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どことなく尻切れトンボのような、釈然としないような
でもちゃんと完結してるんだよね?という
子どもの頃読んだ御伽噺のような味わいの小品たち。
先生の新境地。。。かな?
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b「月間ジョイ・ノベル」に掲載された7短編の単行本化。
函館在住の主婦作家宇江佐真理は、こいうちょっと不幸だがその中から自分の幸福を見つけていくというけなげでホロリとさせる話がとても上手い。何度も候補になっている直木賞を是非取ってほしいと思う。
「浜町河岸夕景」では、亡くなった人の晴れ着を棺桶を覆う天蓋という布に仕立て直す天蓋屋の娘が、吝嗇で他人の悪口ばかり言う両親に反発し、仲のよかった煮売り屋一家の離散や、手習いの師匠の死、駆け落ちして一緒になっていたその妻が実家に戻らざるを得なくなったことなどを経験し、やがて幼馴染を婿に迎えて家業を継ぎ、穏やかな暮らしに小さな幸せを感じる。
「桜になびく」では、町奉行所の経理担当の同心が上司の公金横領の疑いの捜査という気の重い仕事を命じられ、不正は見つからなかったが飲み屋の女将を愛人にしているという上司の意外な一面を知り、商家に便宜をはからって袖の下を受け取っている姿勢に反発して、上司の引退後入札制の導入とい大改革を実施する。
表題作の第7話は、廻船問屋の同期の奉公人が、酒田に左遷されたと思っていたら豪商の一族の娘と結婚して酒田の店を買い取って主におさまることになり、見せつけるために江戸に来た。江戸店の番頭に昇進していた男は、優越感を打ち砕かれるが、引き抜きを断って江戸に留まる。その後持ち船が沈んで破産したことを聞いて複雑な思いにかられる。
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江戸時代の庶民のささやかな生活が目に浮かぶような短編集で、特に「松葉緑」がお気に入り。本の表題となったお話はほろ苦くて人生の機微を感じさせる。
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時代小説のジャンルは、あまり得意ではないが、うえざさんの江戸庶民を描くほのぼの人情もののほんわりした温かみが好き。
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これをマンネリと呼ぶか、様式美・安定感と呼ぶか。
宇江佐さんの本を読みすぎたのか、私の記憶力が低下したのか・・・
「あれ?この本読むの二度目??」
と思いながら読み進む・・・
初読だったけど、なんだか似た感じの話が多かったな。
最後の話は「訛ってる人が全ていい人ではない」という残念な印象。
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浜町河岸夕景
桜になびく
隣の聖人
花屋の柳
松葉緑
酒田さ行ぐさげ
表題作を含む人情味溢れる6編
個人的には松葉緑が好き
わかりやすく、読みやすい筆致で大好きな作家のひとり。
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短編集だった…最初の話しからなんだか両親が子供にいじわるだったり、いきなり話しが終わったりで不思議な感じ。ご隠居の美音が近所の娘達を集めて、指南所みたいなことをしている「松葉緑」が一番好きかな。表題作の「酒田さ行ぐさげ」は後味悪い…表紙のイラストや色合いが優しい感じで期待した分ハズレ気分高し。
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L
読み進めてから短編集であることに気づいた。そうけェ の口調に宇江佐を感じる(笑)
浜町河岸夕景…天蓋屋の娘おすぎ
桜になびく…年番方同心の勝次郎
隣の聖人…呉服屋「一文字屋」と裏店一家
花屋の柳…花屋の幸太一家
松葉緑…商家に嫁いだ浪人の娘美音
酒田さ行ぐさげ…廻船問屋の一番番頭栄助と朋輩権助
どれもよかったな。
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伊三次シリーズが大好きで多く読んでいる宇江佐真理さんの横丁ものですが、最初の一話を読んでからなぜか読んでいなくて、久しぶりに読み進め読了しました。中でも「隣りの聖人」というのが、武士も商家も出てきて、でも仲良く笑顔で終われる感じで良かったです。江戸物はやっぱり女性の著者の作品のほうが文章がやわらかくて好きだなあ。
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全一巻。
日本橋の人々を描いた人情ものの短編集。
酒田が実家に近くなじみ深いので読んでみる。
まあ。
普通。
ぐあっとつかまれることも無く、
短編のせいでどの話も結構尻切れとんぼ。
なんとなくもやっとした気持ちが残った。
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江戸日本橋の何気ない生活が描かれている。
作者は、人情味あふれる作品を書くのはうまい。
あえて言えば、松葉緑が好きです。
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読後心が温まる小品集だが、表題の作品だけはなんだか身につまされる。人の優しさも、恨みも、一生ものなんだなぁと、今更ながら戒めとしたい話でした。
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宇江佐真理「酒田さ行ぐさげ 日本橋人情横丁」、2012.1発行。6話。第1話の「浜町河岸夕景」、第2話の「桜になびく」がお気に入りです。