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農夫タックの話とノルルスカインの長きに渡るこれまでの人生?の話と、何の関わりも無さそうに二段構えで進み、『あれ?いつもより地味で単調?などと思っていたら終盤に来て思いもかけない爆弾が待ち構えていた』みたいなww。ノルルスカインって、もしかして安穏とした平和を望んでる?なんか意外。ノルルスカインが「お?」とか「おう!」とか思って自我に目覚めるのが可愛らしかった。
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小川一水『天冥の標 5』(早川書房、2011)を読む。
広大なスケールの大河SF。本作では2300年代の小惑星移民と、6500万年前から現代に至る情報生命体の視点がスイッチしつつお話が展開します。
ウェルベル『蟻』のように視点のスイッチングが巧妙で、先を読みたい!という思いが巧みに分断されつつ両方のお話に引き込まれていきます。
小惑星農家のタック、「娘」のザリーガ、地球からやってきた農学者アニー、農場トラブル、タックの過去、娘の自立、と一見ありきたりの道具立てですが、一見無関係なノルルスカインの動きとともにクライマックスに向けて収斂していく様子はSF心を大いに揺さぶります。
宇宙の行く先々に自らのコピーを広げていく情報生命体ノルルスカイン、その学びの描写に著者の諧謔精神があふれています。
【本文より】
◯この他にも、「移動中に(隕石群が)降るのか降らないのかはっきりしない場合に、雨具を着用するかどうかの心構えについて」とか、「初めてたどり着いた惑星で、おいしい夕食を出す店(が存在しそうな地政学的に安定な沖積平野)を見分ける方法」などといった有益なハウツー群も、ノルルスカインは伝え続けた。宇宙で真に価値のあるのはそういった情報なのである。
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シリーズの今までの中で一番好きかも!
被展開体ノルルスカインとミスチフの話。
著者の作品の「老ヴォールの惑星」大好きなので、異性体モノやった〜\(^o^)/という感じ。
こういう生命体を考えるのも楽しいし、小難しくなくむしろ愉快に書いてくださるから、すごく嬉しいです。
「ノルルスカイン、旅慣れる」にある、旅のアドヴァイスが面白い^_^
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とある惑星で農場を営むタックとその娘ザリーカ、さらには独り身で惑星にやってきたアニーのお話。また、ノルルスカインとミスチフ、オムニフロラの話もあり、それぞれが交互に繰り返される。
それぞれの話に関連性はないように見受けられるが、ノルルスカインの話は宇宙の始まりからの話なので連綿と続く宇宙の系譜という意味では関わりは濃いようにも感じる。
今回は比較的説明的な章であり、どのようにして宇宙が始まり、このシリーズで主にフォーカスされている人類はどの立ち位置に存在するのかが明確になってきている章であった。
筆者の設定の緻密さや知見の広さ、語彙の豊富さが目立つ章であった。
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SF。シリーズ5作目。
西暦2349年と、その6000万年前を舞台に、交互に進む物語。
農業SFと知的生命誕生。
内容的にも、時間のスケール的にも遠く離れていそうだが、繋がってしまった…。
断章のノルルスカインのパートが好き。
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働くお父さん紹介:宇宙農家編。跳ねっ返り娘を持つシングルファーザー。苦悩は尽きねど、今日も美味しい作物を育てるために頑張ります。単巻のストーリーでも普通に感動させてくる。そして読めば読むほど1巻の懐がまだまだ深いことが分かる。
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宇宙農家と知的生命体の話が交互に進む。
多分ノルルスカインの話だけだと
「読者、置いてけぼりになる」危険性があるためと思われる。
前作に比べて、やや落ち着いてるけど
農業を絡めてくるあたりと
毎回登場していたアイツの正体がわかる。
こんなに読む巻ごとに違った切り口で
一つの話を束ねているシリーズがすごい。
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130:待ってました! の5巻。今回は農業です!(えええ!?)と、読む前から期待ははちきれんばかりでしたが、断章で語られるノルルスカインとミスチフの流れが徐々に「(作中における)現代」に近づいてきたり、本編は着々と時間を進めていたり、と期待を裏切らない仕上がりでした。次はどうなる、どう来る!? と続刊を待つ楽しみを味わうのっていつぶりだろう。そういう意味でも、ものすごく待ち遠しく、期待しているシリーズ。
ところで、この直前に読んだ「マインド・イーター」で「ぼくには”土”が必要なんだ」と言ってヒト(という解釈にしておきます、今は)が生まれてきた、というラストシーンに対し、「ルッゾツー・ウィース・タン(大気なくとも大地あり)」と言うアンチ・オックスの人々……と考えるとムズムズします。関連はないと思うのですが、はてさて。
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毎回毎回、続き物とは思えないほど、雰囲気も舞台もがらっと異なるこのシリーズ。
本作もその例に漏れず、前作とはまったく関係のない場所と人物で始まる。
ただ、本作では、物語の核となる重要なものが垣間見れた、ような気はする。
ひょっとしたら、それすらも作者のトリックなのかもしれないけど。
そしてお話としても、変わらずの面白さ。
おそらく、一編ずつではボリュームや濃さが足りない二つの主題を、章ごとに切り替えながら織りなすことによって、一つの大きな物語へと昇華させようとしたのかな、と思う。そしてその試みは、まずはそれなりのところまでは成功しているようには思うけど、連作短編の名手、例えば加納朋子氏とか恩田陸氏のような、最後に、それまでで広がった物語を、鮮やかに、そして華麗に繋ぎ合わせて、素晴らしい結末へと誘ってくれるような技巧は、残念ながら無かったように思う。
とはいえ、本作も、全10編のなかの5編目に過ぎないわけで、この大きな物語の結末には、あっと驚くような壮大な仕掛けを潜ませているんだろうな、とは思う。
まあ、とりあえずはアンチ・オックス(酸素いらず)が毎回かっこいいから、それでいいや(笑)。
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ダダーのノルルスカインの半生。断章という形で語られるノルルスカインですが、メインはこちらだと思わないでもない。表舞台に現れない彼の存在なので、断章なんでしょうけど。
ダダーとミスチフの関係、オムニフロラとは何か。三者の起源が語られた5巻。
タック・ヴァンディたちに幸あれ、と祈りながら6巻へ。
未来への光を照らしたアニーが眩しく、父娘の邂逅が柔らかな日差しを注ぐ。
あの農園は、きっとだいじょうぶ。
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この壮大な物語は、ノルルスカインとミスチフの戦いだったのだろうか。何千万年もさかのぼる途方もない話で火の鳥のよう。そこで交互にある星の農家の話が描かれる。終盤にいくにつれ、予想しない展開に驚かされる。希望と不穏さと。アニーはノルルスカインだったのだろうか。壮大な物語を読むのは4部で失速したが、この5部で弾みがついた。
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被展開体という生命か…。神の新しい解釈ですな。悪い宇宙人といい宇宙人がいるという説にも反しないね。しかし、まだメニーメニーシープには結びつかないなぁ。役者はだいぶ揃ったのだけれど。
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宇宙農家と、ノルルスカインらの話が交互に。いつの時代も農家は大変、子育ても大変だ。一見無関係なこの二つの物語が、最後に集束してゆく。そして被展開体の話が思いのほか壮大になってきた。ノルルスカインとミスチフ(オムニフロラ)の攻防に太陽系も巻き込まれた、という理解で良いのか?あとザリーカのくだりは少しあっさりし過ぎたが、伏線となっているのか気になるところだ。
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純朴そうな農夫とか羊飼いが活躍する話と、影の主人公ともいえる情報生命というべき存在の話が交互に出てくる。
宇宙での農業の話とかちょっと地味なとこだけど結構そこが面白かった。
1巻の役者は大分出そろった感があるけど、まだまだ大きな展開がありそうで、次が気になる。
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宇宙農家とノルルスカインの話。
一巻から読んできたが、間が空いているので、
全体の流れが、わかるような、わからないような。
ここで敵の正体ミスチフがわかったのかな?
もう一回読んだほうがいいかな。