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数冊読んだことがある他の小路さんの本よりもけっこうシリアスで、
ヒヤヒヤする展開が続くので、先が気になってグイグイと一気に読んでしまいました。出てくるキャラクターが、みな愛着の湧く、愛すべき人たちという感じで、感情移入ができました。こういう喫茶店でコーヒーが飲みたくなります。
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1991年、北千住の洋館を改装した「弓島珈琲」。店主の僕(弓島大)はかつて、恋人の死に関する事件に巻き込まれた。その時関わった刑事の三栖は、今では店の常連だ。近所の小学生の少女から、いなくなった姉を探してほしいと頼まれた僕。少女の両親は入院と言い張り、三栖も何かを知るようだが、事件性がないと動けない。そんな折り、麻薬絡みで僕の恋人を死に追いやった人物が出所。事態は錯綜するが、店の営業も中学生の少女探しも続けなくてはならない…。紫煙とコーヒーの薫りが漂う“弓島珈琲”。中学生の少女捜しが一転、麻薬絡みの騒動へ(「BOOK」データベースより)
『モーニング』の主人公・ダイの30代の頃のお話。
前作の登場人物の名前もちらほらと出てきます。
今回は姉を探してほしいという少女の依頼を果たすため、近所の面々と三栖刑事と共に調べ始めたら・・・というイントロダクション。
面白くない訳でもないのだけれど、小路さんの書く作品に時たま現れる〈都合よく話が進みすぎ〉な流れが強すぎでした。
話自体もごちゃごちゃしてたかな。
の割に、最後は強引にまとめてしまっていて、ちょっと読んでいて唖然としてしまいました。
キャラクターは魅力的だっただけにそこは残念。
でもまぁひとまず明日のお昼はミートソーススパゲティとコーヒーで決まりなのは確かです。
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「モーニング」、すっかり忘れている…読み直そうかな。
ここ最近の小路さんはハマりづらかったのですが、これは好き。
喫茶店モノ、好きやわあ。
ちょっとクサイのがいい。そこがいい。
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モーニング続編・・らしいけど、モーニングが初期の作品でかなり前に読んだので内容がうっすらとしか思い出せない。
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『モーニング』のダイが30代のときの話。謎を仕掛けた黒幕の嫌らしさには腹が立つし、その陰謀の元にある歪な正義感にはぞっとする。そして、真相を知り、被害者たちの心の傷を思うとかなり重い話。なのだけれど、弓島珈琲に集う「仲間たち」(元女子プロレスラーの丹下さん、町内の防犯安全委員会会長の苅田さん、三栖刑事、高校生の純也、ダイの幼馴染みで肉屋の息子マコト、ダイの友人で中学教師の小菅)がいい味を出していて、もっと彼らの活躍を読みたくなる。
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装丁とタイトルからは軽やかなユーモアミステリかなーと思わせて
実は結構ヘヴィでハードな展開に真剣に読み進めさせておいてその実は…みたいな!
小路さんの小説って、一見癖があるんだけど、読んでるうちに憎めなくなってくるって人がたくさん出てきて、
読み終わった後に「ほっっ」と肩の力が抜ける感じがして好きですよ。
これも読み終わったあと、彼らの出てくる小説をもっと読みたいなーと思わせる。
そしたらなんと、あの『Mouning』の10年余前の話だったってことで、びっくりびっくり。
あの五人組がダイくんと同居していたバンド仲間だったわけですね。
ってことはまたこの仲間のどこかの時点の話も読めるかもー!
小路さん、ぜひぜひ20才の、35才の、50才の彼らの小説を書いてください!
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良かったです。
こういう話は大好き。
ちょっと?の部分はあったけど,楽しく読めましたよ。
おすすめ。
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〈内容〉1991年、北千住の洋館を改装した「弓島珈琲」。店主の僕(弓島大)はかつて、恋人の死に関する事件に巻き込まれた。その時関わった刑事の三栖は、今では店の常連だ。近所の小学生の少女から、いなくなった姉を探してほしいと頼まれた僕。少女の両親は入院と言い張り、三栖も何かを知るようだが、事件性がないと動けない。そんな折り、麻薬絡みで僕の恋人を死に追いやった人物が出所。事態は錯綜するが、店の営業も中学生の少女探しも続けなくてはならない…。紫煙とコーヒーの薫りが漂う“弓島珈琲”。中学生の少女捜しが一転、麻薬絡みの騒動へ。
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『モーニング Mourning』の数年前の話。
広告代理店を辞め、実家を改築して喫茶店を開いたダイの物語。
今回の物語のさらに5年前、ダイは悲しい事件を経験していた。
(さらに言うと、それ以前にも『モーニング Mourning』でも
話題に上がる悲しい出来事を経験してるんだよな。)
そんな彼の元には事件をきっかけに知り合った刑事や
昔から付き合いのある、今となっては常連のご近所さんなどがおり、
それなりに彼は彼の生活を送っていたのだが…
姉を探して欲しいという小学生からの依頼。
そして5年前の事件に関わる人物との出現。
さらにはダイの身にふりかかる悪意。
それらが並行して起き、戸惑いながらもダイは常連さんたちと
事件かもしれない出来事や悪意に立ち向かっていく。
うん、面白かった。
けど、『モーニング Mourning』ほどじゃないかなー。残念ながら。
ややハードボイルドなテイストもあり、最近の小路さんの中では
かなり面白い方なんだけど、物語の終わり方がややもやっとしてて。
ダイたち以外の視点からも物語が語られていたりしたら
もっと厚みが出てたのかも。締め方にもっと納得がいってたかも。
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読み終わった時に、こんなにホッとして、優しい気持ちになれる小説は久しぶりだ。登場人物みんなの、他人を思いやる心と言葉に泣きそうになった。
これぞ小路幸也、というような、シリアスだけど優しい物語。面白く、そして温かい。良い話だった。
「モーニング」を先に読んだ方がきっとより楽しめる、のかな。別に読んでいなくても平気だけど、読んでいると、最後の8行がもうなんかすごく心にくる。これはもうモーニングという作品を読んでいないとわからないと思う。うまく説明できないけど、なんか泣きそうになった。
小路幸也が描く、善人が好きだ。安心する。こんなわけがわからないくらい善人しか出てこない、すごく良い話を書いちゃうから、大好きな作家なんだ。
この話のような、とびきり優しくて温かい素敵な街がきっとどこかに存在していると、信じてる。[2012.01.30]
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喫茶店(こんな喫茶店が近くにあったら常連になるだろうなぁって感じの)のマスターの元カノに起こった事故。それを発端とする、元カノのお父さんとマスターとの間の感情に胸が押しつぶされそうに。いつもの小路幸也さんらしく、人と人との熱い関係で乗り切っていきます。
でも、最後まで心の中の何処かがすっきりとしない部分が残ってしまいました。
(この主人公のダイは「モーニング」の中の登場人物なんだって。)
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喫茶店の店主が近所の小学生から「お姉ちゃんを捜してほしい」と頼まれたのをキッカケに、過去の因果を含んだ事件に巻き込まれていく。
小路さんにしては珍しく
ボカさずに事件を描いている。
新作と思ったら続編だった。
単独でも十分面白かったが
前作もすぐ読んでみたい。
【図書館・初読・2/8読了】
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「モーニング Mourning」の流れを組む作品です。
主人公をはじめ、登場人物も一部重なりますが、続編という体裁にはなっていません。
でも、先に「モーニング Mourning」を読んでおくとストーリーに入りやすいかも知れませんね
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良くも悪くも可もなく不可もなくって感じです。
2つの事件を結ぶ謎も、登場人物のキャラクターも出来すぎかな。
でもミートスパゲッティは食べたくなった。
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1991年、北千住の洋館を改装した<弓島珈琲>。
店主の僕(弓島大)はかつて、恋人の死に関する事件に巻き込まれた。
その時関わった刑事の三栖は、今では店の常連だ。
近所の小学生の少女から、いなくなった姉を探してほしいと頼まれた僕。
少女の両親は入院と言い張り、三栖も何かを知るようだが、事件性がないと動けない。
そんな折り、麻薬絡みで僕の恋人を死に追いやった人物が出所。
事態は錯綜するが、店の営業も中学生の少女探しも続けなくてはならない……。
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『モーニング』のダイこと弓島大が主人公である。性格はあのころのままだが、年を重ねていろんな経験をしてきている。いまは、北千住で珈琲店を営んでいるのだった。なぜか事件を引き寄せる、と言われるだけあって、別な方向から複数の厄介ごとが持ち込まれ、周りの人たちに助けられながら――というか周りの人たちの活躍の方が目立っているのだが――無事解決に導く、という物語である。ダイの直観力の正確さはもちろん魅力的だが、それにも増して周りに集まる人々の個性や熱さや、情の厚さがまた魅力にあふれているのである。きっとそれはダイの人徳でもあるのだろう。著者の作品ではいつもそうだが、人は善なりと信じられるのがなにより嬉しい。そして丹下さんのカッコよさは格別である。おばさんとしては応援するしかない。みんないいよ、と胸が熱くなる一冊である。