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不用意に知識は増やさない方がよい、というのは納得し難いが思考の妨げになるという論は頷ける。思考のために適度な知識は必要であろう。
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社会全体が貧しかった時代、この国の人は、まず自分たちがよって立つ共同体そのものを作り上げなければならないことを皆が自覚していた。自分の不利益を脇に置いてでも国や地域など全体の公益を考えて有権者は投票をしていた。政治家も私財を擲って公益に没頭していた。ところが昨今は大くの有権者が私益を最優先し、政策もみることなく投票している。有権者の判断力が低くなれば、多数決の民主主義である以上、政治はバラマキに堕する。多数派の利益追求が国力を衰退させてしまっているのだ。多くの民主主義国家が経済的には窮地に陥っている。民主主義の欠点については有識者であれば誰もが気付いているはず。だけど見て見ぬふりをしている。そんな中にあって、一人本書は怖いものなしの直言を吐く。挟雑を排し純然たる論考を貫く著者なればこそである。
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コンセプトは「思考の整理学」とほぼ同様。それよりも少し新しいので、若干の具体的な例が入っていたりする感じ。(触媒やセレンディピティや二次創作)
ただ「曖昧の美学」と「民族論理学」の章は面白かった。欧米文化と比較した、ハイコンテクストな文化ならではの、洗練された曖昧性の価値を見直すエッセイや、民族・言語それぞれの論理性などの切り口。
全体的にさらっと読める。
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球面思考
触媒思考
曖昧の美学
言葉の数だけ論理がある
二次的創造
目次を見てほとんどすべてを思い出せるところがいい。
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触媒思考(インプットではなくアウトプット)
選択力(判断力)は日常の生活で困難を強いられてきたえるものだが、現代は選択をするうえで表面だけを見て決めてしまいがちなこと
日本人の曖昧さ
二次的創造、二次的活動(服を作る、という一次的創造から、デザインという形の創造へ)
などなど、この世の中の大きな流れを著者の観点で描いた本。
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今回取り上げる著者は、「思考の整理学」、「忘却の整理学」などの著書を出している。考えることについていろいろな側面から取り上げている。考えることがないと頭の中身がふやけてねじが緩んで取れてしまうからなあ。
触媒思考では、「知識と経験の化合が新しい価値を生む」として、経験を軽く見るのは良くないとしている。近代以前は経験を積むことが重要とされていたが、知識に重きを置いた社会になってしまった。著者は、知識と経験をつなぐ役割を思考力に求めている。
選択の判断力では、「人はなぜよく考えずに選択するのか?」として、選択力について取り上げている。選択と言えば、今月の前半に話題になっていたアメリカ大統領選挙が浮かんでくる。どちらの候補者も欠点がありどちらがよりましかとうレベルの選挙になってしまった。よく考えて選んだ人もいれば、事実とは違う情報がネットやメディアであふれていて、その情報に知らず知らずのうちにマインドコントロールされて投票した人もいるだろう。これから4年間でどういう結果になるか見えてくるかな。
ものを考えるという行為は、程度の差があっても何かしらあるものだ。今日のランチメニューから引っ越し、家や車を買うといったことまで。頭の中身と身体を鍛えて健康な状態にしておくのが一番だ。
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【要約】
・外山版「考えるヒント」。書き下ろしではなく、話した内容を文章にした「語り下ろし」とでもいうべき体裁。
【ノート】
・外山さんの本は、前に読んだ「自分の頭で考える」でも感じた通り、読みやすい。読みやすいから、注意して読んでないと、そのままスルスルっと読み終わってしまって「あぁ、そうですか」という程度の読後感で終わってしまう。
・もちろん、本人がこの作品の中でも書いている(語っている)通り、難しそうな理屈をこねくり回せばよいってものではないけど。
・この本は「考えるとはどういうことか」ということについてではなく、外山さんの「考える」軌跡を幾つかのお題に沿って展開してみせる、というもので、その意味で、小林秀雄さんの「考えるヒント」に近いと感じた。
・「語り下ろし」という体裁については、本人があとがきで「考えそのものにより近い」と感想を述べている。
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タイトルに惹かれて読んでみた。本は薄く、文章は易しいけれど、内容は色々考えさせられることが多かった。至って真面目に書かれていて、言いたいことがよく伝わる。各章のタイトルも著者の造語だが、内容を踏まえた適切な言葉で判りやすい。
自分の考え方を見直すヒントや事例が色々紹介されていて、勉強になった。
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考えることには、目的思考と自由思考がある。目的思考は問題解決のために、自由思考は新しい発見や発明のために。考える時には、どちらかはっきり決めて考えてるわけではない。少し意識して考えるのもいいかもしれない。
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エッセイ集。自分で色々考えている考え方をツラツラ書き綴った感じ。考えることにについて考えた本ではない。