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相変わらずというか、ぱっと見天邪鬼っぽく批判めいたことを書きつつも、納得できる内容。今回は書籍の紹介が少なかった。
6章はベタなタイトルながら、「いい文章を書けば、センスは自然と上がる」の節の内容は試してみたいと思った。
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成毛眞によるジョブズ教、自己啓発病者に対する警鐘をならす書。ジョブズに心酔すればするほど、また彼から学ぼうとすればするほどそこから遠く離れていくことを語っている。
ジョブズの死後、彼に関する本が伝記をはじめ数多く出版されるにいたったが、そのどれもがジョブズよりのものであり、また彼を肯定的に述べるものとなっている。そんな中、この本はジョブズに近いカタチで出版された数少ない書と言えそうだ。私自身、彼の死後ただ単に悲嘆にくれるのではなく、そこからどんな考えを人が持ったのか、またどんな世界の様相を示すことになるのかについては大いに興味がある。
また、同時代をマイクロソフトにおいて過ごした著者による視点は、IT業界の知られざる一面を一般の読者にも垣間見させてくれるという点で新鮮であった。
最後に、大きな荒波に対し、結果的に大衆を引き込み、自社アップルのネームバリューを拡大させたジョブズは、スター性を持って時代の半歩先を先取りすることができた類稀なる一人であったと言うことは疑いなき事実である。
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成毛節炸裂。読みやすい文章で2時間ほどで一気に読めた。
当時の裏事情を知る著者から見たジョブズ像に目から鱗が落ちる感覚を覚えた。ビルゲイツが合法的にスピード違反を無実にした方法など、多彩な内容だった。
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●内容
・マイクロソフトジャパン元社長で読書家の成毛さんによるジョブズ論。「クリエイティブになろうとしてジョブズ本を読むその行為自体が、すでに人まねだ!」と鋭いツッコミから入り、ジョブズに憧れる「意識の高いビジネスパーソン」への皮肉が続いて小気味よい。
・後半ではジョブズの評伝を肴に仕事論を語っているので、キャリアの考え方を広げたい人はここだけ読めばいい。
●感想
・歴史から生物まで幅広い読書に裏打ちされたキャリア論が見事。とんでもなく視野が広く、それだけに納得させられてしまう。 たとえば、生物の進化について「変化できるものだけが生き残った」ことを挙げていう。
「進化するためには、変化しつづけなければならない。もし、あなたが仕事に対する“譲れないポリシー”があるなら、それは一考の余地があるだろう」
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本著は、著者の哲学を述べるついでに「スティーブ・ジョブズ」マニアを揶揄するもので、題名はこじつけに近い。
特に印象に残っているのは、世の中の企業で成功したものの9割は「プランB」であるということ。
すなわち、プランAで起業したがあまりうまくいかず、プランBで成功する会社のこと。例として、花札からファミコンの任天堂やオークションサイトからモバゲーのDeNAが挙げられている。
このパターンは会社ではなくマンガにもありそうだ。なるほどドラゴンボールもボールを探す冒険がテーマだったのに、いつのまにか死人を生き返らせる道具意外の価値がなくなって、完全な格闘マンガになってから爆発的にヒットしたのではなかろうか。
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成毛さんによるジョブズ本。といっても、ジョブズ本人に関する記述は半分もなく、むしろジョブズに憧れる日本の若者にダメ出しするための本、という位置づけ。「ジョブズに一歩でも近づきたいのなら、まずはこの本を捨てなさい」という、相変わらずの成毛節が心地よい。私は別にジョブズ本人には興味はなく、成毛さんがジョブズを書くなら面白くなりそうだ、という動機で買っただけなので、買った甲斐があったというものである。一応、ビジネス書観点での気づきを述べておくと、「文系」と「理系」のコンビをどのように構築するか、という視点は私にとっては新しかった。で、ジョブズもゲイツも「文系」と「理系」の交差点にいた、というのが成毛さんの主張。日本では「文系」と「理系」のツートップが機能すると上手くいくと書かれていた。
なお、成毛さんのジョブズ評は、下記の引用に集約されている。
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マイクロソフト日本法人のトップだった”大人げないオトナ”成毛さんだから書けた”永遠に子供だった”スティーブ・ジョブス論、面白い。
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【成毛眞思想】
題名にスティーブジョブズが前面に出ていますが、スティーブジョブズに触れているのは一部です。基本的に著者の考え方がつづられています。
「ゼッタイ」ではじまる話のことが書かれていますが、わたしもこの手の話は好きです。それはないやろうという大胆な仮説で「ゼッタイ」という言葉をいれ、うそ臭い話を語るのは楽しいです。聴いている側も「それはないやろう」といいます。この言葉がまた語り手を刺激します。「ほんまやって、ほんま、ほんま」「信じられへんのはわかるけど、ほんまやねん」
突拍子もない話から、新たな展開が生まれると私は信じています。突拍子もない仮説は実におもしろいです。
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著者の歯切れの良い物言いで、ジョブズに憧れを抱く日本人に対してメッセージを送っている。やり過ぎとも感じるジョブズ信仰に懐疑的な自分にとって共感するところが多く、一気に最後まで読んだ。中身自体は薄く、あくまで考えの整理本としての位置付け。
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「優秀なビジネスパーソンやカリスマ的実業家に”おばあちゃん子”が多いというのがある。」
成毛氏が今のスティーブ・ジョブズ熱に警鐘を鳴らす。ジョブスは問題児であり、半歩先の未来を形にする創造性と自分のうまい見せ方、そして時代の運により成功した。
ジョブスの伝記を読めば、ますますジョブスから遠ざかる。
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● ほかの誰にも押せない0から1へのスイッチを押せる人間こそが、気まぐれに天が与えた才能、すなわち天才なのだろう。
● しかしこの言葉は裏返せば、1パーセントの才能がなければ、99パーセントの努力をする意味もなければ理由もない、ということにもなる。結果、わずか1パーセントの才能を持っているかいないかで雲泥の差なのだ。この言葉は才能の残酷さを如実に物語っていると言える。
● 任天堂が、カセットの特許使用料、カセットの製造、さらには流通販売までを押さえ、ゲームソフト会社からマージンをひたすら吸い上げたのに対して、ソニーは全てタダにした。「プレステを使って好きにしてくれ」と放り投げたのである。この瞬間、エニックスが即座に離反し、プレステのゲームソフトの数が爆増する。こうして交代劇は始まった。
● 文章を書くときには、普段見聞きしている膨大な情報の中で、特定の表現や情報を選択することになる。そして、文章はそうした選択の結果で生まれている。つまり、その情報の設計方法を見れば、その人が普段どういう表現や情報に接しているかが分かるのだ。そこを逆算して評価するのである。
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読了。
元マイクロソフト日本法人社長でいらした成毛眞さんによるスティーブ・ジョブズ評であり、昨今巷にあふれる「ジョブズ礼賛者」評。
だいたい、副題がふるっている。(^^; 「誰でも簡単にクリエイティブ体質になれる方法」だなんて、「そんな方法あるかい!」というのがこの本のテーマなのだから、何ともシニカルなことこの上ない。
ともあれ、内容はちゃんとした上記のテーマ。
曰く、
凡人がスティーブ・ジョブズの真似をしようとしてもクリエイティブ性を身につけるどころか逆効果だ。
第一、巷間語られているようなジョブズのイメージは、伝記も含めて「作られた」ものだ。
そもそも、ジョブズはクリエイティブで、ビル・ゲイツはクリエイティブじゃないなどというイメージはとんでもない
(御意!)
第一、ジョブズが世に送り出して来たものは本当の意味でクリエイティブと言えるレベルなのか?
そして、そんなスティーブ・ジョブズ関連の本を読み漁っている時点で、あなたは一生「クリエイティブ」とは縁がない(!)
等々。
(注: 読み返して書いている訳ではなく、記憶に残っている範囲で私の言葉で書いているので正確ではない)
痛快無比でありつつ、自己嫌悪にもなりそうになる…(苦笑
で、成毛さんの真骨頂は後半。
「誰でも簡単にクリエイティブになれる法」なんて副題は皮肉以外の何ものでもないと思うが、ちゃんと真面目に「クリエイティブ性」を身につけるにはどういった習慣・行動・経験が必要か?ということを論じているのだけれど、この内容が一般的に言われているようなことからすると逆説的な内容が多く面白い。
詰め込み受験勉強礼賛!
20代で"自分らしさ"なんて求めるな!
等々。
この本を読んでもクリエイティブにはなれないが、クリエイティブを阻害する要因をきちんと認識できるようにはなる…かと。(^^;
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気になった箇所の抜粋。
・私が本当に天才だと考える人々に共通するのは、彼らの発想の「始まり」を決してたどることができない、という点だ。なぜその発明や発見ができたのか、どれだけ本や資料をひっくり返しても出てこない。とにかくある瞬間から突然0が1になっている、としか言いようがない。ほかの誰にも押せない0から1へのスイッチを押せる人間こそが、気まぐれに天が与えた才能、すなわち天才なのだろう。(p.39)
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i-Padも買ったことだし、ジョブズの本でも読もうかと思って、
まず手にとった本。
少し帯でも読めばわかりますが、
どちらかと言えばアンチジョブズ本。
なんせ、元Microsoftの日本法人社長が書いた本ですから。
まず最初に彼はジョブズの本なんて読んでも、
ジョブズのようにはなれないと断定してしまいます。
また、アップルなんて会社は
昔はニッチなところを攻めるだけの会社であったとか、
ウィンドウズはアップルの真似であるというジョブズの発言は
巧妙なマーケティングであるとか、
うわべ部分しか知らない自分には
色々なるほど思わされた部分がありました。
(一方、それはどうなんだろうと感じる部分もありましたが。。)
ジョブズを神のように崇める本が多い中、
一歩引いた位置で振り返るのも良いと思います。
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文章構造が変だったり、論理に飛躍があったり、後半はスティーブ・ジョブズと関係がなかったり、やや残念な感じ。
あくまで Microsoft の視点から書いてあるので、不必要なほどジョブズを否定している。
それこそ、そのつながり関係なくない?というような論理展開であるため、ただの喧嘩本のような印象を受ける。
それでも、一定の成功をなした筆者だけあって、感銘を受けることも書いている所は、一般の駄作と一線を画している所か。