をいかに得るか、その証拠を元にした解釈はいかに客観性を持つのかといった問いは、ケーススタディにとって最も難しい問題だといえる。そこをしっかり整理してくれているのはありがたい。研究をすすめる各局面で活用できそう。
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既に6版が刊行されているが、翻訳は2版が最新。
訳がやや読みづらい。研究方法論、研究戦略。他の関連文献、要約、まとめなどと合わせながらじっくり読むのが良さそう…。
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ケース・スタディの王道とも言える1冊。これまで断片的に学んできたことが、構造化され、網羅されている印象。と言っても、新しく学ぶことがなかったかと言われればそういう話でもなく、非常に多くの気づきを得られた。特に印象的だったのは、以下の学び。
・定量分析が主に「統計的一般化」を目指しているのに対し、定性分析は「分析的一般化」(理論に対する一般化)を目指している。
→ 分析するケースの数を増やせば、定量研究と同じように妥当性が高まる、という話ではない。
→ そもそも、ケーススタディの主な目的は「既存理論を検証する」こと。つまり、既存理論から導出される問いの設計なくして、そもそもできるはずがない。
・その操作が難しいが故、ケーススタディはバイアスや異なる解釈の存在に敏感であらねばならない。この意味において、研究者は、対立する事実や解釈を受け入れ、それでも尚、正しいことは何か、ということを追究する必要がある。最終的な目標は「代替的な解釈を排除する」こと(p.138)
本書の中でも語られていたが、ケーススタディは誰にでもできるものではなく、明確に最も難しい研究戦略の1つであると痛感。問いがクリアになっていなければそもそも何を対象に、誰に何を聞けばいいのか、どうデータを集めるのか、ということが設計できないし、データを集められたとしても、一定のドメイン知識、変数の操作力、バイアス排除のための施策などがなければ分析も行うことができない。ここら辺、少しコンサルタントの業務に近い部分があるなと感じた。まだまだ研究者として新米なので、とりあえず何度も書き直して、クオリティを追究するしかない。
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p.14 ケース・スタディは(略)、また研究者の目標は理論を拡張し一般化することであって、頻度を列挙することではない。
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卒論執筆の前段階に読了。
比較的読みやすい文体でわかりやすかった。
ただ一般的に通用することを目的としているためかどうしても抽象的な話で終わってしまう感じがあった。