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(元)天才贋作師アニーシリーズ2作目。
画廊のオープニングパーティに出席したアニーはオブジェのようにぶら下げられた死体を発見する。そこで知り合ったお金持ちに、作者に持って行かれた彫刻を取り返すことを依頼される。その作者と子どもの頃にあっていたアニーだっただが、彫刻の回収は困難を極める。そうした中、アニーの母、ベヴァリーが急にやってくる。彼女の来訪目的も判らないうちに怪しげな影がつきまとい、また彫刻の件から手を引くように告げられる。
そのドタバタの中、フランクからピカソの修復を依頼され、マイケルからは金持ちのレセプションパーティへの同伴を依頼される。この二人と二つの依頼が絡み合い更に話は混沌の中に・・・
相変わらず登場人物が多く、彼らを整理するのが大変。最後はジェットコースターのように急転直下で解決に向かったものの、何となく腑に落ちないところも。純粋な謎解きを楽しむより、作品の世界観を楽しむのが良いでしょう。
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伝説の贋作者を祖父に持ち、その技術を受け継いだアニーのシリーズ第2弾です。真贋を見抜く目もあり、贋作を作ることも保存修復もできる。本人は真っ当に生きようとしてますが、贋作師や美術品専門の泥棒などとの接点は切れないし、一度でも贋作師の疑いをかけられた以上まともに美術界で働くこともできない。結局自分でスタジオを持って疑似塗装なる職業を立ち上げます。表と裏の世界を行き来しつつ、美術への熱意を語り、友達と大騒ぎをし、二人のタイプの違う男性に惹かれ。そっちが面白いので殺人事件はどうでもよいです。実際解決したようなしてないような、まぁ犯人捕まったからいいんじゃない?くらいなもんです。コージーも少しマンネリ化しつつある中、こういうパワフルで無茶苦茶なシリーズがあるのは嬉しい。シリーズ全部がちゃんと刊行されますように。
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画廊のオープニングパーティーで作家本人の死体を見つけたアニー。
母親は不審な男たちと関わっているようだし、友人はシャガールの窃盗容疑をかけられるし…で、それぞれの疑いを晴らすため走り回る羽目に…。
贋作師の腕を持つ擬似塗装師って設定は面白いんだけど、それが具体的な描写を伴って事件解決に結びつかないのがもったいない。
その世界ならではの謎解きがあるともっと面白いのに。
そしてやはりロマンス分部とミステリ分部の不調和が気になる。
イヴァノヴィッチ系なんだろうけど、あそこまでパワーがないので読んでいてふと我に返ってしまうんだよな。
いっそコージーという枠にとらわれないで書いた方がいいものが書けるんじゃないかとも思ったり。
作者、頑張れ!
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元気なアニー・キンケイドの2作目。
アート・ラヴァーズ・ミステリと名うっているように~美術をめぐってのミステリ。
全米ベストセラーリストにも。
高級な画廊のオープニング・パーティで、アニーは展示品の中に死体を発見。
しかもそれは彫刻家マグロー本人だった。
同じ頃、隣の美術館ではシャガールの盗難が。
友人ブライアンに嫌疑がかかってしまう。
フランスに住むアニーの祖父ジョルジュは天才贋作師で、実名入りで本を発行し、アニーは冷や汗。
愉快なおじいちゃんは、覆面で取材に応じたりしている様子。
アニーもその血をひき、真贋を見極めることができるばかりか、どの贋作師が描いたかもわかるほど。
でもピカソの作は見分けられないのもご愛嬌。
アニーの母ベヴァリーが登場、きちんとした美人で、アニーとはあまり似ていないのだが仲は良い。
学生時代に彫刻家と知り合いだったという母は、謎の行動を見せる。
家賃の支払いにあせるアニーは、別な依頼で、彫刻家パスカルのもとを訪ねるが‥
シャガールの盗難現場には、やたらとハンサムな絵画泥棒のマイケルの姿があったらしい。
マイケルと取引したアニーは、パートナーとして、ドレスアップして大邸宅のパーティへ。
そこには、フェルメールの真作が秘蔵されていた‥?!
家主のフランクは、美術品の警備輸送の仕事をしている堅物。
こちらも気になるアニー。
細かいところまで面白おかしく書き込まれ、勢いのあるアニーと友情にあつい仲間達が大暴れ。
ドタバタといってもいいぐらい、かなりコメディ的です。
事件は絡み合うので、ややゴチャゴチャしているけど~再読に耐える内容です。
楽しめました!
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アート・ラヴァーズ・ミステリ・シリーズ第2作。
アニーは高級画廊のオープニングパーティで死体を発見してしまう。なんとそれは展示中の彫刻の作家自身だった。さらに時を同じくして隣の美術館ではシャガールの絵の盗難が発生。図らずもふたつの事件に巻きこまれたアニーやいかに!?
今回はアニーの母が登場し、家族関係の断片がほの見えておもしろい。2人のハンサム男――絵画泥棒マイケルや家主フランクとの微妙な関係もシリーズの重要な要素で、今後どのように進展していくのか気になるところ。
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前作よりゴタゴタがパワーアップ!
お祖父ちゃんの本は出版されてベストセラー。アニーは超モテ期到来?そしてサンフランシスコの街を揺るがすクリーミードーナッツ大騒動。アニーの天敵?ブロック館長健在。なかなか凛々しかったよ。次作も期待大!
ストックホルムシンドロームは知ってたけど、スタンダールシンドロームっていうのもあるんだ・・・