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明治9年から昭和37年まで生きた、
織物に 「錦」 に取り付かれた男の一生
凝縮された一生を駆け足で過ごした感じ
あんなに苦労したのに 軽く一言で切って捨てられるなんて
ちゃんと見ろよと詰め寄りたくなった
吉蔵さん本人は幸せな一生だったのかなぁ
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そんなに数多く読んだわけではないが決して嫌いではない宮尾作品。
しかし今回は、読後感が物足りない・・・。
誰の視点なのか、何を描いているのか、時々少しだけ曖昧に感じてしまう。無論、人生や社会というのはそういうものなのだろうとは思うのだが(つまりは一人に焦点を当てるだけでは充足しないという意味で)、それにしても、魅力的な人、魅力的なモノ、という中ではもっと濃い描写が欲しかったというのが個人的な感想。
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宮尾さんの描く【男性】を主人公にした本。それでも仙という魅力的な女性に私はのめり込んでしまいました。
それにしても宮尾さんに登場する男性って、今では考えられないほど自己中で、ちょっと引いてしまう。女性はとても献身的。それが時代の流れを感じる最も大きい部分かなぁ~。
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明治から昭和初期にかけて近代染織界において大きな業績を残した、初代龍村平藏。この『錦』を読むまで全く知らなかったこの偉大な職人をモデルにした小説。
織物に命を捧げるような生き方をした主人公吉蔵。
その凄まじさと共に、彼に惹かれて一生使用人として側を離れようとしなかったお仙。彼女の吉蔵への愛と言うか執念も凄まじい・・・
色んな意味において壮絶なドラマです。
織物に賭けた執念は本当にすさまじく、いったいどんな織物なのか気になって調べてみたらWeb美術館がありました!
http://www.tatsumura.co.jp/shop/about/index.html
これを見たら、もう一度読み直したくなります。
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潔い3人の女性の話でもある。「錦」が好きだけど、その潔さが切ない。光があたらない所を約束された場所を歩くことになっても「愛しているから」で歩ききってしまうのって凄いけど、切ないわ。
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戦争中に、弱った軍医を帰すために、入れ替わる。
何十年、時を経ても、親は進と見抜くが、そのうらの事情も寸時にわかる。奥さんもまた、辛い気持ちと会える喜びを押さえて、会瀬を重ねる。
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「錦」宮尾登美子◆京で呉服の小売を始めた菱村吉蔵は、次々と斬新な織物を開発する。吉蔵が織物に注ぐ熱意は凄いけれど、吉蔵という人にはあまり魅力を感じない(時代が違うせい?)。というより、全てを織物に注ぐあまり何かを犠牲にせざるをえなかったのだろうか。そう考えると切ない。
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商人、職人、そして、日本人の矜恃が詰め込まれている。
ひたすらに、錦と向き合い、己に厳しく、高みを目指して行った菱村吉蔵。
その生涯は、苦しくも、満足のいくものだったのだろう。
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宮尾登美子さんの作品大好きです。
これは珍しく男性を主人公としたもの。
私はあまり和装に詳しくないので、出てくる専門用語を、グーグル検索してその色合い、織を見てみました。
ぐいぐいと惹きつけられ、一気に読みました。相変わらず、宮尾さんの文章は圧巻です。
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すっごく久々に読んだかな?
昔はよくわからなかったけど、読み返すとわかりました。
うん。また数年後に読むとまた違う読み方ができるはず。
宮尾作品は力強いから好きです。
珍しく男性が主人公だけれど、やはり女性の活躍が素晴らしい!