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自分の考えていた未来経済のあり方に近いことを克明に詳細に示してくれている本。
昔を懐かしむような表現が多いことは確かにあるが日本の未来の在り方に関しては共感できる部分が多かった。
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読みやすい文章でさくっと読了。
内容についてはやや偏りがあると感じた。
著者が東京都大田区の町工場密集地で生まれ育ったということもあり、都会生活者の目線で、生まれ育った土地の愛憎がベースとなって文章が書かれている。
どうしてもその目線のみで語られる感じになってしまい、説得力にかけるところがあって残念。
しかし、1960年の所得倍増計画の意図や、東京オリンピックを契機に日本が変わり始めたという考察はとても参考になった。
ちなみに僕の読解力ではこの本のどこが「小商いのすすめ」なのか解りませんでした。
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思想としてとても共感できる。私自身がまさに感じていること(成長し続けなければならない、大きくならなければならないことへの疑問)に対して、経営者という立場にあるにもかかわらず率直に否定してくれているので、勇気付けられる。
一方で、本人も書いているとおりプロの物書きでないためか、冗長だったり回り道だったりの部分が目立つ。その部分をカットしていただいて、具体的に我々が何をすべきかに踏み込んでもらいたかった。
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国民経済。雪かき仕事。小商いの範囲内でのグルーヴと贈与。所得倍増計画は格差が縮小を志向していたこと。
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前々からずっと読んでみたく、ちょっと今さらですが読んでみました。
ヒューマンスケールで生きていくこと、なんとなくわかります。
帽子屋の話が印象的。ここまで懐古的な本はなかなかないと思う。
ですが、具体的に「小商い」で社会をまわしていく方法については言及されていない。自分は経済に疎いので、ほんまにそんなことができるんだろうか?と思ってしまう。
まあ行動よりも、そういうメンタリティでいることが大事なのかな、とも思う。
平川克美さんの著書にはもっと触れてみたいな。
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少しずつビジネスをつなげてしっかり稼いでいこう!…という本ではありません。小商いとは、ヒューマンスケールであるということ。
著者はかつて、隣組的価値観から逃れたかったといい、そしてまた、それが輝きであり将来への可能性だったと述べています。よくわかる。僕は厭世主義でちぢみ志向ですから、ついそう読んでしまいがちですが、責任、野生、贈与というキーワードで、そうならないよう読んだ、つもり。
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ヒューマンスケールで生きていくことの意味はすごく良く理解できたし、そうありたいと思いました。3.11に絡めて書かれているので放射能と共存せざるおえない現状についても共感できました。具体的にどうしたらいいかは書かれていません。自分で考えないといけないのです。
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常々思っていることにも近くて、だいたい腑に落ちた。フムフムとうなずきながらいろいろメモしました。説得力がある。
確かに著者の言うとおり、経済成長とか拡大とかを絶対視するのは無理があると僕も思います。全然関係ないけど、陸上のウサイン・ボルトが世界新記録をすぐ出すけど、このまま1000年くらい経ったら100mを5秒とか3秒とかで走る日が果たしてくるのか?とかたまに考えることがあって、いや、そりゃ無理だろ、と。でも世界陸上とか見てるとこのまま記録は伸び続けるように錯覚しそうになる。経済も同じで、どこかで止まるだろ、と。だから「成長を前提としている」ことが間違えてるということだと思います。
というようなことを考えさせてくれる本です。
前半がやや飽きたのと、なんとなく読んでてノッキングするような感じが少しして、☆を1個減らしてしまいました。なんか、ちょっともたつくような。著者本人もぼんやり言っているように、執筆中に大震災でぐぐっと方向修正を図ったらしいので、それが影響しているのかも。
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前書きに述べられているように、本書は商いに関するビジネスノウハウの書ではない。ビジネスとはいかにあるべきか、その姿勢を問うことを通じて、震災後の社会のあり方を考えた書籍だと言える。続きはブログ→http://hiderot.blogspot.jp/2012/05/blog-post_31.html
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人の身の丈を超えた技術、生産によって住みにくい今が出来てしまった。オールウェイズの時代は今より経済は貧しかったかもしれない、でも心は貧しくなかった、という一冊。
最近資本主義を見直す本が増えている気がするが、この本もそうだ。
身の丈をわきまえた生活が、大切であり、幸せでもあるのだ。行き過ぎた開発、生産、消費は幸福を決して呼び込まない、というのを再認識させてくれた。
ただし、過去へのノスタルジックに浸るだけでは変わらないので、内容に引き込まれただけでもいけない。そこは本からではなく、自分で見つけるものなのだろう。
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116
ヒューマン•スケール
「いま•ここ」にある自分に関して、責任を持つ生き方
存続し続けることが、拡大することに優先するような商い
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読んだ本に影響されやすい私。。。
本書を読んで一昨日の私とはまったく違う自分になってしまいました。
とっても読みやすい文体なのでスラスラと
一気に読んでしまったけれども、影響力は抜群。
テーマは「小商い」
一見経済の話のようだけど、実は心の問題のことを言っています。
日本人は経済成長への病にかかっていて
成長しきってしまった今、さらに人口は減少している今、
どうやったらこの先、経済成長の病から抜けだし
心豊かに幸せに生きていけるかという問題に対して、
戦後の生活を懐古しながら現代人へアドバイスをしてくれています。
2011年の震災以降、原発というさらに大きな試練が現れたけれど、
「小商い」の精神で乗り越えて生きていこう、というより
「人間とは本来、小商い的存在」と最後に締めくくられています。
「小商い」とは「『いま・ここ』に責任を持つ生き方」
だそです。
何かが私の頭の中でひらめきました。
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ソニーにしろ パナソニックにしろ本来の経営理念からかけ離れた状況にある。いつからか日本の企業は、戦後以来守られてきた小商いの精神を忘れ、株主の顔色を伺いながらの経営に徹するようになった。グローバル化とは何なのか。単なる欲望の暴走に拍車をかけるのみのイデオロギーではないのか。日本が進むべき方向だとは思えない。本書で紹介されていたミシマ社の本を読もうと思う。
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タイトル「小商いのすすめ」からベンチャービジネスのHowTo本を連想しますが、実際は人口縮小し経済が低迷する日本において経済拡大以外の在り方を提示(という程でもない)する内容。
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「小商い」とは「ヒューマン・スケール」であると本書では位置づけられる。つまり産業革命以降、文明の発展はヒューマンスケールを越えようとしてきた(規模、時間ともに)と指摘し、ハイエク、フリードマンが提唱する新自由主義、そして現在のグローバリズムは経済の拡大を前提条件としており、いずれ終焉すると批判している。
また進歩が必ずしも幸福でないことを人類学者(レヴィ・ストロースとか)を引用しながら説明。そうした伏線から戦後~高度経済成長期における日本社会が貧しくも幸せであったという。(こういうノスタルジーはあまり好きじゃないけど)
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高度経済成長期以降の経済拡大への傾倒は「余暇」の出現によるという。つまり週休2日に代表される労働からの開放が、日本人の生活意識を、労働中心から消費中心に向かわせたというもの。そして経済拡大には大量生産に見合う需要の拡大が前提であり、三種の神器、3Cの普及以降、買い替え需要をいたずらに唆る、見かけ上の価値を付けた商品が生まれては消えていく。
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そもそも経済は拡大、縮小ではなく均衡することが重要。故に経済の拡大が今後起こりえないのであれば、縮小しながら均衡する、つまりヒューマニズムの復興=小商いのすすめとつながる。
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前半は引用文献も確かで一定の知見を得られますが、後半はややエッセイ風になりがち。はミシマ社らしい。
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