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東日本大震災の大津波に耐えて人々の希望の象徴となった岩手県陸前高田市の一本松。その一本松が松原の歴史と先祖の人々の教えを語り、“まげねぇぞ!!”と復活を信じて誓います。一本松が生まれたのは推定でおよそ260年以上前。東日本大震災を含め四度の津波を乗り越えてきましたが、今回は塩害や酷暑による衰弱が激しく、多くの人々が一本松の子孫を残し松原を復活させようと活動しています。挿し木100本のうち4本が発育、松ぼっくりの種からは約500本の芽が出たそうです。
作者は幼少より松原に親しんできたなかだえりさん。
二度とこの悲劇を繰り返してはならないという強い思いがひしひしと伝わってきました。
さっそく小学校で読み聞かせをしました。
テレビのニュースなどで一本松の存在を知っている子もいました。
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こどもたちに伝えたい。
時間がかかっても、文字が読めなくても、大人のわたしから
読んで伝えてあげたい。
そんな想いになる絵本です。
読み聞かせするには何度も読んで涙が出ないように
練習しなくてはなりません。
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東日本大震災で津波に流されず奇跡的に残った一本の松。
テレビでもよく話題になっているので、知っている人も多いでしょう。
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奇跡の一本松は、大津波で流されずに、たった一本だけのこった松を、みんなではげましたり、わらなどをまいてかんそうしないようにしたり、えいようのあるものなどをあげたりしていて、すごく感動的なお話だと思います。本当にあったことを本にして、とてもはげまされるのでおすすめです。
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記憶に新しい2011年3月11日の東日本大震災、未曾有の大惨事だった。
大津波により大きな被害を受けた岩手県陸前高田市では、古くから人々を守り親しまれてきた高田松原の7万本の松も津波に流され、たった一本の松だけが生き残った。
この物語では、生き残った松の気持ち、周りで支える人々の気持ちが、よく書かれている。
一本松は一人になったと毎日泣き暮らしていると、人間がぽつぽつとやって来て、沼地となったもとの松原を見て、「何もなくなったのに、よく生きてくれた」と一本松に声をかけるようになった。そこではじめて一本松は自分が皆から大事にされているのを知った。
この松の姿はテレビでも映されて、「奇跡の一本松」として全国的に放映もされた。
岩手県出身の作者は、東日本大震災のことを後世に伝えようとして、岩手県にまつわる松の植樹と津波の歴史を織り交ぜながらこの話を書いたそうだ。
何もない広々とした海岸線にポツンと取り残された松の木。
大津波にも負けずに生き残ったその姿は、雄々しく力強い。
見る人に希望と勇気を与えてくれるものなのだろう。
「松の木もがんばっている。負けないぞ」
物語の中のセリフではなく、被災地のみなさんの生の気持ちなのだろうと思う。その姿があるだけで「物言わぬ地震の語り部」の役割は十分だ。
表紙を見ているだけでも、なんだか目頭が熱くなる物語だった。
P.S.
このレポを書いてから、一本松が枯死しているので切り倒してモニュメントとして又同じ場所に残すというニュースを知った。
やはり「地震の語り部」の存在は無くしてはならないと思った。
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「一本松は思う」
忘れてはいけない昔の人たちの思い。一本松の話を聞いて、みんなで知恵を出し合った。陸前高田の一本松の話は、悲劇と希望を伝えている。(12分)#奇跡の一本松 #絵本 #絵本好きな人と繋がりたい #なかだえり #汐文社
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今年の図書ボラの震災月間のため集めた本です。残念ながらコロナ禍の蔓延防止のため中止です。
一本松はニュースで知っていましたが、松の植樹の意味、現状を後ろの解説で知ることができました。
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図書館で何となく見掛て、酷く気になって借りてみたのだった。(街の図書館で本を借りたのも、何やらかなり久し振りだった…)
「一本松」とは岩手県陸前高田市の、樹齢が260年かそれ以上と見受けられた、背が高い松の老木のことである。
東日本大震災の際、陸前高田の海岸には恐るべき大津波が押し寄せた。白砂青松の麗しい海岸が大津波で破壊されてしまった。その海岸の松が流されてしまった中、背が高い老木が一本残っていたのだ。それを「奇跡の一本松」と呼ぶ。
本作は「一本松」の“魂”が語る物語という体裁になっている。周りの松の木が流されて孤独になってしまった、林の長老だった老木は、海岸の松が植樹されて林が形成されていった頃からを振り返る。そして記録が在る何度かの津波にも耐えた林は、東日本大震災の大津波で破壊されてしまう。
「一本松」は海水に浸って傷んで弱ってしまう。しかし多くの人達が「奇跡の一本松」を何とか活かそうと尽力するのである。
本書は2011年10月に初版が送り出されている。岩手県一関市の御出身で、「子どもの頃に海辺へ」という場面は陸前高田の海岸を訪ねることが専らであったという絵本作家が、「奇跡の一本松」のことを広く伝え、何とか活かそうとする努力を応援しようと出版したようである。
そこから年月を経ている。海水で傷んだ老木は残念ながら枯れてしまった。が、加工を施してモニュメントとして現地に保存するということで、現在でも観られるようだ。
災害を乗り越えて前進しようとする心意気、愛すべき故郷や、残った一本の老木に思いを寄せる人達が、優しいタッチの絵で綴られた一冊だ。「“希望”を謳う」という感が好い。子どもから御年寄りまで、誰でも手軽にこの物語に触れられる。
出会って善かったと重ねて申し上げたい。
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震災の絵本って人間目線のものが多いんだけど、これは松の視点で描かれていて、暗すぎず希望があって良かった。