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【本】二間瀬敏史『どうして時間は流れるのか』。時間という概念を、矢印の流れる向きという考えで説明した一冊。http://www.amazon.co.jp/%E3%81%A9%E3%81%86%E3%81%97%E3%81%A6%E6%99%82%E9%96%93%E3%81%AF%E3%80%8C%E6%B5%81%E3%82%8C%E3%82%8B%E3%80%8D%E3%81%AE%E3%81%8B-PHP%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E4%BA%8C%E9%96%93%E7%80%AC%E6%95%8F%E5%8F%B2/dp/4569800092
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空間と時間の関係が特殊相対性理論、重力の空間の関係が一般相対性理論。二つはニュートンの古典物理学である「時間は絶対である」という概念を覆した。時間は観測者によって長さが変わる。なぜなのかを説明する。
簡単に書いてくれてあるのだが、結局なんだか良くわからなかった。ただ、時間と空間は絶対なものではないということはわかった。
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「時間の矢」について。2001年の『図解雑学 時間論』を改稿したものらしい。物理学者による興味深い話がいろいろ。
古典物理,量子論含め,物理の法則はそのほとんどが時間反転に対して不変。なので,時間の流れに向きがある必然性って実は明らかでない。時の流れの起源を探る。
もちろん,絶対時間・絶対空間を否定した相対性理論の解説もあり。アインシュタインはマッハの影響を強く受けてるのだが,マッハの思想は重要。絶対時間,絶対空間が信じられてた19世紀末に,物質がなければ時間も空間もありえないと喝破した。速度の単位マッハもこの人。
時間の矢は熱力学で現れる。摩擦や拡散といった不可逆過程は,過去へ向かっては起こせない。これは孤立系のエントロピーが時間とともに増大するという第二法則。微視的な場合の数が多く割り付けられた巨視的状態が実現すると説明される。部屋の片隅に空気が集まっている状態は確率的にありえない。
時間の流れとは,エントロピーが増大する流れ。でも大事なのは,宇宙が低いエントロピーの初期条件を用意してくれたこと。最初の状態が熱平衡とはほど遠かったために,時間の流れが生じたのである。そしてどこへ向かうか。19世紀には宇宙は熱的に一様な「熱死」に向かうとされていた。
しかし重力を考慮に入れた重力熱力学では,もっともエントロピーの高い状態は,宇宙のあちこちにブラックホールがぼこぼこあるような状態らしい。宇宙論的時間の矢。宇宙は膨脹しているが,その宇宙膨脹が低エントロピーを供給してくれている。最初の星が核融合反応をしつくしてしまうことなく核融合が途中で終わったために宇宙に大量の水素が残った。この宇宙膨脹による低エントロピーが,宇宙の進化,生物の進化をもたらした。進化はエントロピーが減少していく過程。「宇宙が…適切な速さで膨張を始めたこと…があらゆる種類の時間の流れの原因と考えられるのです。」p.196
タイムマシンについても紹介。ワームホールやタキオンは実在が確認されていないが,普通の物質でできた高速回転円筒によってもタイムマシンが構成できるんだという。原子核の密度くらいの巨大円筒を,軸周りに高速回転すると時空が引きずられて,円筒付近では何物も円筒の回転方向に逆らって運動することができなくなる。通常時間は未来にしか行けない一方通行,空間はどちらでも自由に行けるのだが,高速回転円筒の近傍ではこの時間と空間の性質が逆転。すなわち,空間を一方向にしか行けなくなるかわり,時間をどちらにでも進めるようになる。
勉強になる。でもいつもちょっと疑問に感じるのは,エントロピー増大の話で,ある巨視的状態がいくつの微視的状態で実現されてるか勘定するとこ。どういう微視的状態を特定の巨視的状態として観察するかは,すごく恣意的な話ではなかろうか。微視的状態としてはすべて区別がつくはずなのに。
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物理学者達が時間をどのように考えているかを紹介した本。
イラストも用いて分かりやすい説明がなされている・・・と思ったがイマイチ。
「時間」について、様々な説明がなされているけども、著者の噛み砕きがどうも納得できない。
理解できないまま話が進んでいくので最期まで楽しむことができなかった。
難しいというのではなくて・・・この説明でいいのか?という疑問を引きずったまま読んでしまった。
読者の姿勢に寄って、分かりやすくなったり、分かりにくくなったりする書かもしれない。
一般の解説書であるのに、こちらのオツムがついてい行けないということを思うと、哀しい。
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【目次】
時間とは何だろう
時間はなぜ流れるのか
時間はどのように流れるのか I
〜運動と時間の関係〜
時間はどのように流れるのか II
~重力と時間の関係~
宇宙と時間の深い関わり
時間研究の最前線
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普段考えもしないことを考えさせられました。その分、脳内の普段使っていない部分を使ったような気分です。
時間を考えることは、物理学を考えることになるんですね。そして、必ず相対性理論の話になる。でも数式や難しい言葉は出来るだけ控えられており、とてもわかりやすかったです。もちろん、私の頭が固すぎて理解出来ないところもありましたが。
タイムマシンが出来たらどうなるんだろうなー
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生物の体内時計からエントロピー、相対性理論、ブラックホール、ビッグバン、そしてタイムマシンや時空論までも平易に紹介。特にエントロピーや相対性理論は時間に関係する事項に絞ってよく整理されて分かった気にさせてくれる。
光速を超えるタキオン粒子によるタイムマシン実現の説明が面白い。高速に近い速度で航行する宇宙船に地球から送ったタキオン粒子通信に対し宇宙船から返信すると、過去の地球に返信が届く。 狐につままれた感じだが、タイムマシンとはそもそもそういうものか。
最後の時空論では、超重力理論、超ひも理論、M理論を10ページ足らずの中に凝縮。
読み物としては十分。
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恐らく解説そのものは科学的に正しいのだろう。だが大事なところでディテールをすっ飛ばして説明しているものだから、納得感が得られない。いくらでも反論の余地を残すロジックとなっていて、さすがに理系人間でもついていけない。例えば重力で光が曲がる理由について、自由落下するロケット中での光の挙動で説明しているが、このロジックは自由落下を想定しなくても(加速度ゼロの等速運動でも)成立する。
そもそも「時間」とか「宇宙」とか一般人の想像を超えるような事象について、こんな粗いやり方で理解できっこない。最終章になると「こうなっていると言われているから信じろ」と言わんばかりの宗教チックな内容となっていて残念。
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多大な興味を持って読み始めたが、結局内容の半分も理解できず、表題の答えもわからぬまま終わってしまった。元来理数系には弱いが、これほどまでにわからないとは何とも情けない。時間が流れる理由を熱力学を用いて説明しているのだが、エントロピーの概念が理解できずお手上げ状態になった。
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物理学者による、ちょっと難しいけれど比較的分かりやすい、「時間とはなにか」という問いに答える本。その性質上、特殊相対性理論と一般相対性理論を扱っていて、本書の半分以上は宇宙論にもなっています。重要なキーワードは「エントロピー」でしたこのイメージを掴んでおかないと、時間の流れについてもイメージが湧きません。
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物理理論をもとに時間とは何かの研究成果を述べる。時間と空間は時空として離れたものではない。相対性原理、宇宙論、なるほどと思ったが、時間研究の最前線の章は分からないところが多かった。