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特別養護老人ホームの常勤医をしている筆者が、主に老年期の医療のあり方について問題を提起した本。
高齢の場合、自然に任せて無理な延命治療は行わない方が、末期がんですら、安らかに息を引き取るケースが多いという。
筆者が勤務する老人ホームで、8年間に看取った末期がん患者で、麻薬を使うほど痛んだケースは皆無だと言う。
看取った人数は50名程度と少ないが、そこには一定の真実があるのだろう。
ただ、そうだとしても、延命治療をしないことを本人が選び取ることは、本人が自分の死と向き合い、死に方を決める必要があるから、実際には相当難しそうだ。
さらに、本書によると、一般的な医者はあまりそういう事実を知らないらしいから、なおさら難しいだろう。
最後の一章で、死について考える大切さを論じている。
この章の内容のようなことを考えて初めて、人生の終わりに自分と医療をどの程度関わらせ、どのように死ぬのかを自分で決めることができるのだろう。
自分がぼけたときの治療方針や、死んだ後のことを真面目に考えましょうというのはまだ考えるには早すぎると思いがちだ。
しかし、高齢になってからでなくても、明日末期がんと診断されるのかもしれなのだし、自分の死に方を普段から考えておくことは重要だ。
ただ、自分の死に装束を来て棺桶に入るイベントとかどうなんだろう?
1年に1回くらいらしいし、会の雰囲気も分からないのだけど、正直悪ノリしすぎというか、そこまでする意味は分からなかった。
主に高齢医療についての本だが、引用に抜き出した部分は自分の心にも刺さった。
確かに、生き方を想像すること無しに、盲目的に健康を追い求めることは、ナンセンスかもしれない。
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老人ホームの常勤医による著。なにもしなければ安らかに死ねるにも関わらず、無駄な治療が苦痛をもたらしている現状について書かれている。生き方あるいは死に方を考えるきっかけになります。
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平成23年度最後の読了本。年度計130冊目。
年老いてからはできるだけ抵抗せず自然に任せて流れるままにとかねがね思っていたが,この本を読んでその思いを一層深めたところ。
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生き死にの悩み事は下手に反応する人間よりも、ものを言わない犬の方がいい。傾聴ドッグ、傾聴キャットですって
宴会での乾杯の音頭は、『皆さんのそれぞれのその日まで、それなりの生き方を願って』ですって
生きものとしての賞味期限切れた年寄りむけかな?!と思うところもあった
人口透析も延命治療なんだ…わかってたけど途中読むのが辛くなった…
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私は病院が嫌いです。いや、医者を信頼できないといった方がいいかもしれないです。それは過去に患ったいくつかの病気に対する医者や病院の姿勢は診察方法に何度も納得行かない思いをしてきたからです。
なので、診察を受けることは最低限度にし、仮に薬を処方してもらってもできるだけ飲まないようにしてました(お金がもったいないですが)。可能な限り自然治癒で治すと。
では、ガンなどの死につながる病を患った時に、自分はどうするべきなのかなということを漠然と考えていた時にこの本と出会い、何かこの先が少し開けたような感じがしています。
医学界では超少数派の意見だと思いますし、読者側も賛否あると思いますが、私は賛成ということで3.5★、半端が付けられないので4★です。まぁ、読んでみてださい。新聞の広告から受けた印象に比べると、なかなか深いです。
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単なる医療に関する批判に終わっていないのは面白い。
筆者は猛烈にユーモアを交えて書いており、読む人によっては不快に感じるかもしれないけど(綾小路きみまろ風・・・)、
人が死ぬということを当たり前の事としてとらえているのは感銘を受ける部分は多々あった。
死を考えることが、生きるということを考える事なんですね。
「生き方=逝き方」 ということだ。
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「人として賞味期限が切れたら、医療を受けるな」
それが 自然な最後を迎えることとなる。といった内容です。
どのように死を迎えていくかを考えるきっかけになる一冊。
自分や家族の最期を後悔しない為にも
読んでみて参考になった。
やはり、健康なまま 他界するのがベスト。
ただ、こんなにうまくいくかな。といった懸念もある。
「癌は治療しなけらば痛まない」とか・・・
人それぞれ、癌もイロイロだし。
お家で看取るのも介護がなければいいのだか。
全部 鵜呑みにするのではなく
良いと思う部分を読者が選べばいいと思う。
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残りの人生をどう生きるか、を考える本。
とりあえず、今あるざっとしたエンディングノートをきちんと書き換えよう。
60になったら。60・・・。ローンがおわる。年金の掛け金が終わる(もらえないかも、だが)子供は育ちあがった。とりあえず役目はすんだ。あとは粛々と生きよう。
健康診断きらいでやいのやいの言われたりしたが、今後はヘン!といってやろ・・・。と言いつつ集団検診。またどうこう言われるんだな。
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面白かった。昨年母が亡くなり、病院に対して思っていたことを書いていた。言葉遣いがもう少し丁寧だったら、五つ星。
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前半はタイトルに直結した内容で面白い。特に、強制的な栄養摂取を伴わない餓死的な自然死が穏やかな最期につながるということは、知らなかったし、考えたこともなかったので、参考になった。
他方、後半は、生き方、死に方の哲学めいた内容が多く、そういうものを求めている人には向いているだろうが、この本にそういう内容を期待していなかったので、やや退屈だった。
最近の新書は、このように、前半はタイトルどおりだが、後半はそれとは離れて著者の好きなことか書いてあるというものが多い気がする。ある程度、新書の規格に沿ったボリュームが必要なのかもしれないが、前半だけで終わった方がよかったと思える本が目立つ。
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死に方について語られた濃い内容の本だ。大往生できるということは素晴らしい生き方が出来たということの裏返しだと思う。
医療との関わり方についても示唆が多い良書だと思う。
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無理な延命はしない、死を考えることで残りの人生を有意義に生きようとするなど内容には共感できるのだが、いかんせん語り口が極端な気がする。その点が読者にとって内容が腑に落ちなくさせたり、不快に思わせてしまっているのではないだろうか?
あと、がんは治療せねば痛みを伴わないと言っているが、痛みを感じて医者に行ったらがんだったという場合もあるのではないだろうか?
がん検診で発見されないがんは、そういった患者の体調不良によって発見されることが多いように思えるのだが…
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医療に限らず、医師である筆者の死生観を綴った書。随所にユーモアや皮肉が散りばめられている。かなり売れているようだが、こうした考え方が中高年に受けるのはうなづける。ただタイトルはやはりあおりすぎなので、もう少しましなものにしてほしかった。
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よく売れているということで、
家内が購入してきたので一気読み。
(家内より先に読み終えてしまった...)
『現在、日本人はまるで「死」ということを考えなくなってしまっているようです。(本文より)』
本書が、死を考える=生を考えることにつながればなにより。
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・医療が”穏やかな死”を邪魔している
・「できるだけの手を尽くす」は「できる限り苦しめる」
・「健康」には振り回されず、「死」には妙にあらがわず、医療は限定利用を心がける
などなど、ごもっとも。
自分も、これまで会社員だったので、毎年の強制的な健康診断があって、ウザイと思っていたのだが、会社定年の今年からはキッパリ縁を切ろうと思っている。
本当は、医療費を使わなかった人向けに、保険料の還付みたいなものがあっても良いと思うのだが。。。(昔は、自分の会社健保でその種の特典があったんですがねぇ)
(2012/4/13)