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あれ、評論集で、こんなに原作の引用がたくさんあるのは、めずらしい。はたまた引用しすぎ、これで村上春樹に印税が入らないのであれば、ひどい。
「ノルウェーの森」の映画と小説の対比はおもしろかったし、「国境の南、太陽の西」は、「大人のための、中年小説だ」なるほど。
「風の歌を聴け」高校3年生の時、「群像」を定期購読していて、ちょうど受賞作のそれを読んだのだった。Tシャツの絵は斬新だった。
あれからずいぶんと歳月が流れたんだなあ。
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村上春樹の解説本は、久々だけれども結構読んでいる。福田和也も久々だけれどそこそこ読んだつもりだった。
なのに、とにかく、衝撃的だったのだ。
福田和也の春樹に対する愛は深すぎる(^^)春樹のいいも悪いも理解した上で嫌いになれないんだから、仕方ないじゃないと叫んでいるような作品だ。冷静に読めば、誰でもそう感じるだろう。
好きな人についてねちねちと悪口をいい、でも素敵なのとほのめかす。福田和也って、こんな風に女性的だったかしら?
あんまりしつこい恋する乙女の様相を微笑ましく思い、さらに、詳細な洞察になるほどそんなことがと興味を惹かれ、自分の中にあるものをひっくり返して確認することになる。
どんなに面白くても、小説について読み返すことをしない私が、今すぐ自分の春樹を取り戻すため、もしくは、自分の春樹を進化させるために、読み返したくてうずうずしている。
私の読書が変わるかもしれない。
女性的な書き方の反面、切り口には男性的なところがあり、そういうもんか?と思わされたところも。春樹の女性や戦争の取り扱い方を語るあたりだ。
断定している部分もあるが、仄めかしたり、どうなんだろうと結論出していない部分もあり、読者に考えさせもする。その塩梅が調度よくて、はあ?とイキリ立たずに済むし、先につながって行く感じがしていい。
もちろん物申したいところがあるが、そこは春樹を読み直して考察することにしよう。
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とりあえず全部読んでるんだけど忘れてるのも多くて、この本は原作からの引用が多いから便利っちゃー便利。
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俺は俺の弱さが好きなんだよ。苦しさや辛さも好きだ。夏の光や風の匂いやセミの声や、そんなものが好きなんだ。
僕には僕の責任があるんだ。
僕は自分の勝手に作り出した人々や世界をあとに放り出していってしまうわけにはいかないんだ。
人生というものは、その渦中にある人々が考えているよるはずっと限定されたものです。人生という行為の中に光が差し込んでくるのは、限られたほんの短い期間のことなのです。
痛みは避けられない。苦しむかどうかはその人次第。誰かの言葉だよ。
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大量消費社会のありさまに文句があるわけじゃないが
なにかこう、違和感を感じてしまうというのは
別にそれが人としての堕落を感じさせるとかいうんでもなくて
なにか、快楽を餌に過剰適応を強いられているような
そんな気がするから
てな感じの、わりにオーソドックスな村上春樹批評だと思う
ちょっとまわりくどいかな…
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清々しいまでの便乗本。
春樹と時代、という観点から書かれている部分があり読んでみたが、決して時代性を丹念に振り返ることもなく、ただ思い付いたまま書いていく程度。
ウィキペディアを読み返すほうがいいくらい。